HONEY

2020.12.14

SUSTAINABLE

いつも心にエシカルマインドを Vol.2|“幸せの純度を高める日常が、エシカルな心からはじまる”

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すべてを愛するエシカルマインド

「どんなときでも、わたしはわたしを生きるために今ここにいて、それはどんな存在でも対等に、イルカはイルカ、サンゴはサンゴとして麗しくあるために……そうしてすべてが美しい調和を奏でるからこそ、この星は青く豊かなオアシスで在りつづける。地球のみんなに愛ある暮らしを!」



海も動物も、森も植物も、社会も人も
すべてを愛するエシカルマインド

日常に寄り添うアイテムは、どこで誰がどんな風に作って運ばれて、捨てたあとはどうなるんだろう。エシカルな目線を通して、今まで見えなかったそんな繋がりを、頭ではなく心で感じていきたい。


地球を大切にするために私たちへと託されたバトン
 エシカルやサステイナブルの前にはエコやロハスなど、時代とともに呼び名はさまざま変化してきたけれど、その軸にある地球を思いやる活動の原点は、60年前にまで遡れる。

 1962年、世界で初めて自然の悲鳴を人々に伝えたのは海洋生物学者のレイチェル・カーソン。『沈黙の春』という名著で、経済発展による環境破壊、農薬や化学物質が与える自然と人への危険性を伝え、環境運動が広まるきっかけになった。その後1972年に民間組織のローマクラブが、このまま環境を破壊し続けるとどうなるか、世界初の科学的シミュレーションで未来を予測した『成長の限界』を発表し、世界に衝撃を与えた。あれから約30年、気候変動は科学者たちの予測よりもはるかに速いスピードで進み、警鐘を鳴らす声は年々大きくなっていく。そうして先輩たちから私たちの世代にバトンが託され、2015年には国連が世界共通の目標として SDGsを掲げた。これは地球のさまざまな問題を協力し合って解決しようとするもので、エシカルな暮らしはいつもの消費や行動を変えることで、問題解決に貢献できる。

 エシカルの原点も「環境倫理」として、自然と命を敬える人間の在り方を問いかけてきた歴史がある。
「エシカル消費が使われ始めたのは30年以上前、1989年にイギリスで創刊された『Ethical Consumer』という雑誌がきっかけでした。当時イギリスでは、問題のある製品を買わないボイコット運動が盛んで、企業にエシカルなものを求めるため、誌面で製品やサービスのエシカル度を“エシスコア”として評価したんです。イギリス人はこれを参考に買い物をするくらい今も影響力を持つ指標です。日本でも年から環境に配慮した消費を示すエコマーク制度などがありましたが、エシカルという言葉が聞かれ始めたのは10年ちょっと前かと思います」

 そう教えてくれたのは、エシカル協会代表理事の末吉里花さん。15年前から日本でエシカル消費の普及に従事する末吉さんは、TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターだった2004年、番組の企画でアフリカ最高峰のキリマンジャロへ登頂したことが、今の活動へとつながる人生の転機に。
「秘境を含めて世界カ国くらい旅した中で、この世界はひと握りの権力や利益のために、美しい自然や弱い立場の人々が犠牲になる構造なんだと感じていました。そんなときに登頂したキリマンジャロは、山頂を覆う氷河が温暖化の影響で残り2割にまで減っていて。その現実を前にしたとき、突き動かされるように自然や人々を守る活動がしたいと決意したんです」(末吉さん、以下同)

photography : Takaji Ochi composition : Ayako Minato

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