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Vol.06|YANUK×ジョンマスターオーガニックの、残布を使ったコラボプロジェクトとは?

デニムを中心とした、上質なファッションライフスタイルを提案し、「YANUK(ヤヌーク)」をはじめとするプレミアムデニムの自社開発を行う 「CAITAC INTERNATIONAL.INC.(カイタックインターナショナル)」。そんなブランドとジョンマスターオーガニックがコラボしたサステイナブルなプロジェクトをご存知だろうか。今回ジョンマスターオーガニック代表取締役CEO/CBOの野田義宗さんと、YANUK Women’s PRの牧原綾香さんに詳しく話を伺った。


瓶製品が多いジョンマスターオーガニックの製品には緩衝材が必須

「オーガニックコスメを通じて、人と地球の未来に貢献する」をミッションに掲げるジョンマスターオーガニック。

瓶製品等のワレモノを包む際、もともとは緩衝材を使用していたが、取り引きのあったセレクトショップや繊維会社から余った生地(残布)を買い取り、それを緩衝材の代わりとして使用したのがこのプロジェクトの始まりだった。

ジョンマスターオーガニック代表取締役CEO/CBOの野田義宗さん

ジョンマスターオーガニック代表取締役CEO/CBOの野田義宗さんは、「残布リユース開始当初である2010年からの10年間は、ジョンマスターオーガニック製品の取り扱いのあったセレクトショップなどにお声がけをして、そこで余っている残布生地を購入し、緩衝材として使用していました。

2020年からはCAITAC INTERNATIONAL.INC.(YANUK)1社からのみ生地提供を受けることに。オーガニックコットンを採用したエコデニムなど、プロダクトをブランドとして打ち出す背景として、岡山の自社工場で多額の設備投資を行い、さらに太陽光発電を2022年6月から工場の屋根へ設置するなど、本気で環境問題に取り組んでいるという強い想いに共感したんです」と話す。

YANUK Women’s PR牧原綾香さん

「ノベルティ製作での取り組みがきっかけとなり、ジョンマスターオーガニックの残布リユースプロジェクトの存在を知りました。SDGsなどの言葉に注目が集まるずっと前から、当たり前のように持続可能なものづくりを続けてきたブランドであることに会社として非常に大きな感銘を受けたんです」とYANUK Women’s PRの牧原綾香さん。

「実は、それまでは生地の廃棄処分を回収業者に依頼をしていたんです。倉庫に残しておくのも罪悪感がありそうせざるを得なかったのですが、最終的な用途も不透明だったため、モヤモヤとした気持ちの悪さを抱えていました。

そんな中、出合ったのが残布リユースプロジェクトでした。ジョンマスターオーガニックは私たちに環境保護に対する意識を変化させるきっかけを与えてくれたんです。そんな信頼するブランドに生地を託したいと思いました」。

お互いのサステイナブルな取り組みに共感し実現した、今回のコラボレーション。図らずともジョンマスターオーガニックのミッションを体現したプロジェクトとなった。

野田さんは、「巻きの状態で納品された残布を緩衝材として適切な大きさになるよう裁断。それをすべて畳みなおし、全国48店舗へ発送する……。残布リユースのためには、数多くの工程が必要となります。このように細部にまで心を込めることが、本当の意味でお客様に丁寧に接するということにつながるのだと思います。

そしてお客様へ製品をお渡しする際には、CAITAC INTERNATIONAL.INC.(YANUK)から残布を提供していただいていること、そして家庭での再利用方法などまで、残布の有用性をきっちりとスタッフから説明します。ここまでがプロジェクトの一連の流れとなります。

残布リユースプロジェクトは地球に優しく、ビジネスとしても無駄がなくスマート。多くの人の協力によってつくられていて、製造工程にはしっかりとしたストーリーと価値がある。このプロジェクトを12年前から継続している理由はそこにあるのです。

次は緩衝材としてだけでなく、すべての資材に残布を用いたエコバッグの開発企画なども検討したいと思っています。単に化粧品を売るだけでなく、会社のミッションとして大切にしている“green beauty”という価値観を体験してもらう。こういったポジティブな活動が起点となって周囲に幸福感が広がるようなサイクルを作っていくこと。それが我々の目指すミッションなのです」。

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