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今こそ知っておきたい「免疫力」を維持する漢方の知恵10選

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コロナ禍をきっかけに耳にする機会も多くなった「免疫力」という言葉。「免疫」とは、体内で発生したガン細胞や外から侵入した細菌やウイルスなどを常に監視し撃退する自己防衛システムのこと。この「免疫」の力を最大限に引き出して、いつまでも健康でいられるよう、漢方の視点から徹底解説。

教えてくれたのは
漢方薬剤師
堀江昭佳先生

漢方薬剤師/不妊カウンセラー/有限会社堀江薬局代表/一般社団法人日本漢方薬膳協会 代表理事
出雲大社参道で90年以上続く老舗漢方薬局4代目。血流を中心にすえた西洋医学、漢方医学、心理学の3つの視点からの総合的アプローチは評判を呼び、3冊の著書は累計35万部を超えるベストセラーに。


大人気“血流シリーズ”第三弾では、心も体も健康になる東洋医学の生活の知恵が満載。まさに一家に一冊置いておきたい名著。
『血流がすべて整う暮らし方』¥1.400(サンマーク出版)


無理をしない、疲れをためない、これを徹底することが一番大切
漢方で「免疫力」というものを考えるとき、ふたつの視点があります。ひとつは「気」。気合い、元気の「気」です。僕らの体の表面には「衛気」と呼ばれる気が流れていて、外邪(ウイルスや菌といった悪いもの)の侵入を防ぐ働きをしています。西洋医学でいうところの、皮膚表面の常在菌や粘膜ですね。おそらくそれを、昔の人は、見えないものだから「気」という表現で理解していたのでしょう。

もうひとつの視点、それは「血(ケツ)」。気が見えないもの、エネルギーであるのに対して、「血」は物質的に体を守ってくれるものです。西洋医学的には血液中に含まれる白血球やリンパ球などの免疫細胞と考えていいでしょう。

また、漢方では「血」は必ず「気」と一緒に動くと考えられていて、「血」の流れは「気」というエネルギーも一緒に運びます。つまり血流というのは、「気」と「血」の流れ。僕の本のタイトル『血流がすべて解決する』というのは、「血」「気」の両方を増やしてあげると両サイドの面から良くなりますよ、という意味なんです。エネルギーが足りて、物質的にも充足しますから。
–{「免疫力」を維持する方法とは?}–
そして、本題の「免疫力」を維持する方法とは、まずは「気」をきちんと維持してあげること。「気」はどういうときに下がるかというと、ずばり疲れたとき。体の元気がなくなれば、体の表面の衛気も下がります。「気」はすべて相関関係にあるので、体の元気も、免疫力の衛気も、気力の気もどれかがひとつ下がれば、すべて一緒に低下してしまいます。だから、まずは疲れをためないことがすごく大事。また、しっかり睡眠を取ることも大切です。なぜなら「血」は夜に作られるから。夜寝ている間に作られるので、寝ないと「血」は増えず、どんどん不足していってしまいます。

身も蓋もない言い方をしますが、「免疫力」を良い状態で保つ一番の方法は“肉体的にも精神的にも無理をしない”、これに尽きます。“眠たい”のは体が休息を求めているということです。“だるい”のはここで休まないともう体を動かせません、という自分の体の声です。まずはその体の声をきちんと聞いてあげる。シンプルですが一番大切なことです。

「免疫力」が高い人・低い人、もちろん色々います。でもまずは自分の免疫力をベストな状態に持っていってあげてください。それには体の声をきちんと聞いてあげること。そうすれば「気」と「血」はちゃんと充足され、結果、心も満たされ、「免疫力」もどんどん上がっていきますから。

