ハワイの自然のなかでろくろを回す|陶芸家・TOMMYさんが見つけた「自分らしさ」

ひとは、生きているとあらゆる環境変化や予期せぬ事態に遭遇する。そんなとき、味方してくれるのは、他の誰でもなくあなた自身だ。振り回されず、自分らしく生きていこう。ここで紹介するのは、自分らしさを表現できることと出逢えた女性たち。彼女たちは自分の思いを素直に出せるものに打ち込んでいる。そこに他人の目や評価は関係ない。あなたも、あなた自身の心が本当に求めるもの出逢えますように。


ワイルドガーデンを前にろくろを回す、優しい日常

地球の色。クリーンなシェイプ。土の優しい質感……。トミーさんの作るセラミックはエレガントでありながら、どこかローカルチックな手作りの温かみが感じられる作品ばかり。彼女の性格をそのまま映し出したようでもある。

本誌にもこれまで度々モデルとして登場してくれたトミーさん。彼女に注目していた人であれば、モデルとしてだけでなく、様々なアートの才能を持ち合わせていることも知っているだろう。写真、コラージュアート、絵画やメッセージ。だからセラミックアートの世界に足を踏み入れたのも自然な流れのような気がした。特にNYで数年過ごした後ハワイに戻ってからは、本来彼女が大切にしていた自然とのコネクションを取り戻し、クリエイティブな感覚が強まったのかもしれない。

「セラミックはまさにアーツ&クラフツ(美術工芸)。形、カラー、絵が楽しめて実用性もある。ハンドメイドなのも好きなところ」。トミーさんが最初にセラミックアートに触れたのは中学生の頃で、学校の授業で作ったオブジェを気に入りプライベートスクールに通うことに。日本でも陶芸教室に通い、ハワイの大学ではひと夏だけの陶芸クラスも履修した。開花したのはNYにいるとき。周りにアーティストが多い環境だったため、感性がどんどん磨かれるとともに応援してくれる人も増えたそう。自信がつき、アーティストとして歩む後押しをされた。ハワイに戻ってすぐ、スタジオを所有している女性との運命的な出会いを果たす。そこから継続して制作、販売ができるようになった。

「それぞれの場所での経験が今の作品のスタイルに繋がっていると思う。特に日本での学びは大きかったのかも。初めて日本の土に触れて違いを感じたし、こぢんまりとした器たち、最後の仕上げを完璧にするのも新鮮だった。これからはハワイや日本の土で作りたいと思ってるの。今はこれまで以上に地に足がついている感じがする。ずっと望んでいた生き方ができてるような。穏やかで、心地良い」。ハワイで小さなスタジオを持つという夢も、すぐに叶いそうだ。


クレイの質感が残るフラワーベースコレクション「tama bud vases」。ころんと丸いフォルムが温かみたっぷり


自作のプレートで昼食を。キヌアと納豆の海苔巻き&ドラゴンフルーツ


最近サーフィンを始めたトミー。ゆったりとロングを楽しむ日々


部屋の一角の小さなアトリエで、器の形を整えていく


作品のイメージを綴るノート


ちょこんと可愛いリングスタンド

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