HONEY

2021.01.21

SUSTAINABLE

【連載】地球の今、海の今を知る |Vol.15 「水温上昇と、サイズアップしていく波」

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シーズンや天候、風や潮汐のリズムにあわせて表情豊かに、海の水面をたゆたう、波。それは日によって時間によって、私たちを優しく、心躍らせながら海に誘い出してくれるときもあれば、近寄りがたいほどに凶暴なときもあって……そうしていろんな姿を見せてくれてこそ自然の摂理。けれど、気候変動の影響がどんどん科学的に明らかになる近ごろは、「この波も、昔に比べて変わってきているのかな?」なんて思うこともあるかもしれません。

1900年頃から増えはじめた温室効果ガスの排出量は、1950年代からいっきに右肩上がりに、どんどんと温暖化が進んでいる地球ですが、じつは人為的な原因で増えた熱の「90%以上」もを、海が吸収してくれていることがわかっています。それもここ数年は、温室効果ガスが生み出す熱量も、海が吸収している熱量も、それまで推計していた量では「過小評価しすぎていた」と警告する研究者たちも増えてきました。私は海に入るとき、毎回かならず水温などを計測できるコンピュータをつけて、水温データもログとして書き残しているのですが、同じ海域で、冬のこの時期だけを比べてみても、10年前より3度前後も水温が高く、生き物の様子も「これまでとは違う」ことが当たり前になっている。その上に科学者たちの声を聞いていると、私たちが思っている以上に、海がどれほど温暖化に敏感で、いち速く深いダメージを負っているかを強く感じます。

text:Ayako Minato

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