HONEY

2020.11.08

SURF

時間の感覚を完全に失う、非日常の旅 | SURF AROUND THE WORLD #04

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SURF AROUND THE WORLD #04 PANAMA

心がオープンな人、好奇心旺盛な人、準備を怠らない人に、旅は絶対に裏切らない。その旅先で感じたり体験したことすべてが、そのあとで必ず旅人を成長させてくれる。だから旅にでる。世界はたくさんの愉しみで溢れているのだから。

冒険心をもった女性サーファーたちの旅を綴る連載第4回。フランキー・ハラーとジョシー・プレンダーガストとマリア・マーフィーの、パナマへのサーフトリップをご紹介。



自分とは異なる世界の美しさを、体全体で感じ取る旅



海沿いのジャングルのなかのアコモデーションでのステイ。まるで8日間が1ヵ月のように感じられた。波と太陽を追いかけて、素晴らしい食事を楽しみ、母なる自然との強い繋がりを感じながら、インターネットも繋がらないパナマで田舎生活をしていると……、はたしてどれくらいの時間が経ったのか全然わからなくなってくる。私たちの旅は永遠のように思えた。

LAXからパナマ・シティへ降り、小型機に乗り換えてボカス・デル・トーロに飛ぶ。さらにそこから私たちのアコモデーションまでボートで45分ほど。でも海が荒れていれば約1時間はかかる。やっとの思いでそこに着いたとき、まるで現実とは思えなかった。



そのロッジは大きな丘に立つ巨大なツリーハウスみたいだった。完全に地球に優しいソーラーパネルと集水システムが作動していた。あとになって気づいたのだけど、コキーガエルがそこに住んでいて、私たちはその水でシャワーを浴びていた。シャワーといっても、ちょろちょろと水が流れるだけなんだけど……。水上にあるキッチンがいつも私たちが過ごす場所になった。ここはボートでなければアクセスできない場所で、サーフィンに出かける度に、サーフボードやカメラ機材を毎回みんなで運んだ。

夢のように素晴らしかったけど、悪夢もあった。夜、眠りに落ちるのがすごく怖かった。なぜなら頭の上にすごくたくさんの虫が飛び回っていたから。ベッドのシーツだけが頼みだったけど、私たちは餌食にされた。これがたぶん私にとってこの旅の最悪な思い出。私の足は蚊にひどいめにあわされ、旅のあとも少しかさぶたが残ったりした。





でも、その分の代償は十分にあった。波は私たちにとってパーフェクトでものすごく楽しかった。もちろん景色も最高。緑豊かな森やジャングルはすごく神秘的だった。食事もびっくりするくらい美味しい。アコモデーションの主人はとっても良い人だった。彼は私たちのことを大切に扱ってくれて、毎食、彼らの菜園で穫れるものを料理してくれた。何もかもがすごく新鮮でヘルシー。まるで天国にいるような、このうえない幸福感を味わえた。

彼らが獲ってくれた新鮮な魚のほかは、ほとんどがビーガンやベジタリアンのメニュー。いまでも覚えている、ローカルのチョコレートや生のカカオでつくったビーガンのためのチョコレート・ケーキの味を……。

少し雨にも降られたけど、冒険をやめるほどの雨ではなかった。この旅は間違いなく私にとって人生で最高の経験だったといえる。マングローブのなかでも海の上でも、パナマという土地のまったく異なる文化や生き方に触れることができた。自分とは違う世界とそこにいる人々がどんなに美しいかを私に気づかせてくれた、そんな旅だった。





掲載:HONEY Vol.021
※2018年に取材した記事を再編集したものです

translation & edit : Wanderlust Collective photography : Morgan Maassen text : Malia Murphey

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