HONEY

2020.06.08

SUSTAINABLE

壊れゆく海のためにできること Vol. 04

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サンゴ礁を守る日やけ止めの選択

たくさんの生命が日常を紡ぐ、美しくて豊かなはずの地球の海は、私たち人間の暮らしかたのせいで、 さまざまな危機に瀕している。それらはどれも、海の上から眺めるだけでは気づけないことばかり。 諸問題と向き合う専門家たちが見つめる、「海のいま」とは......。

第4回目の今回は、サンゴを白化させる日やけ止めについて考えたい。





日本ではあまり知られていないが、海外では10年以上も前から「日やけ止め成分のサンゴ白化への影響」 について多くの研究論文が発表され、すでに情報も多く広まっていた。そんななか、世界で初めて米国 ハワイ州で、サンゴ礁への有害性が指摘される「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」を含む日や け止めの販売・流通を禁止する法案が可決され、2021年から施行されることになった。

人間の肌でも荒れてしまう成分は、サンゴにとってもいいわけがない。海を、サンゴを守るために、人 間ができることがあるなら何でもやらなけば……。環境に配慮しながら海を楽しむそんなマインドが、 これからの未来に大切だ。



<日やけ止め選びの安心ルール>



「紫外線吸収剤」は避けよう
普段の生活で使う日やけ止めはさておき、海辺では紫外線吸収剤・化学薬品フリーなものを。「ノンケ ミカル」 表示製品でも化学物質が含まれ、ベンゼンの一種で名前が異なるものもあり、これらは判断 が難しい場合も。

鉱物由来の「紫外線散乱剤」を
海で使って安心なのは、紫外線カット成分にミネラル由来の「紫外線散乱(反射)剤」を使用している もの。 「酸化亜鉛(ジンク)」「酸化チタン」 などが主流。ただしナノ粒子は避けて、「ノンナノ」 タイプがオススメ。

サンスクリーンの正しい知識を
SPFは高ければ効果が増すわけでもなく、高いぶん負担は大。日本ではSPF50以上の表記が、紫外線対 策先進国オーストラリアでもSPF30以上の表記が禁止。「ウォータープルーフ」表記も日本は自社基準 なので見極めを。

日やけ止めを使わない工夫も
ウェットスーツやラッシュガード、帽子やタオルなどを併用して、日やけ止めを塗る面積を少なく。ま たは「シミも小麦肌も、海と太陽と愛し合っている勲章!」と、潔く日やけ止めを使わないという選択 も素敵かもしれない。



教えてくれたのは……
「サンゴに優しい日やけ止めプロジェクト」 発起人 呉屋 由希乃 さん
「ジーエルイー」代表。沖縄の海を守るため、サンゴに有害とされる化学成分を調査し、人と海にやさ しい「Coral Reef Safe Sunscreen」を開発販売。環境保全の啓蒙活動にも勤しむ。



掲載:HONEY Vol. 22

photography : Takaji Ochi composition : Ayako Minato

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