海と空を近くに感じる。憧れのハワイ、オーシャンサイドハウス

広々としたラナイの頭上に広がる空、眼下に広がる太平洋。目の前にはオアフ島の象徴、ダイアモンドヘッド……。生活空間からインテリアまでハワイらしさが溢れる暮らしを紹介します。


世界屈指のリゾート地として知られるワイキキから車で約15分。オアフ島の象徴、ダイアモンドヘッドを見下ろす高台の閑静な住宅地、ワイアラエ・ヌイ・リッジ。

美しい海岸線とホノルルシティを一望する山肌に面し、住宅地の突き当たりに位置するケイティ&マーク・カニングハム邸。ここは180度パノラマビューの絶景が広がり、抜けるような青空と豊かな緑に囲まれた好立地に建つ。

住宅地の一角にも関わらずプライベート感たっぷりの佇まいは、角地に建つ一軒家ならでは

もともと家の持ち主であるケイティがこの家に出合ったのは約20年前のこと。当時、ダイアモンドヘッドの麓にある持ち家に暮らしていた彼女だが、不動産のエージェントだった友人に誘われて冷やかしに訪れ、家の敷地に入った瞬間にひと目惚れをしたのだという。

「当時暮らしていた家も気に入っていたし、まったく別の家を買うことなんて考えてもいなかったんです。でも、この家に一歩足を踏み入れたとき、家や敷地全体が放つ空気感に一瞬にして心を奪われてしまって、すぐに購入を決めました」

オープンエリアのラナイはもちろん、家のどこに居ても開放感が感じられる建築スタイル。ケイティがひと目惚れしたのも納得の心地良さ

モダントロピカルな2階建ての邸宅は、1999年に前オーナーによって再改築されている。

「初めて見たときからすべてが完璧だった」と語るケイティは2003年の入居以来、インテリア家具以外は当初からほとんど手を加えていない。

家の様式やパノラマビューはもちろん、広々としたウッドデッキのラナイ(テラス)、ラナイから2階のバルコニーに続く螺旋階段、そして庭にはハワイらしいトロピカルな植物たち……。ひと目見たときからそのすべてが気に入っているのだそう。

庭からの眺めは特に一番の自慢で、初めて訪れるゲストを迎えるときは、庭へ続く裏戸からゲストを通すのがふたりのウェルカムスタイルだ。

庭へ入るとそこから大きなラナイに通され、ラナイから1階のリビングエリアへ足を踏み入れる。すると目に飛び込んでくるのは大きな窓から見えるダイアモンドヘッドとオーシャンビュー。

2人の朝のお気に入りスポット。マークはコーヒー、ケイティは紅茶を片手に窓辺にある椅子に座りながら、バードフィーダーに集まる鳥たちを眺める

最大限に大きく作られた窓からの景色は、ラナイとほとんど変わらない絶景を楽しめる。ダイニングテーブルやソファなどの家具を配置する際も、どの角度からもこのパノラマビューが見られるように工夫した。

インドネシアで惚れ込んだダイニングテーブルのセットは、ハワイでは珍しい椰子の木製。木目の美しさと色合いがインテリアともマッチ

ラナイのいたるところにデッキチェアやベンチ、大きなダイニングテーブルセットが置かれ、気分に応じてそれぞれが思い思いの時間を過ごすことができる。

ハワイという1年を通して温暖な気候と比較的涼しい高台の立地は、屋外と屋内の生活が一体化するようなライフスタイルが送れる絶好の場所なのだ。

「ふたりともラナイで過ごす時間が多いんです。本を読んだり、友人を呼んで外でディナーを楽しんだり。窓も大きいので部屋の中にいても外との境界線を感じないフロー感が好きです」

そして建築様式にマッチしたインテリアは「海」がテーマ。元レジェンドライフガードとして知られるマークとの共通の趣味がシュノーケリングということもあり、ふたりが旅先やハワイで見つけた貝殻や、サーフボードのフィンがそこかしこに飾られている。

また、アート作品も数多い。それは海の中で見つけたものを題にしたアーティストとしても活動しているマークの作品や、ローカルアーティストのオリジナル絵画のコレクターであるケイティのコレクション。それらがバランス良く調和し、ふたりの心地良い空間を作り上げている。

子育ても終わり、それぞれのキャリアからリタイアしたケイティとマーク夫妻。お互いのライフスタイルを尊重し合いながら、ゆるやかに流れる時間を過ごすふたりにぴったりなビーチサイドハウス。

ハワイの魅力を全身で感じられ、訪れる誰もが驚き、自然と笑顔がこぼれる空間がそこにはあった。

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