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フランス・オセゴーの潮風混じる「森の別荘」|広大な松林の借景の中でくつろげる家

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世界のBEACH HOUSEを連載で紹介していく企画の2軒目は、フランス・オセゴーから。深い森の中、周囲から見えないように建つウッドハウス。それは建築段階からインテリアも考えられていたという、界隈でも話題の家。海から車で10分。潮風混じる松林に囲まれた邸宅を訪ねた。

from HOSSEGOR
Caroline & Julien
< designer / organic cafe owner >


森と一体化、窓からの眺めが主役の家


本来なら角にある支柱を少し手前に配置。素材を無機質なグレーにすることで、柱もデザインの一部にした


温水プールのテラスを囲む黒い柵は、中に網が張り巡らされている。近くのカブルトン港をイメージしつつ、遠目からだと何もないよう景観にも配慮している。この柵は屋内の階段にも使用している


モダンな印象を与える吊るし暖炉。火があるとますますリビングに人が集まってくる。壁に描かれたBoul Rostanの世界観ともマッチ

–{1階だが実は地中である。}–

ラタンにウール、ベルベット、モロッコ絨毯……同系色の異素材ミックスを楽しんでいる


ミニボードの形をした時計はカブルトンのWoodstache作。アンティークの鏡と合わせてキッチンの壁をポップにディスプレイ。建築工程はジュリアン、インテリアはカロリーナが担当と夫婦で役割分担


階段下のデッドスペースも活用。1階だが実は地中である。自然光を少しでも取り入れられるよう、階段の間隔をできるだけ確保した。クッションラグは、質感とデザインが好きなLa Mericaine 。ベッドカバーも色違いにした


「窓の景色が一番のインテリア」を実現した好例

–{広大な松林を借景に、緑の中でくつろげる家}–
ランド県はフランスで一番森林の多い地域とされるが、カロリーヌとジュリアンの別荘からは、それがよく分かる。

「秋冬も静かでいいけれど、春夏は別格。ガラス窓からの眺めはどこも瑞々しい緑で埋めつくされる。森の中にいるみたいで、ここでの深呼吸は本当に気持ちがいい」

夫婦が3人の子供と住む本邸は海の近くにあるのと、ここは新築のため、造りから全く違うタイプの家にした。なかでも一番こだわったのが、2階のリビングを3面ガラス貼りにしたこと。景観優先のため柱の位置もずらした。それは家の背景に広がる松林が県の管理地というのが影響する。建築可能な限界上に建てられるのが分かった時点で、広大な松林を借景に、緑の中でくつろげる家、というのがコンセプトになった。

「視界が自然と外へと向くようにデザインしたの。それと、リビングのどこにいても景色がよく見えるよう家具は低めのものを選び、色も緑にグレー、木の色、そしてモノクロと。自然界に存在する色に限定した。家具は、ソファや椅子、ランプシェードはメゾン・デュ・モンド。それ以外は近所のアンティーク家具屋さんや、ローカルのクリエイターにつくってもらった。以前レストランを経営していたときに知り合う機会が多かったの。例えば長テーブルを頼んだのはオセゴーのTravemestraというチーム。“木と花崗岩の異素材をミックスしたい”という注文にもこたえてくれた。自宅から近かったから気軽に来てくれ、何度も話し合ってイメージを共有していったの。一緒に作り上げる楽しさもあると、その時に学んだわ」

ローカルの力はコンセプトの追求にも貢献。リビングに唯一残された白壁は、林のイラストが描かれている。こうすることで、リビングの四方を森林で取り囲むことができた。

「大胆だけれどイラストレーターのBoul Rostanにお願いできたから不安はなかった。それにモノクロは目に馴染むのが早いし。家自体もそうだけど、時間とともに色褪せていくと、それだけ愛着も増していくの」

ユニークなことに、色にルールはあっても素材にはない。重厚なベルベットから涼しげなラタンやジュート、さらにはアルミなどの無機質なものまで。春夏秋冬が一つの場所に集まっている。

「素材はあえてミックス。オセゴーはフランスでは温暖な方だけど、夏でも朝晩は涼しく、寒暖差がある。季節の変化が激しくて、一日の中で四季を体感できる日があるほど。だから家具の素材には、すべての季節を取り入れたつもり。それもまたオセゴーらしさを表現している」

まだ完成から2年も経過してないが、聞けば聞くほど、恵まれた自然を満喫できるよう、よく考えられている。一家が不在のときは貸し出しもしているが「一生手放すつもりはない」と言い切る。移り行く季節とともに、経年変化も楽しみにしている。


子供と一緒に作った言葉パズル。「綴りを合わせるのがけっこう難しかった」と笑う


サーフショップで売られていた限定イラストもさりげなくディスプレイ

–{ブラックでオーダーしたサーフボード}–

ジュリアンがブラックでとオーダーした、Chipiron Surfboards


ベッドルームはミニマルなつくりに。窓からの景色と自然光、La Mericaineのラグでほっこり


周囲の松林に溶け込むよう2階部分は松材を使用。テラスを広く設け、森林のプライベート感をより感じられるようにした。夏になるとキッチンの外側に木の板を取り付け、即席ミニバーとして楽しんでいる。最高!


センターに見える海の写真は、実はディスプレイに映し出されたもの。つまり、そのときの気分によってビジュアルを変えている。もちろんテレビやネット鑑賞もできる。暖炉と同じように、家電は機能とデザインが揃ったのを選ぶのがこだわり。棚はTravemestraに製作してもらったオリジナル。物は詰め込まず、余白もインテリアの一部に