
22回目に取り上げるのは「ローフード」。plant basedフードクリエイターとして活躍するHALUさんを紹介します。

食を通じて豊かさや美しさを届ける
私は高校時代に過度なダイエットにより、体調をひどく壊してしまったことがあって。そのときに、自分は将来「食を通して人々に豊かさや美しさを伝えていける人になりたい」と思いました。当時、ダイエットをしていてもスイーツをやめられなかったこと、スイーツづくりが昔から好きなこともあって、まずはスイーツからそういった想いを伝えられれば、と。ただ、当時はまだヴィーガンやロースイーツがメジャーではなかったので、独学で勉強し、大学在学中にマルシェでスイーツを販売したり、農家さんと連携して畑の採れたて野菜を使ったごはん会を主催したりするようになりました。
食事で摂取することが難しい栄養素をあえてスイーツで

栄養面を考え、私は普段の食事は完全な菜食主義、ローフーディストではなく、味噌や醤油、発酵食品がベースの和食を好んでたべています(なのでときに、魚や卵を食べることも)。
ただ、スイーツに関してはある意味食べなくても生きていけるもの。そこにわざわざ動物性のものを使用しなくても、おいしくて魅力的なスイーツはつくれます。さらに、ロースイーツは和食ではなかなか取り入れることが難しい「酵素」を取り入れることができるという点も魅力の一つ。

ロースイーツは、日本人が普段の食生活であまり摂取しない食材(ナッツやドライフルーツやココナッツなど)を使用しますが、一番身体にとって良くないのは食事においても、スイーツにおいても、同じ食材に依存すること。食事でなかなか摂取することがないものを、あえてスイーツで取り入れることができるのは、ある意味サプリメントのような役割を果たしてくれている。そういった要素がロースイーツにあると思っています。
私がつくるロースイーツは基本的にはオーガニックや無農薬の食材を使用していますが、ローフードの基本的な考えである、「食物をまるごと食す(皮含め)」ということを考えると、無農薬の食材を選ぶことにもつながるので、意識しなくても土壌汚染や生物の生態系(特にみつばち)を維持していくのに必要な考えを身につけていくことができると感じています。
ローフードから環境にまで意識を向けて
そんなローフードからはじまり、現在はエシカルコミュテニティ「eticoya」の主宰も手がけるように。農業をライフスタイルに取り入れながら、日本らしいサスティナブルな暦に沿ったライフスタイルを、SNSを通じて発信しています。

私生活においても環境を意識し、洗剤類はすべて環境に配慮されたものを、洋服は4〜5年以上着ているものがほとんどで、最近ではエシカルに配慮されたブランドから購入するように意識しています。コスメは、必ず動物実験をしていないメーカーのものを使用するように心がけています。あとは、買い物全般に言えることですが、”とりあえず買う”という衝動的な行為をしないようにしています。値段が高くても、自分が長く愛用できる愛せるモノをじっくり選んで買うようにしています。とは言え「無理しない」ということが一番。
食に関しては、可能な限り無農薬や地産地消の野菜を知り合いの農家さんから購入し、季節を感じられる献立にしています。調味料は無添加のものや、昔ながらの伝統的な製法(木桶仕込みや伝統海塩など)でつくられているものを選ぶように意識しています。
無理せず、自分の愛すモノ、コトに囲まれた生活を

ヴィーガン・カフェの立ち上げに携わったときには、「ヴィーガン=サスティナブル」を意識しすぎて、ライフスタイルを「完全にヴィーガンにするためには?」と考えすぎてしまって、何も買い物ができなくなってしまったり、食事が偏ってしまったりということがありました。また、学生時代は美容にとって良い食材しか摂取しない! とストイックになっていたことも。しかし、そこまでしてしまうと心が豊かでなくなりますし、他人に対して自分の考えが伝わらないと、失望してしまうことがありました。
“いい塩梅”で、自分のできる範囲のことをすることが心の平穏に繋がりますし、排他的な考えにならずに済むもの。無理せずに、自分の愛するモノ、コトに囲まれて生活することが大事だと思っています。
食スタイルも自分らしく

食スタイルも無理しすぎないことが大切です。例えば、お刺身は日本食を代表するローフード。私は住んでいる地域で取れた旬の魚をなるべく食べるようにしています。(パートナーと一緒に釣りをして自分たちで魚を調達することもしばじば!)あとは、生の大根や蕪類も日本人にとっては身近なローフードですね。私はスライスしてサラダやマリネにしてよく食べています。大豆はあまり取り過ぎるとよくないですが、発酵している納豆は毎日食べています。
スムージーやサラダだけで食事を済ませてしまうような海外スタイルではなく、日本人らしい食事スタイルをおくりながら、上手にローフードを取り入れるのを意識してみてください!
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