HONEY

2021.04.19

SUSTAINABLE

美しすぎる「サンゴ」のアート|コートニー・マティソンの作品の視覚的インパクトは必見

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サンゴの森よ、消えないで


大きな作品を作るときのプロセスを教えてください。
サンゴだけじゃなく、スパイラルな形、例えば銀河の渦巻きとかハリケーンの雲とか自然の写真を数時間見つめると新しいデザインが思い浮かぶんです。まずは手書きのスケッチを紙に描いて、それをデジタライズしてインスタレーションマップを作ります。次にひとつひとつ手で形づくる作業。テクスチャーを付けたいときはお箸やペイントブラシみたいなシンプルな道具を使って。釉薬を塗り、窯で焼いて出来たものを3Dのパズルのように組み合わせれば完成。だいたいひとつの作品を完成させるまで4 〜12 ヶ月かかります。サンゴと私のアートには共通点がいくつかあります。ひとつは化学構造。サンゴの骨格は炭酸カルシウムで出来ていて、私の作品にも釉薬として炭酸カルシウムを使います。もうひとつは壊れやすさ。磁器で作られたイソギンチャクの触手は適切に扱わないと簡単に壊れます。サンゴも同じようにデリケートな生き物。“はかなさ”、“もろさ”が私のアートの基本的なメッセージでもあるんです。

作品を制作する上で環境に配慮していることはありますか?
私が創るセラミックの彫刻というのは、窯焼き、電力、スタジオ内の換気、輸送と本当に多くのエネルギーを必要とするんです。だからできる限りリサイクルのものを使って、廃棄をなくし、水の消費を減らして、大量購入に努め、ローカルの素材を使うようにしています。今後スタジオにソーラーパネルを設置する計画も立てています。

制作中、サンゴの気持ちになるとは本当ですか?
はい。制作しているとき、自分自身がサンゴのような気持ちになることがあるんです。こんなこと言うとちょっと変だってわかってるんですけど、でも本当によくあります。何時間制作してても苦じゃないし、丹念でデリケート、ときにダイナミックな作業はメディテーションのよう。そしてディスプレイされた私の作品はまったく違うものに見えるんです。まるで生命が宿っているみたいに触手がカレントでふっとなびくような、私のアートから“動き”が感じられる瞬間が大好きです。


text : Alice Kazama

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