
大地の恵みに感謝しながらいただく食事。口に入れたものが、心や身体を作り上げてくれるから、内側をヘルシーな状態に導けるように食生活を見直していこう。そして気負わず、自分の身体が欲しているものに耳を傾けてみることも大切。そうすれば、毎日の食事が日課ではなく、楽しみになる。さぁ、素敵なFOODの世界へ。
Do you know 食養生?
いつも身体をフレッシュな状態に保ちつつ、自然治癒力を高めてくれるのは、日々私たちが自らの選択で摂取している食事。その食事を「何でもいいや」と偏ったものばかりを食べるのではなく、自分の身体に合った心地のいいものを選んでいくことが“食養生”の基本。ここで簡単なルールと、心得を知っていこう。
目的別に摂りたい食材
季節の変化や気候、月の巡りなどで感じる身体の変化や不調。そんな症状に、ケミカルなものに頼るのではなく、まずは自然のパワーを借りてメンテナンスを。そのために、今の自分に合った食材を知ろう。
身体を温める
身体の冷えが気になる……なんてときは、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、ごぼうなどの根菜を取り入れて。土の中で育った野菜たちが、身体を温める手助けをしてくれるから。発酵食品の味噌も代謝を促進するパワーの持ち主。
ストレス緩和
心地よくないなと感じてから無理に切り替えるのではなく、ゆっくりと対処していきたい。オレンジなどの柑橘類やピーマン、しそ、キャベツなどに含まれる“ビタミンC”で、ストレスに対抗するホルモンをつくる。
夜に眠れない時
さまざまな食材から助けを借りて眠りやすい身体に導く。ナツメで精神安定やリラックスした状態にし、モロヘイヤで腸を整え、脳を休める。さらにゴーヤなどの夏野菜で内側の熱を取り身体を養う。取り入れやすいものを選んで。
身体をクールダウン
身体のほてりをうまく逃がせず、ヒートアップ状態から抜け出せない。そんなときは、太陽の熱を浴びて強く生きている野菜、きゅうりやトマト、レタスを食べよう。特にきゅうりは利尿作用に優れ、体温を下げやすい態勢に。
エネルギッシュに活動
漢方・中医学では皮をむいて乾燥させたものが生薬として用いられるほど、滋養強壮の力がある長芋。昔よりパワーのある食材として親しまれているだけあって、お肉と同等のエネルギーを感じることもできるはず。
頭痛改善
トウモロコシや小豆、黒豆などの穀物に含まれるマグネシウムが、脳血管の緊張を緩和させる助けになる。また、脳や神経の興奮を鎮めてくれることも。自然の効果を身体に染み渡らせるように、深呼吸なども一緒に行おう。
のどの痛みに
乾燥を感じ始める初秋は、のどに違和感を覚えることも。そういった症状があると呼吸も浅くリラックスから遠ざかってしまうため、身近なもので対処したい。タンパク質を含む湯葉やオリーブオイルで保湿、緑茶で殺菌を。
胃に優しく
胃腸が重く疲れを感じているときは、しっかり労わってあげて。消化疲れが原因かもしれないので、オクラや大根で食べ物の分解を促してみる。もし食欲不振もあるようであれば、栄養豊富な豆乳で優しくエネルギーをチャージ。
風邪のひきはじめに
少し寒気を感じるかも? という段階からきちんと身体に向き合い、悪化しないようにサポートしていきたい。免疫力を高め、疲労回復効果のある、しょうがやねぎ、ニンニクを取り入れて、身体の細胞の動きを良くしていこう。