–{免疫力を高める10ルール}–
日々の習慣で免疫力を高める10rules


日々生活する中でちょっとしたことを変える、もしくは足すだけで免疫力がぐんとアップする10のルールをご紹介。今日からすぐに実践してへこたれない体を目指して。

01
太陽の光を浴びる

最近、過剰な日やけ対策のために紫外線に当たる時間が少なくて、ビタミンD不足の人が増えています。ビタミンDには粘膜を強くする働きがあり、免疫力強化に欠かせない栄養素。だから朝の早い時間に太陽の光を浴びてください。5分から10分で十分です。継続することが大事です。また、太陽の光を朝きちんと浴びておくと体内時計がリセットされ、自律神経も整います。さらにしあわせホルモンと呼ばれるセロトニンが増えるので、気持ちも明るくなります。体内時計がリセットされ自律神経が整い、セロトニンが増えて気持ちが明るくなれば、免疫力も上がります。

02
夜11時までには寝るように

漢方では、夜の11時から1時は体の入れ替わり時間と言われています。自律神経のバランスを取る時間だと考えるといいかもしれません。自律神経と免疫は密接な関係にあり、自律神経を狂わせてしまうと、免疫力を上げようといくら努力しても上がりません。また「血」が作られるのも夜、睡眠中です。さらに夜に出るとされている成長ホルモンも、その時間帯に寝ていないときちんと分泌されません。成長ホルモンというのは若返りのホルモンでもあり、美容にも効果絶大です。“寝る”は最強です。できれば夜11時までには布団に入ってください。

03
骨付き鶏肉を食べる

血を作る原料として骨付きの鶏肉を食べましょう。漢方では、骨のところに血を作る力があると考えられており、鶏肉は女性の血を増やす効果が一番強いと言っていいでしょう。サムゲタンには「血」を作る生薬と「気」を作る生薬の両方が入っているので、おすすめです。サムゲタンがなかなか手に入らない場合はチキンスープを作ってみてください。作り方は簡単。骨付き鶏肉を生姜とネギと一緒にコトコト煮るだけです。冷凍して保存できるし、スープに飽きたらシチューやカレーへとアレンジも可能。ただポイントがひとつだけあります。それは、最初にぐらっと沸騰させてそのスープを一度ぜんぶ捨てる、アク抜きをすること。そのひと手間で臭みが取れ、ぐっと味がよくなります。免疫力が下がる生理中に飲むのもいいですね。

–{深呼吸をしましょう}–
04
深呼吸をしましょう
血液というのは心臓だけでなく、呼吸の力でも動いており、さらに「気」をコントロールしているのは肺です。だから呼吸が浅くなると免疫力、つまり衛気を届ける力が弱くなります。だから1日に1回でも2回でもいいので、深呼吸をしましょう。しっかり息を吐いたら、お腹から吸う腹式呼吸を行います。そして空気を肺に入れて、最後に肩まで空気がパンパンになるイメージまで吸って、吸った時間と同じくらい息を止めます。そして吸った時間の倍の時間をかけて全部吐き切ります。吸う呼吸は交感神経を刺激し、吐く呼吸は副交感神経を刺激します。だから吐く時間が長いほうが気持ちは安定します。これを3回1セットで。でもまずは難しく考えずに、大きな呼吸をする感覚で大丈夫。続けることが大事です。

05
きちんとお腹をすかせる

女性の場合、食事が体に負担をかけていることがあり、食事を抜くと楽になる方も多くいます。もちろん食べることは癒しでもあり、ストレス解消には最適です。でも体が重くだるいときは、消化にエネルギーが取られて、かえって疲れを助長してしまうので、内臓を休ませてあげることが効果的です。一番いいのは夕食を抜き、昼食から16時間ほどあけてから朝食を取る夕食断食。これを週に1回でもいいので行うと体が楽になります。難しければ夕食の時間を早めましょう。そのときはもちろんお酒も控えてください。つまり、朝、お腹がすいている状態に持っていってあげることが重要なのです。“空腹を感じてから食事をする”、まずはそれを意識することから始めてください。

