
お米から生まれたフードコスメ「ORYZAE」
未来をつくる毎日の食事は、身体や心を健やかにしてくれるだけでなく、地球にもやさしいもの選びたい。そこで、HONEY編集部が、今気になるオーガニックフードの裏側にまで迫る連載をスタート。生産者さんたちの商品へのこだわり、想いまでをお届け。それぞれのフードに秘められたストーリーを知って、日々の暮らしをもっと豊かなものに。
「You are what your eat(食はあなたの身体と心の健康そのもの)」。大地に寄り添ったオーガニックフードを毎日に取り入れて。
第1回は、お米から生まれたフードコスメ「ORYZAE(オリゼ)」をピックアップ。
わたしをキレイに。世界をキレイに。
学生時代、農学部に在籍していたという「ORYZAE」の代表・小泉さん。日本全体で見ると60%が稲作農家であるにもかかわらず食の多様化によってお米の値段が下がり、厳しい状態が続く業界を見て、どうすれば日本の田んぼを次の世代にも届けていけるのだろうかと考えていたときに出会ったのが“発酵”だったのだそう。そこから、お米を発酵させた糀ソースで、種類はSOY(醤油)、SALT(塩)、SWEET(甘)を商品化。

「ORYZAEは『わたしをキレイに。世界をキレイに。』という2つのキレイがコンセプトです。『わたしのキレイ』では、ORYZAEと野菜をお組み合わせることで、腸内環境から整っていく食事をかんたんにおいしくサポート。そして『世界のキレイ』では地球にやさしいサステイナブルな原材料を使用することや輸送におけるCO2排出量を意識したフードマイレージに取り組んでいます。2つのキレイによって、自分の健康や幸せのために使うことが、地球のためにもなるという循環をつくっていきたいな、と思っています」
今できる、最大限のサステイナブルを
ORYZAEを立ち上げた背景には、もっと多くの人が「自分の幸せのための行動が他人や社会、地球の幸せにつながっていく」という自己中心的利他という考え方を持つことも必要だと考えたという小泉さん。そのために、購入前に目にするデザインやコンセプトの共感から、購入後のやさしい味わいや手軽に使い続けられるレシピといった細部にまでこだわりと一貫性を持たせられるように意識。
ただ、苦労したのが容器。
「一般的にはプラスチック容器よりも瓶の方がサステイナブルだという認識がありますが、必ずしもそうではありません。瓶の場合、プラスチック容器に対して重さを有するので、CO2排出量の観点でいうと増加します。また瓶は送っておしまいではなく、回収し再利用しなければプラスチックよりも環境負荷は大きいという見方もあります。対してプラスチックは、石油を原材料とすることや海洋性プラスチックの問題も……。どちらを選ぶか悩みました」。
そんな苦悩の末に、今の容器のなかで最大限のサステイナブルとは何かを考えてみることに。
「現在は、容器の裏に貼られているラベル素材を再剥離性にすることで、ご家庭の資源ごみとして回収できるように改善。今後は、生分解性プラスチック容器への移行を考えています」。
多様な価値観を受け入れるオーガニック

「昔は、オーガニックという価値観に染まりすぎて、逆に排他的になっていたこともありました。でも、それって、本来オーガニックが目指すべきところではないことに気づいて。今は、生産者として、オーガニックを積極的にライフスタイルに取り入れる人もそうでない人も『ORYAZEっておいしいよね』という共感によって繋がっていくような社会をつくっていきたいと思っています。
身近に「糀のある暮らし」を届けていく
ORYZAEを毎日の暮らしに取り入れるうえで、おすすめなのがサラダドレッシング。SOY、SWEET、酢、オリーブオイルを1:1で混ぜてあとはお野菜にかけるだけというお手軽レシピ。
納豆にそのままSOYをかけるだけでも、とてもおいしくなるという声もあるんだとか。さらに、春菊や大根、きのこなどと和えたり炒めたりする使い方が100種類以上。LINE@からレシピの提案もしているので、ぜひチェックしてみて。