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2020.11.01

CULTURE

心の声に素直に従い、花開いたクリエイティビティ | Female Artists #03 ブルック・ケリー

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Female Artists #03〈Brooke Kelley〉

創りたいものを創ればいい……。自分の可能性を信じる女性たちが見せてくれる、自由で素敵な創造の世界。アートやフォトグラフィからフラワーアレンジメントまで、生み出されるのは彼女たちの豊かな感性から湧き出た、瑞々しいひとしずく。

カリフォルニアのオープンなマインドとサーファーたちのコミュニティのなかで、いっそう輝きを放つ注目の女性アーティストを紹介する連載。第3回は、ブルック・ケリーをクローズアップ。



すべてを受け入れる、つねにオープンな姿勢



サンクレメンテの静かな住宅街に、ブルック・ケリーの暮らすシェアハウスがある。いっしょに住んでいるのはシェイパーやアーティストやそのガールフレンド。彼らの仲間のアーティスト・サーファーたちも毎晩家の前に停めたバンで寝泊まりしている。シェイプルームがあるガレージにはカウチが置かれ、彼らの溜まり場になっている。賑やかな声が絶えることはない。

「私はこういうのが大好き。みんなサーファーで何らかのかたちでクリエイティブなことをしているので、とても刺激を受けるし鼓舞される。ずっとアートを作り続けてきた私にとっては居心地がいい場所なの」

そういって彼女はガレージの前のドライブウェイでレジンアートを作りはじめた。写真と押し花とレジンで作るオリジナルの作品だ。使われるのはスイムウエアブランドSEEAの未使用写真や友だちのローカル・フォトグラファーの写真。ブルックは自分たちが暮らしている南カリフォルニアの日々の生活を象徴するようなイメージを好んで選び、アートのベースにする。ブルックは特定のスタジオをもたず、ときにはサンノーに停めたバンのなかでアートを創作することも。そのためか、彼女のアートには朗らかな陽だまりの匂いがする。



出身はアメリカ中西部のミズーリ州。アクティビティが好きな父親と自然のなかでハイキングするなどアウトドアライフを楽しむ家庭で育った。森を歩き、自然のなかで遊びながら、花を集めては押し花を作ったりしてナチュラルな創造性を育んできた。いまレジンアートに押し花を使っているのは、子どものころから作ってきたものだから。

「私はおてんばでアクティブな子どもだった。地元の大学にも陸上とゴルフでスポーツ奨学金をもらい進学した。どちらかというと運動系だったの。でも本当はアートをやりたいって自分ではわかっていた。それに周りのほとんどの人が地元に執着してミズーリから出ないことにも違和感を覚えていた。なぜかカリフォルニアに行かなきゃってずっと思っていた私は、ある日、意を決してクルマに家財道具すべてを積んで南カリフォルニアに来ちゃったの。コスタメサにあるアートスクールに通って一年半が経ったころ、トムズ・シューズやビラボンと仕事をする機会が急に巡ってきた」



漠然と憧れていたカリフォルニアは、ブルックの創造性をきちんと評価しチャンスを与えてくれる素晴らしいところだった。その後はアーティストとしてエレメント・ウィメンズのアドボケートとして迎えられ、壁画やライブ・アート、さらにはクロージングのデザインまでクリエイティブな仕事のすべてを任されるようになる。

photography & text : Takashi Tomita

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