06
腸活をしよう! 不溶性食物繊維を摂る
食べ過ぎや便秘のとき、漢方的には「痰湿」というものが胃腸にたまっています。「痰湿」とは一言で言うと体内ヘドロです。体内ヘドロがたまってしまうと免疫力は下がり、病気にかかりやすくなります。腸の免疫はとても大切なので、ぜひとも腸活をしてください。一番簡単な方法は食物繊維を積極的に摂ること。つまり野菜や海藻をいっぱい食べることです。サプリで摂るのであれば、不溶性食物繊維のものがベスト。意識的に野菜や海藻を多く摂って腸内環境を良くすれば、自然と免疫力は上がります。お通じがきちんとある状態を作ってあげてください。目安としてはうんちが浮かぶかどうかです。

食物繊維、植物発酵酵素、善玉菌4種、オリゴ糖を配合。調爽源 30包 ¥4.500/堀江薬局

–{無理をすることは禁物}–
07
疲れをためない。頑張らなければいけないときは集中して早く終わらせてリカバリーを
無理をすることが一番免疫力を下げます。無理をしない、眠い時は眠る。とにかく疲れをためないようにする。これを徹底すれば免疫力をベストな状態でキープできます。とはいってもどうしても無理をしなければいけないときもあるでしょう。そういうときは集中して早く終わらせて、しっかり休んでください。漢方の力を借りるのも手です。僕は麦味散顆粒と衛益顆粒の組み合わせを飲んで乗り切ります。麦味散顆粒は気を補う漢方で、衛益顆粒は粘膜を強くして「衛気」を高めてくれる漢方です。でも疲れをためないことが一番大切なのを忘れないでください。

右_気を補うニンジンなど3種類の生薬を配合。イスクラ麦味参顆粒 第3類医薬品 30包¥4.560 左_皮膚や粘膜強化に役立つオウギなど3種類の生薬を配合。イスクラ衛益顆粒S 第2類医薬品 90包 ¥8.000/イスクラ産業

08
汗をかきすぎない
「気」は汗をかくと抜けていきます。運動をしていなくても、たくさん汗をかくと疲れますよね。それは体から「気」が抜けているから。そういうときは水分補給だけではなく、収れん効果のある酸味と塩分、糖分も補ってあげてください。だるさが軽減します。おすすめは「薬膳はちみつ塩レモン」。とても簡単なので作り方を紹介します。汗とは違いますが、経血とともに「気」が失われる生理のときにもおすすめです。

<作り方>
1_ペットボトルに500mlの水を用意する。
2_1にはちみつ大さじ4杯、天然塩少々、レモン1/2個分の絞り汁を入れる。
3_2をよく振ったらできあがり。

09
初秋(9月ごろ)は保湿を意識する
秋に一番気をつけなければいけないことは乾燥です。乾燥は粘膜を弱めます。特に初秋の乾燥は、夏の暑さとのマイナスの相乗効果で体調を崩しやすくなります。だから果物をたっぷり食べて体の内側から保湿を心がけてください。積極的に食べてほしいのは、梨、ブドウ。この時期に出回る果物は体内の余分な熱を取ったり、潤いを与える働きがあります。秋に限らず、基本的に季節の旬の食材を食べると体は自然と整いやすくなります。

10
季節に合わせて暮らし方を変える

少し精神的な話になるのですが、人間の体にはリズムがあり、春から夏にかけては、気の流れが内から外に向かうため、やりたいことをしたほうがものごとがうまくいく、というのが漢方の考え方です。逆に秋からは反転して内側に向かうため、自分の内面を見つめる時期になっていきます。1年を通して気温も気候もすべて変わりますよね。冬と夏は正反対ですし、春と秋も気温は一緒でも環境は異なります。環境が変われば人間の体にも影響がおよぶのはごく当たり前のこと。昔は病院も抗生物質もなかったので、人間は季節に合わせて体を整えて免疫力を上げて、健康を保っていました。それにはもちろんメンタルも密接に関わっています。つまり、心も本来持っている自然のリズムに逆らわないほうが健康でいられるということです。とてもシンプルですが、真理をついていると思いませんか。