連載コラム「Endless Waves」#06_強まる旅欲

フォトグラファー、コラムニスト、モデル、コーディネーター、翻訳・通訳など、様々な分野で精力的に活動する深田美佑の新連載コラム。第6回目のタイトルは「強まる旅欲」。


27、8歳で当時していたフルタイムの仕事を辞めて、インドへヨガを習いにいくという最初の目的だけ決めて旅に出たことがある。インドに1ヶ月滞在した後、カンボジアに2ヶ月、マレーシアに2週間、その後にインドネシアに行った。日本から持ってきた最後のお給料もなくなりそうで、インドで取得したRYT200の資格だけを頼りに、インドネシアのギリメノ島へ。そこで、プレオープンしたばかりのリゾートホテルが所有するヨガスタジオに、住み込みでヨガを教えるという仕事にありついたのだった。

ギリメノ島はインドネシアのバリ島の隣、ロンボク島との間に位置する小さなギリ3島の真ん中に位置する島。島を歩いて周れるくらいの小さな島で、友達も知り合いも誰もいないこの島に1人でやってきて、旅の中でも一番孤独と向き合った時間を過ごした気がする。
この写真はそのギリメノ島で撮った一枚で、この景色を見た時のことは今でも覚えている。島にやってきて間も無く、とりあえず島の全貌を知りたいと思い散歩がてら島を一周散歩してまわった。白い砂浜に太陽が照り付けて眩しい景色が続く中、いきなり木々のある道に。周りにはバンガローなどの宿泊施設が。
この写真の道は、その宿泊施設などと海の間にある一本道。真っ白い雲と道、空の青、茂る緑の色が相まってとても素敵な景色に見えたのだった。
一方、自分が住み込みでヨガを教える予定だったそのリゾートは、ロンボク島での火山の噴火の影響で予約のキャンセルが相次ぎ、教えたヨガクラスも1ヶ月の滞在で10クラスあったかどうか。初めてヨガを教える環境としてはちょうど良かったのかもしれない。
そんな風に自分と向き合って、旅の終わりの予定も立てずゆっくり思うがまま、流れのままに最後に旅をしたのはいつだろう? 写真展の準備もあって、過去の写真を見返していると旅に出たいという気持ちがどんどん強まってくる。

今一番したいのは、行ったことのない場所へのサーフトリップ。綺麗な海の目の前で朝起きて、マンゴーを頬張って、サーフィンに行って、気持ちよく波に乗ってお昼ご飯を食べて、昼寝してまた夕方夕陽が沈むまでサーフィンしたいなぁ。ここ最近は旅の目的も変わってきた。日本にいても毎日波チェックをしているし、旅先や仕事の出張先がサーフスポットの近くだったら海に入るタイミングを見計っている。完全にハマってしまったみたいだ。この写真を撮った島でもサーフィンができる。当時は全然サーフィンをしていなかったので怖くて入らなかったけれど、ある一定の条件が揃った時に綺麗な波が割れるリーフポイントがある。いつかはこの島に戻ってサーフィンをするタイミングが来たらいいな。この写真と同じ景色はまだ残っているのだろうか……。

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