
2019年にアメリカで制定された“国際生理の日”。この日は多くの人々に“生理”に関わる問題に気づきと変化を与えることを目的として設立された記念日。ただただ、不調を感じるものというだけでなく、女性の身体の仕組みや整えるために必要なものなどを見つける機会として過ごしてみて。
今回は過去にHONEYでインタビューした薬剤師・中尾文香さん、植物療法士・南上夕佳さん、ルボアフィトテラピースクール主宰・森田敦子さん、女性3人の生理にまつわる考え方をまとめてご紹介。
薬剤師・中尾文香さん「漢方でPMSや生理痛を和らげられるかも」
季節の変わり目にPMSの症状をいつもより感じやすいという方もいらっしゃいます。今でこそPMSという外国由来の名前がついていますが、日本では昔から明確な原因がないのに身体の不調を表す“不定愁訴”という言葉で着目されてきました。これからご紹介するのはあくまで一例の漢方薬名になりますが、これをきっかけに生理の1〜2週間前ほどに薬局や漢方処方のお店に足を運んで薬剤師さんに相談してみてください。たとえば、イライラしたり涙が止まらなくなったりした“気”に対しては「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」。お腹の圧迫感や胸のハリを感じる、手足が冷えるのに頭がのぼせる、赤ら顔になってしまうなど“血”が滞っている症状に対しては「桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)」。生理前になると身体が浮腫む、胃がちゃぽちゃぽする、さらに吐き気や目まいも余分な水分が溜まっていることが原因の一つかもしれない、そんな“水”に対し、また顔が青白い、冷え症といった貧血症状の“血”に対しては「当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)」が主に使われます。もちろん、個人の体調に合わせてミックスしたり、違うものをおすすめしたりと幅広い処方をできるのが漢方の魅力なので、これを参考にしつつ薬剤師さんへ相談してもらえると嬉しいです。
植物療法士・南上夕佳さん「20代で生理が止まってしまう経験をしました」
「自然の力って本当に偉大なんですよ」と教えてくれた南上さん。植物の力を借りて、身体や心をケアする療法、フィトテラピーに目覚めたきっかけとは。「20代で患った若年性更年期障害がきっかけでした。生理が止まり、抜け毛、乾燥、膣内の乾燥などを体験。膣内の乾燥は性的な感受性だけでなく、桜を見ても綺麗と思う感性まで薄れさせてしまったんです。症状が心にまで響くんだと衝撃でした。婦人科ではストレスと診断され薬を処方してもらいました。でも症状の緩和だけでなく自然療法で根本から直したいと思い、森田敦子先生のスクールに通い始めたんです」。植物療法を取り入れていくことで症状は改善。難しいと言われた妊娠と出産も経験し、今では素敵な二児の母という姿からも植物のパワーを感じる。
ルボアフィトテラピースクール主宰・森田敦子さん「デリケートゾーンケアで日々、自分を労ってあげて」
私が考える自分を大切にしてあげる行動は3つのステップがあると思います。まず一つ目は“自分の身体の仕組みを知る”ということ。これは、妊娠や生理痛やPMSなど一つ一つの断片的な現象や症状ではなく、なぜ粘液が出るのか、なぜ月経がくるのかといったことについて。全体の仕組みがスムーズに繋がることで、健やかな心地よいバランスの整った身体になる。
そういった、デリケートな女性の身体本来が持つ仕組みについて、目を向けてみて欲しいんです。生理痛の対処として痛み止めを飲むことで終わらせず、なぜ痛みを伴ってしまっているのかを知り、根本的なケアをすることができるから。フィトテラピーで自然の治癒力を高めて予防してあげるのも、一つの手段です。
そして、二つ目は“外陰部周りのケア”をしてあげる。大切なモノや道具が錆びないように、美しく使えるようにお手入れやケアをしてあげますよね。しかも、水拭きだけでなく、オイルをさしてあげたり、専用の洗浄液で磨いてあげたりと繊細な方法をするはずです。デリケートゾーンだって同じこと。専用のアイテムで洗って、潤して、オイルで柔らかさを保ってあげることをしてみてください。
最後の三つ目は“愛を感じてみる”こと。パートナーを愛することも素晴らしいですが、自分自身をまずは愛してあげて欲しいです。今回のテーマでもあるセルフラブは、快感を得ることもその一つ。それは決してはしたないことではなく、性科学という科学的なケアであることを忘れないでください。
私たちは自然とラブが起こせる身体になっているのです。感じることによって心の緊張が緩まり、滞ったストレスを緩めてリリースしてくれる効果もあります。もし、そんな気持ちが湧かない……という方はまず、バランスのいい食事で栄養補給をして、質のいい睡眠をとる心掛けをおすすめします。
森田敦子先生が教えてくれた、セルフラブの大切さ。デリケートゾーンケアで日々、自分を労わろう

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