Her Wave 海のそばで暮らす彼女の物語#21/Zala Cuden


旅の途中でサーフィンに出合い、巡り巡ってきたチャンスを掴み、インドネシアのメンタワイ諸島に移住したザラ・クーデン。豊富な波と訪れる人を魅了させる大自然に囲まれながら、夢のような生活を送る彼女のライフストーリーをお届けします。
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生まれ育ちはヨーロッパのスロベニア。サーフィンを始めたのは13年前、19歳の時にバケーションで行ったスペインのカナリア諸島。旅のプランにサーフィンをする予定はなかったんだけど、勢いで試してみたらサーフィンにハマってしまって。その後も旅行に行くたびに都市じゃなくて、世界各国の色々なサーフキャンプを訪れてサーフィン仲間を作っていった。旅の後、サーフィンなしでは生きられないことに気付いてサーフィンのインストラクターの資格を取り、数年間インストラクターとして働いていた。当時働いていた会社のオーナーがメンタワイで働かないかって誘ってくれて、移住したのが5年前。インドネシアに来る前はモロッコ、南アフリカ、ヨーロッパ、スリランカにもトリップに行っていたけど、メンタワイほど完璧な波は見たことがない。
パンデミック中はメンタワイに人が訪れることはなくて、リゾートも閉まっていたからその間はインドネシアの他の地域に行ったりしていたけど、ようやく最近この島にも活気が戻ってきて今はどこのサーフスポットも忙しくなってきている。

多くのサーファーが一度は夢見るサーフデスティネーションのメンタワイ。実際に住んでみて、生活はどんな感じ?

これ以上必要なものは何もないわ! 無数の島々からなるメンタワイは辺り一面“ジャングル”で、車もなければラグジュアリーなものもないし、現代都市とはかけ離れた世界。たまに不便に感じることもあるけど、毎日最高な波に乗れて、自然がここに住む人々のプレイグラウンド。一番恋しいのは、友達と気軽にコーヒーを飲みに行ったり、ランチに行ったりすることができないことかな。
お気に入りのサーフスポットはテレスコープという場所、幅広いレベルのサーファーが楽しめるリーフのレフトハンドブレイク。私が働くリゾートの周辺には8つのサーフスポットがあって、どこかに必ず良い波があるから、仕事の休憩中でもボートに乗ってサーフィンに行っている。1日の流れは文字通り「eat surf repeat(食べてサーフィンしてその繰り返し)」。毎日同じことをしてるけど乗る波は違うし、サーフィン中も色んなことがあるから飽きることがないの。

透き通ったターコイズブルーの海、パーフェクトな波。あなたのメンタワイでの生活をSNSで見ると、多くの人が「Living in a dream/夢を生きている」と思うけど、自分ではどう思う?

そう言われることはよくあるわ。誰でもみんな夢を生きることは可能だと思う! サーフィンなしの生活が考えられなくなってカナリア諸島で働き始めた頃やサーフトリップに行っていた頃はお金もなくて、正直こんな生活が長い間続くとは思ってもいなかった。けれども、それを実現したいという想いが強くなると同時に、そのために何をしたらいいのか、何を手放さないといけないのかたくさん考えた。多くの人は安定や経済面での不安を手放すことができずにいるから、自分の夢を最後まで追いきれないのが大きな理由だと思う。だけど突き詰めて考えると、本当に自分を夢から遠ざけているものは何か知ることが第一歩。
そして自分が動き出せば、周りに協力してくれる人は想像以上にいるし、チャンスだってたくさんあることに気づく。だから一人でも多くの人に、居心地の良い場所から思い切って飛び出して、外の世界に出ていってほしいと思う。

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