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オレゴンを彷徨う、アナ・アーゴットの小さな冒険 | My Northbound Road Trip 前半

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旅するサーファー、アナ・アーゴットが仲間たちと向かったのは、南カリフォルニアから 少し遠いオレゴン・コースト。なんの計画もない自由な旅だ。 ただ勘を頼りに波を求めバンを走らせるだけ。好奇心と冒険心を乗せて……。アナの旅の記録、前半。


旅をしよう、オレゴンへ。 冒険に満ちた旅を……

コーヒー豆用の麻袋をリサイクルし、ヴィンテージ・ファブリックと組み合わせてオリジナルのボードバッグをつくっているアナ。以前はモデルの仕事もしていたが、作り物のファッションの世界は彼女本来の魅力が発揮できるフィールドではなかった。もっと自由にもっとナチュラルに生きたい。そんなアナは、いまは旅とサーフィンに夢中だ。

「この旅のアイデアは、友人のディラン・ゴードンとダニエル・エッゲとのたわいのない会話から思いついたの。ディランはヴェンチュラに住む超楽観主義でいつも何かにワクワクしている才能豊かなフォトグラファー。自分が愛することに情熱的になれる人ね。ダニエルは山ほどあるやるべきことを日焼けした笑顔でなんなくこなしちゃう女性。サーフィンも執筆もとても優雅。努力家で人生に前向きな素晴らしい人なの。私たちはみんな、旅とアドベンチャーが大好き。3人で、日常から抜け出して何か新しいものを見るのがどれほど素晴らしいかを語りあっているとき、私たちはいっしょにトリップすべきだって感じたの。バハという選択肢もあったけど、私たち南カリフォルニアのサーファーにはありふれたディスティネーションに思えた。そこで、オレゴンが浮かんだ。私は、開かれたオーシャン・スウェルが岩だらけのビーチで割れている巨大な波を想像したわ。どうなるかまったく見当もつかなかったけど、すごいアドベンチャーになることだけは確信していた。もちろんディランもダニエルも乗ってくれたわ」

–{感情を呼び起こす自然に、エネルギーの漲りを感じた}–
感情を呼び起こす自然に、エネルギーの漲りを感じた

オレゴンはカリフォルニアから見ると北隣の州で、太平洋のコーストラインを北上すればすぐだ。しかし南カリフォルニアの人からすると、物理的にも意識的にもけっこう遠い場所。緑が濃く、クリエイティブな文化が栄えていて、結束の強いサーフコミュニティがある。アナたちはそんな漠然としたイメージでオレゴンを捉えていた。

3人はその後、旅に賛同してくれそうな友人たちに連絡をとり、トリップの仲間を募った。集まったクルーには、元ロングボード世界チャンピオンのスカイラー・マクフェランもいた。彼女は自分が人生でやりたいことをひとつずつ実現していく女性サーファーで、いまはニューヨークのブルックリンに住んでいる。ほかには、ヴェンチュラのパタゴニアで働いているダニエルのボーイフレンドのトロイ・マザースヘッド、ロードトリップ・マスターでフィルムメーカーのドニー・へデン、そして場を和ますのが得意なサンタバーバラ・ベースのショートボーダー、ディラン・パーキンスなど個性豊かな顔ぶれが揃った。彼らに共通しているのは、旅が大好き、ということ。いっしょに旅するのにもっとも大事な参加条件である。

そもそもこの旅には決まった計画は何もなかった。アナたちはタホ湖で旅をスタートし、そこで一週間を過ごし、ディランやドニーたちとサンフランシスコの北で合流。ビーチの上の丘で寝て、朝はボリーナスでサーフィン。そうやって波を見つけながら、友だちをピックアップして、少しずつ北を目指した。「唯一の具体的なスケジュールは、オレゴン初日の夜にスカイラーを空港でピックアップすることだけ」

アナは子供のころシアトルに住んでいたことがあり、ワシントン州に戻る途中にオレゴンを車で通ったことはあった。ただ、コースト沿いまで行ったり、長い時間をオレゴンで過ごしたことはなかった。「私が抱いていたオレゴンのイメージは、岩の上にせりあがる暗くて巨大な波が容赦なく割れている冷たい海って感じ。でも実際は全然そうじゃなかった。オレゴンは、私がいままで行ったなかでもっとも美しい場所のひとつだった。ドラマティックな海岸線が感情を呼び起こし、その圧倒的な海のパワーに私は畏敬の念を抱いたわ。でも土地の息吹を感じることができた。すべてが生き生きとしていて木々も巨大で、植物も元気いっぱい。私もいつもよりエネルギーの漲りをはっきりと感じたわ」


Anna Ehrgott
トパンガ・キャニオンで生まれ育ち、マリブやトパンガ、ほかにも南カリフォルニアの波のいいポイントをホームにしているガールズ・サーファー。サーフボードを抱えつねに旅をしている。


掲載:HONEY Vol.6
※内容は掲載当時のものです