
―撮影してから現像されるまでにどのくらいの時間がかかるんですか? 待っているときの気持ちは?
基本的には90秒くらいで現像されるんだ。毎回すごくわくわくするけど、写真がイメージどおりにできてきたり、スペシャルに感じた1枚があがったときはひとしおだよ。ポラロイドの良さは、さっきレンズを向けたばかりの被写体が、一緒にいる間に写真が見られるところにもあると思う。
―どんな写真を撮るときが一番掻き立てられますか?
一番はビーチにいるサーファーたちを撮るとき。最近はものすごく大きな8×10のポラロイドにハマってるんだけど、これがポートレイトを撮影するのにすごくいいんだ。カメラをビーチに持っていって、何枚かポラロイドを撮ってから海に入ったり、サーフィン後に撮るのが好きなんだよ。
―自然豊かなバックグラウンドがあなたの作品の大きな魅力のひとつでもありますが、写真に写っているのは、いつもコーンウォールの風景ですか?
そうだね、ほとんどが地元のコーンウォールで撮ったものになる。僕はここの雄大な崖やその下に広がるワイルドなビーチが大好きなんだ。ここをホームと呼べることもね。でも同時に旅も好きで、中にはオーストラリア、コスタリカ、フィリピン、ポルトガル、フランス、スペイン、モロッコ、モルディブで撮った写真もあるよ。





―あなたのインスパイアソースはなんですか?
1960、1970年代のサーフフォトグラフィやフィルムが織りなす、独特の美しい色彩にインスパイアされる。写真を撮ったり現像する工程もおもしろいんだ。ティンタイプやアンブロタイプ(=湿板写真。アナログ写真の原点のような存在。様々な薬品を用意し多くの工程を経て、ガラス板に写真を写す)みたいなね。15年のキャリアを経てもまだ古いカメラや時代遅れのフィルムを使ってイメージをクリエイトことに完全に魅せられている。あと僕はこの美しい場所でアウトドアに過ごすのが好きで、それもインスパイアソースのひとつかもしれないね。
―日本からでもあなたの作品は購入できますか?
もちろん! プリントした写真はどこへでもお届けできるよ。
―あなたにとって“いつもの1日”を教えてください。
僕のライフスタイルは常に忙しい。朝起きて、子供たちと愛犬にご飯をあげる。子供たちを学校に送り出したらウェブサイトの仕事に取り掛かる。時間があれば奥さんと散歩にでかけるかランチ休憩がてらサーフィンに行く。夕方には写真を撮ったり海に行く時間をつくる。ここでは夏、日がものすごく長いから早朝か遅い時間にもサーフィンができるんだ。週末は家族のために過ごして、その中でもできるかぎりサーフィンと写真にも時間を取っていたいね。

Matt Smith(マット・スミス)
ポラロイドカメラやヴィンテージフィルム片手にビーチに行き、サーファーやランドスケープを撮影するフォトグラファー。自然豊かでサーフィンでも有名なイギリスの最南西部、コーンウォールのセント・アグネスに家族と愛犬と暮らす。写真を撮りはじめてもう15年以上になる。
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