HONEY

2020.09.18

SURF

The 2nd Generation 次世代ハワイアンサーファー Vol. 01

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Vol. 01 〈Ha’a Keaulana〉

古くから名声あるサーファーや、それに関わる伝説的な人々が歴史を刻んできた場所、ハワイ。そんな レジェンドたちの2世がいま、同じ舞台で活躍し始めている。昔からずっと、そしてこれからもハワイ のサーフシーンはドラマティックであり続ける。

第1回は、ブライアン・ケアウラナの娘、ハア・ケアウラナをご紹介。







偉大なウォーターファミリー、ケアウラナ家の娘として

ピュアハワイアンの血を引くハア・ケアウラナは、代々ハワイの海と歴史に関わってきたケアウラナ家 の娘だ。彼女の祖父はバッファロー・ケアウラナ。ある一定の年齢を超えたサーファーなら一度は耳に したことがある名前で、ハワイはもとより世界でもあまりにも有名な伝説的人物。元祖ビーチボーイと してワイキキでサーフィンやカヌーを教え、マカハで初のライフガードとなり、1960年にはサーフィン の国際大会でも優勝。彼の名を冠したコンテスト「バッファロー・ビッグボード・コンテスト」も毎年 開催されている。さらに、その息子であるブライアンも同じくライフガードやサーフィンコンペティタ ーとして活躍した後、世界で初めてライフセービングにジェットスキーレスキューを取り入れたパイオ ニアとしても知られている。

そんな一家の中で育ったハアももちろん生粋のウォーターガール。海と関わる生活を軸に、アートの方 面でも才能を発揮し、フォトグラファー、コンテンツクリエイター、ライフスタイルインフルエンサー として活動する。今では彼女も自身で選んだ道を歩んでいるが、偉大な祖父と父を持つプレッシャーみ たいなものはなかったのだろうか?



「もちろんあったわ。みんなの期待を感じたし、それに応えないと、みたいなね。でも大人になるにつ れて周りのことが気にならなくなってきた。もちろん家族の名前があっての私だけど、アイデンティテ ィが確立し、進む道がしっかり見えてきてからはプレッシャーは感じなくなったわ。自分のルーツと、 この家族に生まれたことをとても誇りに思っている」

彼女が持っている海の知識のほとんどは、お父さんが教えてくれたものだという。いつどんな状況にあ っても慌てず心を落ち着かせることの大切さや、海の中では常に周りに注意を図ること、何か起こる前 には必ず海からのサインがあるから見逃さないように、そんなことを幼い頃から学んできた。



世界中の人から愛されるハワイがホームという誇り

海は幼い頃からずっとハアの生活の一部だった。素潜りでもサーフィンでも、暇さえあれば海に浸かっ ているというライフスタイルが彼女らしい。

「サーフィンは私の心を正常に保つのに一番大切な要素。サーフィンをしてない日々が続いたら多分気 がおかしくなっちゃう(笑)。夏になるとマカハは波がない日も多くなるんだけど、なんでこんなに気 分が下がるんだろうって考えると、いつも結局サーフィンが足りないからだって気づくの。だからスウェ ルの入る冬が一番好き!波が大きい時、自分の中にエネルギーが満ち溢れる感覚がたまらない。お父さん にジェットスキーでチャネル(沖に向かって潮が流れる場所)まで連れていってもらい、サーファーの写 真を水中から撮るのも好きなんだ」

祖父のバッファローとの思い出についても語ってくれた。「一番の思い出は私が3歳の時にワイメアで 行われた、エディ・アイカウのメモリアルコンテストでの出来事かな。オープニングセレモニーで大会 関係者、出場選手たちがパドルアウトして輪を作り海にお花を投げ入れるシーンがあるんだけど、その 時おじいちゃんはボードにタンデムで私を乗せて参加したの。セレモニーが終わってビーチに戻る時、 『フラワーレイの紐がウミガメに巻きつかないように』って、ひとつずつほどきながらパドルインした のがすごく印象的だった。おじいちゃんからはそういう海や生き物への愛情とともに、人との関わり方 も教わった。どのくらいお金を持っているかとか、どこから来たかで判断しないこと。そして会う人み んなに親切に、平等に接するように、と」



ハワイの自然の中、愛情たっぷりのケアウラナ家で育ったハア。彼女自身もまた、ハワイの素晴らしさ、 カルチャーを伝えることがライフワークだと考えているそうだ。

「いまの夢は雑誌やテレビのインタビューを通じて、大好きな海とハワイのカルチャーを広める仕事を 増やすこと。そして自分の撮った写真のプリントをもっと制作することと、信頼しているブランドとの コラボレーション。私はラッキーなことに、小さい頃からいろんな国を旅する機会が多かった。旅先で 『どこから来たの』って聞かれて『ハワイ』って答えると、みんなの顔が嬉しそうに変わるの。そうい う経験から、ハワイは世界の人々にとって特別な場所なんだということを実感してきたし、どこを旅し ても‟やっぱりハワイが一番”と思える。そんな場所がホームだということを心から感謝してるの。それ にハワイの人々の優しさとか温かい人柄は世界中どこを探してもないと思う。世界のみんな、そしてハ ワイに住む人たちにもあらためて伝えていきたい」

ハワイアンの‟オハナ”の精神。それは自分の家族のことだけを指すのではなく、海や山、大自然との繋 がりそのもののことなのかもしれない。



掲載:HONEY(ハニー)Vol.21

photography & composition : Ke’alohi text : Alice Kazama

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