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2021.01.06

CULTURE

華麗なDNAを継ぐサーフアーティスト Lee-Ann Curren

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数年前は大会会場で選手として、最近はイベント会場で演奏する姿を頻繁に見るようになった。最初はネームバリューの影響かと思っていたが、音楽を聴いてそうじゃない、とわかった。それが元WCTサーファーで現在はヨーロッパで注目を浴びるミュージシャン、リーアン・カレンだ。



父はカリスマ・サーファー。娘も父と同じ道を辿る



リーアン・カレン。サーファーでミュージシャン、父親にレジェンドサーファーのトム・カレンを持つ。幼い頃から常に「トム・カレンの娘」と紹介されてきたが、近年では地元フランス・ビアリッツをはじめ、ヨーロッパ各地でミュージシャンとして精力的に活動している。昔からメディアによく取り上げられていたものの、内容は父親への言及が多く、本人の素性を紹介するものはあまりなかった。それが例えリーアンが主役だとしても。

もしかしたら今まではそれで事足りていたのかもしれない。しかし、ミラノ、バルセロナ、エリセイラ 、ビアリッツなどでライブをこなし、ソロとして初のシングル曲が配信され、パリで開催された音楽フェス「Rock En Seine」にも呼ばれることとなった。ここ最近の活躍ぶりからすると、そろそろ“娘”を強く形容するのはやめた方がいいかもしれない。今はミュージシャン 、リーアン・カレンとしてのキャリアがスタートしている。勢いがあり、旬である。

そんなリーアンはどんな人物なのか? 素顔を知るべく取材を申し込むとふたつ返事で快諾してくれ、インタビューに応じてくれた。



――昔はサーファー、最近はミュージシャンとしての活動が目立つように思えます。自分の中では今、どういうバランスですか? 
「半分半分だと思う。波のあるときは サーフィンして、ないときは音楽活動をする。最初に音を作って、その後に歌詞をのせる。最近のビアリッツは波がないから音楽ばっかりになってるけど」

――音楽を始めたのはいつ?
「12歳のときにギターから始めた。よく父親の影響? と聞かれるけど、父以外にも私の周りは音楽をする人が多かったの。だから私も自然とやりたくなった」

夢が叶った18歳、衝撃を受けた20歳

――30代ですね。肌といい、雰囲気といい、年齢よりも若く見えます。これまでの人生を振り返ってみると、転機となった年はいつでしょうか?
「そう、30代に突入しました(苦笑)。 転機となった最初の年は18歳のとき。バカロレア(大学入学に必要な資格)を無事に取得し、自分の時間をすべてサーフィンに捧げられるようになったから。この年からWQSに挑戦し始めました。すべてが新鮮な毎日で、幼い頃からの夢、サーフィンで生きるという夢を実現することができた。その次は20歳のとき。その年はブラジルで多くの時間を過ごしたわ。当時の恋人アンドレ・シルヴァがブラジル出身で、そこで目にしたファベーラに衝撃を受け、何か自分にできることはないか……そうして辿り着いたのが、ドキュメンタリーフィルムを作ることだった(『Titan Kids』)。その経験を通して私は人として本当に多くのことを学んだの。いま思うと、それがサーフィンに別の要素を加える、最初のクリエイティブだった」 

フィルム制作と同年、リーアンは2度目のヨーロッパチャンピオンに輝き、次年度のWCT入りを決めている。ハードな選手生活だけでなく、同時に人権活動にも取り組んでいた。それも20歳の若さで、だ。

「初めてのWCTツアーに参戦した翌年、22歳も転機の年だった。それまでにも高校の同級生フィリップ・カラドーナと『Betty The Shark』というバンドを組んでいたけど、この年を機に本格的に始動しようと決めたから。そしてその時、音楽は私の人生を構成する必須要素になった。サーフィンと同じくらい重要なものになったの。音楽は未知の領域が大きかったけれど、アルバムをリリースし、ライブもすると誓った。そしてそれは実行できた。しかし27歳のとき 『Betty The Shark』は活動を休止したの。とても落ち込んだけど、それは同時に音楽の独り立ちを決意するきっかけになった。当時私はとても弱っていて、すごくセンシティブになっていた。けれどもその反面、たくさんのクリエイションを生み出すことができた。そして29歳、ロンドンでのレコーディングが実現した。初のEP『Shapes/Colors』をリリースすることが決まったの!」



photography : Mélanie Bordas Aubies text : Michiko Nagashima

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