今日から始められるヴィーガン・ビューティ

東京・神宮前にあるヴィーガンヘアサロン、whyteのトップスタイリストを務める中島潮里さん。HONEY vol.29「Be Positive, Be Myself」で、新しい自分をポジティブに生きる女性としてインタビューをした。今回は本誌で紹介しきれなかったお話をご紹介。


whyteは“ヴィーガン・ビューティ”をコンセプトに掲げている。動物性原料の使用や動物実験をしていないカラー材、ヘアケアプロダクトを選び、環境と動物、人に優しく営業する日本初のヘアサロンだ。

潮里さんのアイコンとなっているキュートなオレンジヘアも、ヴィーガンのカラー材を使用して染めたもの。彼女人間的な魅力は初めて会う人でも5秒で感じられる。動物や自然と深いところで繋がっている優しい気持ちが、滲み出ているのかもしれない。


出身は千葉県、勝浦市。海の近くで育ってきたから、彼女にとって海は特別で守りたい場所

―――ヴィーガンヘアサロンwhyteについて教えてください。
「whyteは“自然体”がコンセプト。朝8時のスタートでリズムを整え、スタッフ、お客様それぞれの自然体を引き出せるようにしています。ナチュラルでオーガニックなプロダクトやヴィーガンプロダクトを使っていて、サロンに通うことで環境や動物のことを考えるきかっけになってもらえればと思っています」

―――whyteはどんな職場ですか?
「スタッフが働きやすい環境を作ることもサステイナブルの一環だと思っています。通常のヘアサロンは休みが少なく、激務なところが多いんです。私の前職場もそうでした。私たちはスタッフの身体を壊してまで売り上げを重視するのは間違っていると思っています。自分が過去に先輩や上司にされて嫌だと思ったことを、また下の子にするっていうのも違うなと。whyteではスタッフは週休2日、休憩は1時間きっちり取ってもらったり、営業後ではなく、営業中にレッスンをしています。ヴィーガンカフェを併設しているので、コンビニのものを食べるのではなく、栄養のあるおにぎりをまかないとして出しています。あと仕事は自分の意見を言う場だと思ってほしいので、たくさん発言をしてもらうようにしたり、コミュニケーションを大切にしたり。ビーチクリーンもみんなで一緒にやっています」

―――前の職場を辞めると決意するのは大変ではなかったですか?
「当時は組織で働いていたので安定していたし、独立するのは確かに怖かったです。でもやっぱり自分の好きなことをしたい、違和感を持ったまま働きたくないと思ったんです。ヴィーガンビューティという生き方を知ったのも大きかったです。自分の中で一歩を踏み出すきっかけはそれでした」


ヴィーガンを知らない人には伝えるチャンス


ソイミートを使った自家製ヴィーガンタコライス。お野菜だけでも十分美味しくて満足のいくご飯が作れる

―――ヴィーガンの生活で大変なことはありますか?
「ヴィーガンになって5年経ちますけど、大変なことも辛いことも特にありません!最近はヴィーガンレストランもすごく増えてますよ。父が漁師をしているから、実家に帰った時だけお魚も食べますし、自分のペースでできることをやっている感じ。楽しみながらヴィーガン生活を送っています」

―――日本ではまだまだ浸透していなくて、理解されないこともありませんか?
「ヴィーガンを知らない方に驚かれたり、どうして動物性のものを食べないのか、使わないかと聞かれることもあるんですけど、面倒と思ったことはないです。むしろ、知ってもらうチャンスだと思ってたくさんお話ししちゃいます(笑)。特に私は意思が強いので、流したりせずに『動物愛護と環境配慮です』ときちんと理由を説明するようにしています」

―――おすすめのヴィーガンレストランとコスメショップを教えてください。
レストランは渋谷、恵比寿、六本木にあるFalafel Brothers、中目黒のBallon、神宮前のLAPAZ、銀座や新宿にあるAIN SOPHが好きです。どれも美味しいのでぜひ行ってみてください。コスメはやっぱりコスメキッチンが多いです。オーガニックやヴィーガンのコスメはもちろん、リサイクル容器などパッケージにもこだわったものが置いてあるので、嬉しいです」


whyteでも販売しているDavinesのシャンプー。フェアトレードしたスローフードを成分に使っていて、容器も生分解性で土に還る素材で作られている

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