HONEY

2020.10.23

CULTURE

見る人をハッピーにする、美しく調和した花々 | Female Artists #02 メレディス・アンブローソ

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Female Artists #02〈Meredith Ambruso〉

創りたいものを創ればいい……。自分の可能性を信じる女性たちが見せてくれる、自由で素敵な創造の世界。アートやフォトグラフィからフラワーアレンジメントまで、生み出されるのは彼女たちの豊かな感性から湧き出た、瑞々しいひとしずく。

カリフォルニアのオープンなマインドとサーファーたちのコミュニティのなかで、いっそう輝きを放つ注目の女性アーティストを紹介する連載。第2回は、メレディス・アンブローソをクローズアップ。



絵を描くのと同じように、色を重ねて花を生ける



こぢんまりとしたリビングルームには、ほんのりといい香りが漂っている。色とりどりの切り花や瑞々しい植物たちが花瓶ごとに分けられ、生き生きと枝葉を広げていた。

「今日はこの絵のイメージでアレンジメントを作ろうと思うの」そういってメレディスはインテリアのなかでひときわ目を引く淡いピンクの鶴の絵を指差した。それは大好きなアンティーク・ショップで見つけたアート。彼女は日がたっぷり差し込む窓辺のテーブルに白い花瓶を置くと、頭のなかでイメージを膨らませながら、次々に切り花や緑を手にとりバランスよく生けていく。全体を低くまとめ、淡い色味を使いながらも大胆にアンセリウムをまっすぐ立たせたり、アクセントとしてチョコレート・コスモスを何本か刺したり……。その色のグラデーションは題材に選んだアンティークな絵ととてもよく似ている。



「フローリストの世界はとても厳しくて、本当にお金を稼ごうと思ったらウェディングをやらないと。または写真撮影に関わるアレンジメントとか。でも私は単に楽しいからフローリストの仕事をしているだけ。この世界で競いあって一番になろうとか成功しようとかは考えていない。私の父は自分がうまいサーファーかどうかなんて気にしていなかった。ただ好きで楽しいからサーフィンしていたの。私も花に対してそういう気持ちでいるわ」

メレディスをサーフィンに連れ出してくれたのは、その父親だった。シールビーチでサーフィンをはじめたころの彼女は、父親がガレージセールで見つけてきた’67年製のグラスオンフィンの重たいロングボードに乗っていたという。いまモダンなロングボードをスムースに操れるのはそんな古いボードでの経験があったからなのかもしれない。進学した高校ではサーフチームに入り、サーフィンは彼女にとってなくてはならないものとなった。



高校時代、ひとつのクリエイティブな才能が開花する。それはペインティング。彼女は絵を描くことに夢中になった。初めて参加したグループ・アートショーでその作品がハーレーのスタッフの目に留まると、ハーレーのサポートで在学中に2回もアートショーを開催。ハーレーのフィーチャー・アーティストとなった彼女は、高校卒業後にフリーランスとしてアートディレクターの手伝いもしていた。また週末にはサーフ・ギャラリーでも働き、サーフィンのクリエイティブなコミュニティでの仕事を楽しんだ。

photography & text : Takashi Tomita

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