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ウォーター・フォトグラファー Sarah Leeの世界 後編/HONEY編集部

Posted, July 01.2020

Sarah Lee Water-based Life リトルフィッシュはやがてマーメイドに

日常とかけ離れた場所にボタンひとつで飛んでいける今の時代、目に出来ないものなんてもう存在しないの
ではないだろうか? 写真から発せられるアドベンチャー感たっぷりの波動は、心の奥深くにタッチする……。
ウォーター・フォトグラファー、サラ・リー。彼女の今までとこれから、そして大切にしていることや海へ
の想い。光や水面の波紋、美しい一瞬をとらえた作品とともに、2回にわたってインタビューをお届けします。

 


 

ハワイ島コナのコーヒーファームで生まれ育ったサラ。幼いころからビーチに毎日のように繰り出し、
“リトルフィッシュ”と呼ばれていた彼女はサーフィンに出合い、そしてウォーターフォトグラフィの
世界に飛び込んだ。大学生のときに、女性版インディ・ジョーンズの異名を持つサーファーでありフィ
ルムメーカー、アリソン・ティールのアドベンチャーシリーズを撮影しながら世界を回るというオフ
ァーが舞い込む。それを受け、大きな世界へと飛び立ったのが前半までのストーリー。

 

 

サラは撮影しながら、合間のオフには、カリフォルニアのエンシニータスやハワイのコナに滞在し、サ
ーフィンや料理、友人とのキャッチアップに時間を費やしたという。「自然の中に深くグラウンディン
グすることは、その瞬間に生きるというシンプルだけど大切な根本を呼び戻してくれるの。コンクリー
トの世界や溢れかえる刺激から解放される大切な時間よ」

 

サラにとってサーフィンとは生きていく上で大切なサプリメントであり、そのフィールドである海=癒
しの場で仕事をすることは、何ものにも代え難いという。「いつまでも旅をし続けたいわ、そして研ぎ
澄まされた感覚を持つ海のプロたちを追いかけたい。海中や海底で起こっている地球の営みや、それに
よって生まれる美しい光景を世界中の人々とシェアしていきたい。それが今の夢かな」

 

 

 

一見優雅で気持ち良さそうに見えるウォーターフォトグラフィの世界。限られたロケーションに最高の
タイミングで居合わせた者しか出会えない貴重な瞬間を捉えるには、カレント(海流)に逆らって泳ぎ、
水面下で機材を自由に操りながらベストなポジションでパーフェクトな瞬間を待つ。海という大自然を
相手にしながらクリエーションを生み出すのは容易ではない。「被写体となるサーファーが、全身全霊
で海とコネクトしている姿以上に美しいものはないと思っている。その貴重で荘厳たる喜びの詰まった
瞬間を捉え、1枚のアートとして創り出す。本当に素晴らしいことなのよ!」

 

海中をマーメイドのように自由に泳ぎ、心がガイドするままにシャッターをきるサラ。そうして出来上
がった作品からは“モーメント”を感じ、そして“モーメント”に生きるという、人間本来の姿を感じるこ
とができる。

 

 

 


 

Sarah Lee サラ・リー
1990年生まれ、ハワイ島コナ出身。海の中で出会う美しさを世界中に発信し続けるウォーター・
フォトグラファー。サーフィンや水中撮影に限らず、ナショナルジオグラフィ、H&Mなどワール
ドワイドな雑誌やアパレルブランドがクライアント。www.sarahlee.photo @hisarahlee

 


 

photography : Sarah Lee  text : Maki Mukaeda (3 little spirals)
掲載: HONEY Vol. 23

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