HONEY

2020.09.27

SURF

The Paradise Beach 死ぬまでに行きたいビーチ 前半

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ガイドに載らない、 サーファー達に愛された島へ

人生の終焉で思うこと。それはきっと「海に行きたい」。まだ見ぬ憧れのビーチを目の前にしたとき、 どんな気持ちになるんだろう? 編集部が選んだのはフィジー・タバルア島。ハートの型をした、サー ファーたちの憧れの島へ旅に出た。

300以上の島からなる南太平洋の島国・フィジー共和国。その島のひとつがタバルア島。起伏のある地 形で、サンゴ礁に囲まれている。120.000m²ほどの面積で、島一周わずか歩いて20分程度。“フィジー 最後の楽園”と呼ばれるハートの形をしたリゾート島だ。







その瞬間をイメージするのはとても難しい。だけど日常でふとしたことをきっかけに想像することがあ る。「もしも、あと数日で命が果てるとしたら」。私はどんな行動をとるのだろう? 状況により答え は変化するが、なんだかんだ、海に行きたいと思う。ではどこの海にしようか。一見入り口はネガティ ブなこの妄想は、いつしかもう一人の自分を暖かな海へと誘い幸せな気分にさせてくれる。

「死ぬまでに行きたいビーチ」。この企画が編集会議で採用された1か月後、私はフィジー・タバルア 島へ向かっていた。以前フィジーの中心街ナンディで3か月過ごしたことがあったが、当時はサーフィン に特別興味がなかった。タバルア島と言えば、サーファーにとって憧れの地。

映画『Endless Summer2』でパーフェクトウェーブを求めて世界中を旅する主人公の2人が、トム・キ ャロルやケリー・スレーターとセッションしたクラウドブレイクがあり、サーフィンのワールドツアー の一戦が開催される場所である。映像を見る限り(見たことのない人はぜひ見てほしい!)ビギナーの 私にはとてもじゃないが太刀打ちできる波ではない。加えて他の観光地と比べてウェブやガイドブック の情報が圧倒的に少ない。徐々に不安が募る一方で、何故だかとてもワクワクしていた。未知の世界が すぐそばまで迫っている。



成田から約9時間でナンディ国際空港に到着した。訪れたのは1月。ちょうど雨季のシーズンだが、飛行 機から降りると湿気を帯びた風に扇がれた。懐かしい匂い。フィジーは南太平洋の中央部に位置し、熱 帯海洋性気候。年中高温多湿だが平均気温は25度で寒暖の差がほとんどない、まさに常夏の楽園。空港 からバンでボート乗り場へ向かう。村で洗濯物を干すフィジアンや、道をのしのし歩く馬や牛を横目に 揺られること40分。荷物を頭の上に担ぎ、小型のボートに乗り込む。島はもう目の前だ。



BULA! (フィジー語でこんにちは、ようこそなどの意味) 島に到着すると陽気なフィジアン達が迎え いれてくれた。今回ガイド兼世話役を買って出てくれたのはサーフガールのジェシカ。笑顔がチャーミ ングな彼女はハワイ島出身で、ハワイとタバルア島を行き来する生活をしている。20数年前は簡易的な シャワーしかなかったが、現在は宿のコテージ、レストラン、バー、プール、それだけでなくスポーツ ジム、スケートランプ、テニスコート、スパまで完備している。コテージの数は18と宿泊できる人数も 限られているため、いわば島まるごとでプライベート・リゾートだ。



タバルアは想像していたよりもはるかに小さかった。島のまわりを散策していると、20分で一周してし まった。ゲストが歩きやすいよう小道は舗装されているが、ヤシの木などの自然はそのまま。足元に目 をやると海から上がってきたヤドカリたちも小道を歩いている。ここで働くフィジアン達は人懐っこい。 名前は? 日本のどこから来たの? 今日の気分は?すれ違うたびに笑顔で挨拶してくれる。島に一度来 たゲストは忘れないと言う。日本人が宿泊するのは10年ぶりだそうで、会えるのをとても心待ちにして いた、と話してくれた。その日は丁寧にベッドメイキングされた、太陽のにおいがするふかふかの布団 で深い眠りについた。



後半は、サーフィンや食事などタバルア島での過ごし方をご紹介。お楽しみに。



タバルア・アイランド・リゾート Tavarua Island Resort フィジー・ビティレブ本島からボードで約30分の位置にある。予約はHPより

photography : Junji Kumano, Nick Liotta(@nickliotta), Scott Winer(@fi jichili) special thanks : GoPro Japan, Jessica 掲載:HONEY(ハニー)Vol.24 ※2019年に取材した記事を再編集したものです。

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