Her Wave 海のそばで暮らす彼女の物語#9/Sina Kirmess

世界中から極上の波を求めて多くのサーファーが訪れるインドネシア・スマトラ島沖合に位置するメンタワイ諸島。大小70以上の島からなるメンタワイはどこに行っても最高の波があり、サイズやブレイクの種類も選ぶことができる、まさにサーファーにとって夢のような場所。そんな島に旅行で訪れ、移住を決めたシナ・カームスもメンタワイで夢を生きるサーファーのひとり。そんな彼女のライフストーリーをお届けします。インスタグラム


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母はタイ人で、父はドイツ人。幼い頃から水の中で過ごす時間が大好きで、人生の大半をタイで過ごした。彼とメンタワイに移住したのは今から5年前。2016年に彼がメンタワイで行われるサーフィンコンテストに出場したのをきっかけに、この島を訪れた。すぐにメンタワイの魅力に惹かれて、タイミングよくマーケットに売りに出されていた土地を買うことが出来たの。今は世界中からサーファーが訪れるメンタワイの中でもクオリティの高い波のあるホローツリー(Hollow Tree 通称“HT”)でサーフリゾートを運営しながら生活している。

メンタワイでの生活

ここは他の島から離れた場所にあるから不便なところもあるけど、ここでの生活が気に入ってるわ。すごく静かで、サーファーなら誰もが憧れる場所。ローカルも気さくな人たちが多くて小さな家族みたいな感じね。言うまでもなく手付かずの自然が他よりもたくさん残っていて、訪れる人みんなが「最高!」と言う。
朝は大体8時頃に起きて朝食、それからリゾートの予約の確認をしたりメールの返信をしたり。5時までが勤務時間なんだけど働く時間はかなり柔軟で、波が良かったらサーフィンに行くし、波のコンディションによってその日の1日が決まる。リゾートに誰も泊まっていないときはキッチンを借りて料理もする。好きな料理はハーブをふんだんに使ったタイ料理!

サーフィンとの出合い

初めてサーフィンをしたのはタイで12歳くらいの頃。友達と何か一緒にできるアクティビティをしたくて始めたのがきっかけ。サーフィンを始める前は乗馬をしていたんだけど、趣味にするには高くて(笑)。普段はHTやその周辺の波がいい場所に行ってサーフィンしている。選択肢がたくさんあるし、なんといってもHTの波は最高だからこの環境にすごく感謝している。普段は、ロング、ショートどちらも乗るけど最近はショートボードにハマっていて、今お気に入りのボードはLuke Studerの5’10″のビートルというモデルのボード。普通のボードよりボリュームがあってパドルも楽なの。好きなサーファーはタヒチアンのVaimiti、彼女のスタイルやバイブスが気に入っている。
サーフトリップは今まであまりしたことがなくて、行くなら島やトロピカルな場所に加えて観光ができる街に興味がある。メンタワイに住んでいるとここより良い波を探すのが難しくて、サーフィンだけで言うと私たちはかなり贅沢な場所に住んでいると思う。今一番行きたいのは日本。彼はフランス人なんだけど今まで一度も雪を見たことがないし、みんなスノーボードするなら日本って口を揃えて言うの。だから行きたい場所リストのトップに入ってる。

メンタワイの好きなところと、好きじゃないところを1つずつ挙げるなら?

好きなところはもちろんサーフィン。年間を通してコンディションは最高だし、移住した理由の一つ。好きじゃないところを挙げるとしたら、リモートな場所にあるから少し不便に感じる時もある。たまに退屈にもなるから、リフレッシュのために3〜4ヶ月に1回バリに遊びに行ってる。

パンデミックになって何か変わったことはある?

以前はプロサーファーがたくさん訪れていたけど、旅行や移動に規制がかかってから少なくなった。今でもメンタワイを訪れるサーファーの数は一定数はいて、驚くことにほとんどの人が初めてメンタワイを訪れる人なの。それでもみんながこの島を気に入って帰ってくれることがとても嬉しいわ。

現在29歳のシナ、もし20代に入ったばかりの自分に何かアドバイスするなら?

何かを達成したと思っている時や目標に向かって走っている時ほど、自分に自信を持って自分の心に正直に。もし遠回りの道に行ってしまっても、そこには何か理由があるから焦らずに一歩一歩進んでほしいわ。

text: Miki Takatori

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