コスタリカの秘境で過ごす1週間。女性による女性のためのサーフリトリート「A Week Awake」

トロピカルな鳥や猿の鳴き声で目を覚ます朝。ワイルドジャングルに囲まれたコテージを飛び出すと、そこには人のいない美しい波が待っている。採れたてのフレッシュフルーツで身体を潤し、ヨガで心を整える。何もしたくない日には波の音を聴きながらハンモックで読書やうたた寝を……。
自然大国かつエコ大国のコスタリカで今話題になっているサーフリトリート「A Week Awake」、通称AWA。イタリア出身のジュリアとアルゼンチン出身のモナ、2人の女性が海への愛をシェアしたいという想いからスタートした。ここは太平洋に面したサンタ・テラサという自然豊かな小さなプラジャ(ビーチ)。新しい自分に出会うため、コミュニティを作るため、自然に癒されるため、サーフィンを始めるため、さらには第2のホームとして、世界中から女性がリトリートをしにやってくる。
こんな時代にこそ必要な自然との調和、自分との対話、そして癒し。いつか体験してみたい夢のようなリトリートの魅力を、ジュリアとモナに聞いた。
※AWAは、10月25日にローンチする「retreat HONEY」のパートナーであり、彼女たちが制作したコンテンツをみなさまにお届けします。


-A Week Awakeについて教えてください。
AWAはコスタリカの太平洋に面した魅惑的な町サンタ・テラサで行われています。女性同士繋がることができて、リチャージができて、励まし合えて、感動的な体験ができるリトリート。シンプル&マインドフルな生き方をするインスパイアリングな地元の女性たちが、ゲストを手厚くもてなします。AWAでの体験は、個性的でレイドバックなこの場所のリラックスしたライフスタイルを取り込みながら、身体、心、そして精神を解放するために作られています。みんなで笑い合いながら身体を動かしたり、ストレッチしたり、メディテーションをしたり、サーフィンへの愛をシェアしたり……。この美しい地球と繋がっているという、人としてのシンプルな喜びも感じられるはず。

– A Week Awakeという名前にはどんな意味が込められていますか?
まる1週間サーフィンしたり自分をケアすることで、心の奥底に眠っていた感覚を目覚めさせ、精気を押し上げるという体験を表現しているんです。名前を思いついたときはとても楽しかったことを覚えています。“ア・ウィーク・アウェイク”という音のリズムもよかったし、2人ですごく笑って、何度も繰り返し発音してみたり、ダンスまで付けたりして(笑)。

-通常のリトリートの詳細を教えてもらえますか?
私たちには“通常のリトリート”というのがないんです(笑)。すべてのプログラムがそれぞれカスタムされていて、リトリートの前も最中も後もそのすべてに全力で向き合っています。もちろんだいたいの流れはあるので、それをシェアしますね。

私たちと過ごす1日:

猿の鳴き声で目を覚ます。朝一番の太陽の光が、私たちのロッジを囲むうっそうと茂ったジャングルに射し込みます。コーヒーを飲み、フレッシュフルーツを食べたら波を求めてでかけましょう! 経験豊富なサーフインストラクターが手取り足取り教え、ファーストウェーブをキャッチする自信を与えてくれます。持っている知識を駆使してあなたの限界を押し上げ、サーフィンレベルをアップさせてくれるでしょう。共通のマインドを持った女性たちに励まされながら、大自然と自分の心の中へと入り込んでいく素晴らしい旅へ。オーガニックでローカルな食材を使った食事はこの旅のハイライトです。愛のこもった手作りご飯で身体と心が日に日に癒されていくのを感じるはず。サーフィンしない時には、食べるか休憩するか、自分の深い部分を回復系のヨガクラスで見つけるのもあり。ワークショップに参加したり、音に身をまかせてリラックスすることも。

世界の女性サーファーのビッグシスター的存在、カシア・ミドーとのコラボリトリートが行われることも

-どんな方がリトリートに参加していますか?
どんな女性もここに来てサーフィンしたりして癒される時間を過ごしていいんです。経験、文化、人種、生い立ち、身体のサイズやシェイプも気にしなくて大丈夫。すべての女性のためにAWAはあります。

