
MALIA & BROOKE × HAWAIIAN VEGAN CAFE
美をクリエイトする女性たち
ノースショアにある、新しいかたちのヴィーガンカフェ。ハワイで有名なモデルとフォトグラファーの2 人が手がけるのは多くの人にインスピレーションを与える、クリエイティブの発信地だ。

ノースのカルチャーを次の世代につなげる場所
ノースショアに住む女の子たちはとてもクリエイティブ。ヘルシー&エコで、アートを見る目があって、素早く動く行動力もある。ローカルコミュニティへ愛があり、おまけにオシャレで可愛くてサーフィンが上手いからたまらない。そんなノースガールズの中でも抜群にセンスのいい2人、モデルのマリア・マーフィとフォトグラファーのブルック・ダンブロウスキーが、カフクにカフェをオープンさせた。アイランドバイブを大切にしながらそれぞれ活躍する2人が始めたビジネスが注目を集めている。

カフェの名は「レイズド・バイ・ザ・ウェーブス」、’70年代のフォントを使ったアイコニックなロゴがキュートだ。サーファーである2人はここハワイの波からたくさん学び、育てられた。それを次の世代にも繋げていきたい、そしてノースの子供たちを、サーフィンやヘルシーフードを通してインスパイアしたい、そんな想いから名付けられた。こぢんまりとした店内は、海とサーフカルチャーとハワイアンムードがたっぷり感じられる雰囲気。どこを切り取ってもフォトジェニックで、居心地のいい空間となっている。
フルーツや野菜を使ったサンドウィッチ、ボウルやワッフル、スムージー、コーヒーなどヴィーガンメニューを主に提供。エディブルフラワーを使用した見た目も可愛くヘルシーなフードが売りだ。
小さなコミュニティで誰かをインスパイアしたい
本業で成功を収めている2人が突然カフェをオープンすることになったのは、こんなきっかけだった。「2人で撮影のために行ったスリランカからハワイに帰る途中、成田空港でのトランジットがものすごく長く、たくさん話す時間があったの。一緒によく旅をしてるから、スリランカ、メキシコ、バリの思い出話に花が咲いたわ。特に私たちにとっては各地の文化と食が刺激的だったし、何よりも小さなエリアをクリエイティブなスポットに生まれ変わらせている人々にとても衝撃を受けた。そんな話をしていると、この経験を活かしたカフェをオープンしたい!って意見が一致したの」。旅を通じて、大きなレストランや企業でなくても多くの人にインパクトを与えられる場所が作れることを学んだという。

「ハワイにはまだそういう場所があまりなかった。素敵なバイブスで、小さく可愛いスペースはきっと私たちにも作れるって確信したの。美味しい食事はもちろん、その場所に行くこと自体が目的になるようなカフェを作りたかったのよ」。メニューづくりはマリアが担当した。彼女はペスカトリアン&ベジタリアンの家庭で育ち、実は小さな頃からオリジナルのヘルシーメニューを考案するのが趣味だったから(なんて可愛い趣味だろう)すぐにそれを活かすことができたのだ。

カフェオープンに向けてすぐに行動に移った2人だが、施工からディスプレイ、仕入れや売り上げの管理などすべてが初めてのことだらけ。もちろん問題も色々起こった。そんな時には、お互いが顔を見合わせて「さて、どう解決しよう(笑)」と笑い合う。ポジティブな2人の性格もきっとよかったし、周りの人々にもたくさん支えられながら無事オープンまでたどり着くことができた。
「周りのみんながどれだけ楽しみにしていてくれるかを聞くと、それがモチベーションになったの。いま頑張ってることには意味があるんだって。ここではローカル同士、助け合う精神が根付いている。こういうところがハワイならではの良さだと思うわ」

「このカフェから発信されるカルチャーを、たくさんの人に触れてほしい。私たちはここをオープンさせた時、インスタグラムをあまり使わない方針に決めたの。小さな画面で見るカルチャーじゃなくそれぞれのオーガニックな体験をこの場所でリアルにしてほしいから。将来的にはライブやアートショーを開催したり、地元と地元の人に貢献できる場所として還元したいと思ってる」
10年ほど前、海でサーフィンしている時に出会ったマリアとブルック。当時の2人には時を経て一緒にカフェをオープンするなんて想像もできなかっただろう。ここは彼女たちが思い描くように、訪れるみんながインスパイアされる新たなコミュニティに必ずなるはずだ。