【CANVAS ON THE WAVE】HONEYが気になるあの人にQ&A/アートで守るハワイの固有植物「Aida Salehi」

国内外の注目サーファーや新進気鋭のアーティストなど、HONEYが今気になる人たちに質問をぶつけるQ&Aの連載企画。この記事からお気に入りのサーファーを見つけるも良し、推しのアーティストを見つけるも良し。何かのインスピレーションにも役立つかも。第15回目は、ピースフルな淡い色味でハワイの植物を描くAida Salehiさん。オアフ島に移住して8年になる彼女は、ハワイ固有種の植物の可愛らしさ、強さ、美しさと共にその危機もアートで訴える。わたしたちが認識している以上に多くの固有種が存在していて、日々絶滅の危機に瀕しているのは日本でも同じ。彼女の作品から考えさせられることとは。


-まず、あなた自身について教えてください。
イラン人の両親を持ち、スウェーデンで生まれ、テキサスで育ちました。ヒューストン大学でスタジオアートの学士号を取り、2012年に卒業。その後はインドネシアとオーストラリアに2年間ずつ滞在し、サーフィンに関するクリエイティブ系の仕事をしていました。2014年にオアフ島に移住。そこからずっとここで生活しています。

-作品について教えてください。
ずっと、アートと自然保護を組み合わせられたらと考えていました。どうしてそういう思考に至ったのかはわからないんですけどね。ある日、ハワイ固有植物で絶滅危機に瀕している種を調べ始めたんです。それを簡単にスケッチしてるうちに、自分が植物を描くことが好きだと気づきました。そしてまさに私がやりたい、アートと自然保護の作品に繋がるとわかったんです。自然保護の部分でどうやって協力できるか、まだ今も模索中ではあるんですが。iPadでスケッチをして、プリントし、カットしたものをファインアート用紙に貼り付けています。たまにもっと大きなキャンバスにペイントすることもあります。

-育った環境や旅を通して、様々な文化に触れてきたと思います。それがどのように作品に反映していると思いますか?
旅をすることが大好きなので、できるだけ外に出るようにしています。そうすることで、もう一度自分を中心に見ることができたり、作品をたくさん創れるようになるんです。異なる文化のアートに触れることはすごく刺激的。それぞれの文化にそれぞれの技術、カラー、主題が存在しています。彼らが彼らの文化を代表してどんなものをクリエイトするのかを見ると美しいですよね。

-2014年、なぜハワイに定住することに決めたのでしょうか。
それがおもしろくって。これだけ植物を描いているけど、実は私はものすごく“海の人”なんです。毎日海にいるし、海が一番のインスピレーションの源。ハワイに来た時、ここにはすべてが揃ってると思いました。クリアで暖かい水、ポリネシアのカルチャー。自然と繋がれる場所だと感じて、留まることに決めたんです。花も大好きなので、お祝い事の時に花飾りを贈る、ハワイのレイの文化も素晴らしいと思いました。

-海の絵は描かないのですか?
その質問はよくされます、私が本当によく海にいるから(笑)。理由はわからないけど、美しい花を見るとどうしても描きたくなるんです。ハワイの植物に関する本もたくさん読みました。どれくらい固有植物が存在するのか、そのうちどのくらいの植物が外来種に侵略され、破壊されてきたか。本を読み始めてから、もし作品のために調べていなかったらまったく気付くこともなかった原生の植物がたくさんあることもわかりました。そこで私は背中を押されたんです。この植物たちの抽象画を描くことで、それを見た人たちがインスパイアされ、その植物のことを調べたり、ハワイ独自の花を見るようになってくれればと。

-お母さんについても教えてもらえますか? 彼女も絵を描くのが好きだったとか。
母は多才な女性なんです。ペイントも好きでしたが、なんでも手作りするのに長けていました。家を何度も自分でリノベーションしたり。日常的に風景を描いていて、私のベッドルームのドアにはキャラクターを描いてくれたこともありました。私がアート制作をすることへの直接的な影響はないかもしれないけど、自然と私の一部になっていたことは間違いないと思います。母と同じクリエイティブな環境に身をおいたのは自然な流れだと感じるんです。

-サーフボードへのペインティングもしていますよね。ペイントですか? それともエアブラシ? どういった経緯でスタートしたのかも教えてください。
サーフボードには、エアブラシを使って色を付けています。スタートはちょっとおもしろくて、パンデミックの最中、安定的な仕事になかなか就けずに悩んでいました。当ても望みもなくなった時、友人にサーフボードのリペアの仕事ができないか聞いてみたんです。幸運にもその仕事に就くことができて1週間くらい経った時、シェイパーが私のキャリアについて質問してきたんです。アート制作をしていることを伝えると、彼は私にエアブラシのテクニックを教えてくれました。そこからどんどん広がっていき、今ではオアフ島の何人かのシェイパーの元でエアブラシを行ってます。

-インスパイアされたアーティストはいますか?
フランスの画家アンリ・マティスと母。そして’70年代の花柄。

-最近のお気に入りの作品は?
「Po’olā nui」が気に入っています(写真下)。カウアイ島特有の植物で美しい花を咲かせるんです。太陽の光の中で遊んでいるイメージを思い出させてくれて、カウアイ島に行くといつも感じる感覚なんです。

-あなたのアートを日本から購入できる方法はありますか?
はい、世界に向けて発送しています。今は作品を購入してくれる方のほとんどがマーケットでお会いしたお客さんですが、もちろん日本からでもWebサイトで購入できます。ぜひ見てみてください。

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