-リトリートを受ける前と後では参加者に変化が見られますか?
もちろん! 参加してくれた女性たちはフレッシュな気持ちになって、身体も軽くなり、インスパイアされて自宅に帰っていきます。AWAは何が本当に自分を幸せにするのか、リマインダーのような役目をしているんです。自分を下げるようなものは受け流せるようになり、深く深く宿る魂に火をつける“何か”を人生にもたらします。女性たちにはいろいろなツールをホームに持ち帰ってもらうんです。毎日のルーティーン、家族、仕事の中で新しくヘルシーな習慣を取り入れられるように。人が良い方向に変わっていくのを見られること、そしてその場所を提供できるということは私たちにとっても幸せなんです。

-一番人気のアクティビティはなんですか?
やっぱりサーフィンですね。あらゆる感覚を体感できる一番コアなアクティビティだと思います。水の中にいるとたくさんの感情が湧き上がったり、様々な教えが与えられます。憤り、興奮、辛抱強さ、恐れ、自信、弱さ、成長できる心、決定する力、強さなどなど。

– AWAをスタートしたきっかけは? どんなストーリーがあるんでしょうか?
AWAは、私たちの海への愛から生まれました。この人里離れた魅力的なコスタリカの町を拠点に、人をインスパイアするようなライフスタイルとコミュニティをつくりたいという共通の想いが私たちにあったんです。サーフィンは私たちの奥深くにある情熱。自然や自分自身、他人とも繋がるのにベストな方法。正直に言うと、この果てしないジャングルの景色やエキゾティックな野生の歌声に囲まれて、真っ青な海でボードの上にまたがり、波や楽しい時間や夢をシェアすること以外に何も考えられませんでした。好きなことをしながら繋がり、お互いに励まし合う。インスパイアリングな女性にサポートされる。“今”を幸せに感じるという人間のシンプルな喜びを楽しむ。ワイルド&フリーな感覚。このすべてを女性みんなに感じてもらいたいと思い、2人でホストするというアイデアが生まれたんです。私たちが種をまいたのはちょうど世界がパンデミックにシフトするときで、大変な現実を目の当たりにするちょっと前でした。でもそれで落ち込むことはなかったですね。むしろ完全に真逆でした。私たちが作り上げてきたもの――人との繋がり(ハグ!)、ヘルシーな習慣(身体、心、精神の健康)、ソウルフルな体験、終わりのない悦び――をみんなが今まで以上に求めていると分かったんです。仕事は私たちにとって趣味のようなもの。リトリートのあとには私たちも視野が広がって強くなれるし、逆にインスパイアされることが多いんです。コンフォートゾーンに一歩踏み出したり、夢を追いかけ続けられるような最高の人生を送るモチベーションにも繋がります。

-なぜこの場所を選んだのですか?
10年以上前にこの町で私たちは人生を再スタートさせました。はじめて到着した日、この場所に完全に恋に落ちたんです。故郷から遠く離れた地で人生を再構築し、家族を作り、夢を追い求めようと。ここは自然の神殿。私たちを取り巻くものの美しさは言葉では言い表せません。生活リズムはとてもゆっくりで、太陽や潮まわり、風の流れと共に生活しています。それが身体、心、精神にもっと意識を向くことに繋がっていくんです。裸足で過ごしたり、南国のトロピカルフルーツを食べたり、パームツリーの下のハンモックでゆらゆら寝たり、一生飽きないほど素晴らしいサンセットやパワフルなムーンセットを見ることが、心と身体の栄養となっています。

-コスタリカはエコフレンドリーな国として成長していますが、日常でもそれを感じますか?
そうですね、毎日確実に感じています。コスタリカでは1年中100%再生可能エネルギーを使用していること、そして生物多様性を保護していることはみなさんすでにご存知だと思います。けれど、多くの人がまだ知らないのは、ストローやショッピングバッグなどのシングルユース・プラスティックの使用禁止をどこの国よりも先頭に立って推し進めているということ。コスタリカの政府や企業(外資、国内問わず)もサステイナブルな取り組みをプロモートしていることから、その多大な影響力を感じています。彼らが実施しているシステムは国際的に認められ、地元の経済を押し上げるエコツーリズムにもなる。私たちのビーチをクリーンに、ジャングルをグリーンに保ってくれるんです。

ジュリア(右)と モナ(左) 。海のそばで育ち14歳からサーフィン をしているモナ。ISAのサーフインストラクターで、ライフセーバーでもある。かつてファッション業界にいたジュリアは、マイアミやNYで暮らすシティガールから日やけ肌と裸足を楽しむビーチガールへと転身。2人はネパールで2015年、巨大地震が起こった最中に知り合った

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