HONEY

2021.04.05

LIFESTYLE

お手本にしたい世界のビーチハウス。遊び心とアートが詰まったヴィンテージ感たっぷりの“大人の学校”

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理想のBEACH HOUSEとはどんな家だろうか? 海まで徒歩圏内、自然が豊富なのに街にも近い、 広い庭があって、インテリアからは潮の香りがする。 テイストは定番のトロピカルからアジアン、ヴィンテージ、ナチュラル、さらにはそれらをミックスしたスタイルと、多種多様にある……。

好みは人それぞれで、正解はないのかもしれない。 海外に目を向けると、さらにそれを強く感じる。画一的なデザインを好む日本と違い、個性的なのだ。

今回はそんななかでもオーストラリア、バイロンベイのアーティなビーチハウスをご紹介。ぜひ参考にしてみて。



ヴィンテージ感のなかに潮風を感じる、アーティな空間



築100年の家をオリジナルの状態で残し、活用し、新しいクリエイティブ・ハブを形成している人がいる。モダンなデザインや便利さに心奪われず、ありのままを受け入れて受け継ぐ。新しく活気に満ち溢れたエネルギーを注ぎ込み、さらに愛のレーヤーを重ね続けている温かなこの建物は、1920年代に建てられた。元々学校の敷地内にあり、1903年から30年間、校長先生の住まいとして使用 されていたという。

「この家を初めて見たとき、私は絶対ここに住みたいっ! て強く感じたわ」。

昨日あった出来事のように、キラキラとした目眼差しで話すのは、オーナーで ありここでヘアサロンを営むブリー。オークションに売り出されていて、多くの人が購入 を希望したにもかかわらず、オーナーは“手放す心の準備ができていない”という理由で 売却を中止。

「私はどうしてもここに住みたいと泣いてお願いしたの」。

数週間後に心の整理がついたオーナーからブリーに連絡があり、「あなたならきっと、いつまでもこの家を大切にしてくれるはず」と引き渡しを承諾。これがストーリーの始まりだった。



14歳のときに中学を中退し、ヘアの職業訓練校へ通ったブリー。4年間のトレーニングと下積み時代を経て、18歳でヘアドレッサーとなった。ブルースフェスティバルというバイロンベイのミュージックフェスに数日だけ遊びに来たつもりが、そのまま居座ることに。

10年間ホームサロンでビジネスを続け、その 後シドニーのサーフショップ“Wild Things”の一画に小さなヘアサロンを構えた。今ではそのショップのオーナーであり、パートナーでもあるアンディと一緒に、シドニーとバイロンを行き来している。

「毎日海に入り、人と話しているうちに口コミでお客さんがついたの。女の子って海の中でもおしゃべりが好きだからね」。

始めた当時は粗大ゴミやガレージセールからドレッシングテーブルを探し、それを改造してサロンに見立て、お客様の髪を切っていたという。インテリアは10年以上使い続けているアンティークの棚や、ハウスメイトがリメイクした年代物のラウンジで 統一。化学物質の含有量が少なく、髪にも頭皮にも地球にも優しいヘアケア商品を使うことで、環境にも配慮している。



「ソーラーパワー、雨水、ケミカルフリーのシャンプーやカラー剤を使ったサロンを営むのが私のゴールなの。そうすればガーデンに排水を流せるし、地球への負担も軽減でき、継続可能なビジネスとして運営できるから」。

スタイルだけではなく、地球環境とビジネスを同等の価値として捉えているのだ。リビングには一般家庭ではお目に掛かれない特大サイズのアートが飾られ、レトロ、ミッドセンチュリーを意識したインテリアの数々は、バックストーリー豊かなユーズド品。カウチ、サーフボード、アート、植物のミスマッチ感が、'70年代ハワイのカントリーハウス を連想させる。自然素材が大好きなブリー。年代を感じさせるウッド基調の家具をセレク トすることで、デコレーションがどんなにファンキーになっても、結果的にはスッキリとまとまって見える。日当たり抜群なデッキには座り心地のよいラウンジが並び、朝イチのサーフィン、予約でいっぱいのヘアサロンをこなし、夕暮れ時にはパーフェクトなアングルで山の裏に沈んでいく夕日を眺める。そして、どこからともなく集まってくる友人たちと、ビール片手に過ごすのが日課だという。



「あんなに学校が嫌で、皆んなよりも一足早く社会に出たのに、今こうして“古い学校 の敷地”に住み、気が知れた仲間と過ごしている。まるで学校に戻ってきたみたい」。

目一杯遊び、楽しみ、地球に感謝し、人生をどれだけクオリティのあるものにしていけるか、それぞれが意見を語り合い、刺激し合う。そう、これこそが大人の学校なのかもしれない。





Profile
Bree Avalon(ブリー・アバロン)
アポを取るのが難しいことで有名な売れっ子ヘアドレッサー。ヒップなサーフショップを営むパートナーのアンディと共に、シドニーでサーフショップ &ヘアサロンをオープンさせ話題に。現在はシドニーからバイロンベイへ引っ越し、ジャングルの中に新しくサロンをオープン。化学薬品の使用を最小限に抑え、サロンを目標に、日々リサーチとアイデアを折り重ねている。
Instagram:@breezycosmicavalon



掲載:BEACH HOUSE(ビーチハウス)Vol.3

photography: Carly Brown text: Maki 3 little spirals

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