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厳選された“好き”と、飾らない日常が作るナチュラルな空間 | World wide Beach House #04

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家こそ楽園。わたしたちが住まいに求めているのは、居心地がよくて、暮らす人のセンスが光る、そして自然を感じるインテリア。そんな理想の空間づくりのヒントになるような、世界の素敵なお宅を紹介する不定期連載。

第4回は、スペインのジュエリーデザイナーが暮らすをセンスあふれる住まいをピックアップ。


気づけばそう、置いてあるのはローカル産アンティーク家具ばかり

ムンダカから車で30分ほど南下した、バラエティ豊富な波が立つバスクコーストに住むアーティストカップル。彼らの家と隣のアトリエを訪ねると、そこは厳選された“好き”と、飾らない日常から作られるナチュラルな空間だった。

ジュエリーデザイナーのイネスがパートナーと暮らす家とアトリエはビーチから歩いて5分のところにある。「最近は開発が進んじゃって」と、できたばかりの幹線道路を指差して言うものの、周囲に高い建物や集合住宅はない。空が広く緑が豊かに生い茂り、スペインのバスクカントリー風情が十分に感じられる。潮風がほんのり漂う、風通しのよい場所だ。

「赤い屋根に白い壁、典型的なバスク様式の外観が気に入ったのと同時に、中が改築しやすそうだと思って2年前に購入したの。最初の1年間はほぼ内装工事の期間。もちろん工事はすべて自分たちの手でやったわ。でなければ1年間もかからない(笑)。玄関ドア以外に、家の中で空間を遮断するものは何もない。つまり壁という壁、ドアを全部取り払ったのよ。空間をできる限りオープンにしたくて」

家に対しての2人の大きなこだわりは、空間のみ。「インテリアのテーマは特にないわ。好きな物と使う物を置いている。ただそれだけ」。置いてある家具も多くはなく、そのほとんどがアンティークだ。「100年かもっと前の物が多いかな? 知り合いからもらったり、親戚からの物だったり。たまに骨董屋さんで発見したり。長く使えて頑丈な作り、かつ好きなデザインを探していると、自然とアンティーク品に辿り着くの。それも地元スペイン・バスクの物がほとんど」

塗ったばかりの白さがまだ残る壁と味のある家具。広いスペースに新しさとクラシックがうまく共存している。そこに潤いを与えているのが、イネスがサーフィンの行き帰りや日々の散歩途中に摘んだ草花たち。古いものに囲まれていても、時間が止まった印象がないのはそのおかげだろう。

家はまだ製作途中だという。「特にダイニングまわりは仮の状態。いずれ2人用テーブルと椅子を外して、ベンチのような長椅子を壁に沿って作りたいの。友達が来たときにワインを飲みながらピンチョスをつまんでって。くつろぎやすい場所を作りたいの」。仲間がいる空間……2人の家作りはこんなふうに場面空間を想像するところから始まる。


掲載:HONEY Vol.11
※内容は掲載当時のものです