HONEY

2021.02.25

SUSTAINABLE

【連載】地球の今、海の今を知る |Vol.18 海の環境も、何ひとつが欠けることなく

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東京湾を例にして、前回 Vol.17では排水の問題をお伝えしましたが、現代社会は開発によっても、たくさんの海を壊してきました。東京湾だけを見ても、昔は湾内の面積がもっと広かったところを、沿岸のほとんどが埋め立てられ、今では四角い埠頭がずいぶんと海に迫り出しています。HONEY Vol.22の海洋汚染特集で、さかなクンの師匠として知られる海の研究者、「神奈川県水産技術センター」の工藤孝浩さんにお話を伺ったとき、東京湾の今昔をこう教えてくれました。

「東京湾はもともと干潟や藻場が広がる海でしたが、開発によって干潟もかつての9割が消えてしまいました。とくに高度経済成長期は工場や住宅、道路や空港などを作るためにどんどん海が埋め立てられて。コンクリートだけでなく、ゴミの最終処分地としても、東京湾の「中央防波堤埋立処分場」などにゴミが運ばれ海に埋められます。山に埋める自治体もありますが、それでも結局、ゴミに含まれる化学物質などが処理場から排水として川へ海へ流れ出たり、どうしたってどこかの自然を潰してしまうんです。国内では排水規制などで水質が改善した海もありますが、水はきれいになっても、海に生命力がないんです。生き物は戻っても極端に、クラゲだけが大量発生したり、生態系のバランスまではなかなか戻らない。水質だけ綺麗になればいいわけじゃなく、目指すべきは“豊かな海”……それにはやはり、壊してきた環境や自然のつながりを見つめ直す必要もあるんです」



text:Ayako Minato

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