
ハワイのママたちはとってもエネルギッシュ。妊娠中もサーフィンやダイビングを積極的に楽しみ、子供が生まれたらまたすぐに海に戻っていく。ハワイの大自然の中で妊娠、出産を経験したワヒネと彼女の海辺の子育てストーリーを3回に渡って掲載。最終回の今回は、ハワイを代表するレディス・ロングボーダーで、多くの環境保護団体にかかわっているクリスタル・ホムシーをピックアップ。


海や自然とつながる子育て。恵みに感謝するマインドセットに
海をフィールドに自由でナチュラルなライフスタイルを送るクリスタル・ホムシー。ノースショアの自宅のオーガニックガーデンには、常にトロピカルフルーツやジューシーな野菜が実っていて、娘のナイアも土や葉っぱ、虫たちと日常的に触れ合っている。アフタースクールや休日には家族でビーチに行き、シーズンやコンディションに合わせた海のアクティビティで身体を動かす。ホムシー一家が大切にしている子育ては、地球の仕組みや生きるうえで何が大切かを学べる、究極の自然教育だった。
――子供の妊娠中には、大好きな海のスポーツとどう関わっていたの?
妊娠8ヶ月ぐらいまではライフスタイルはあまり変えずに、海の中でもいつも通り過ごしていたわ。でも8ヶ月を過ぎた頃から身体の動きがすごくスローになって、サーフボードの上に立ってもお腹が大き過ぎて足元が見えなくなっちゃったの。だから少しスローダウンして、泳いだりヨガをして過ごした。妊娠中は海にいることですごく穏やかな気持ちになれたの。心配ごとも海の水が流して癒してくれたわ。妊娠中だけじゃなくても、海はいつも心にヒーリング効果をもたらしてくれる神聖な場所。ナイア(ハワイ語でイルカの意)が生まれた時も、海に祈りを込めて彼女のへその緒を流したのよ。
――子供が生まれてから何か変化したことはある?
一番変わったのは、母親という存在に対する見方ね。知り合いのママたち、 初めて会うママたち、違う世代のママたち。動物のママに対しても。生命の誕生への新しい見方をすることができるようになった。この世界は母親たちなしに語れないし、社会的にも、地球上の生命にとっても心から尊敬すべき存在だって気づくことができたの。
――生活の中で変化はあった?
私は一人っ子で自立した性格だったから、正直言うと子供を持つことが想像しにくかったの。突然もう一人の別の生き物が四六時中私を頼りにしてきて、責任が覆いかぶさるってどんな感覚だろうって。私は9時~5時の仕事はしたことなくて、毎日行きたい時にサーフィンに行って、会いたい時に友達に連絡してディナーに行ったり、絵を描いたり、そういう自由な生活を送ってた。だから最初は戸惑ったし、慣れるまでに時間がかかったわ。正直今も100%慣れてはいない(笑)。子供ができてからもう6年半経つけど、まだときどき自分がママになれたことが信じられないこともあるし、責任なんて持ちたくない! って思っちゃう日だってある。でもきっと母親はみんなそういう日があって、それでも子供に『ママ、アイラブユー!』なんて言われたら、ああママになれてよかった、って嬉しくなっちゃうのよね。
――子供とはどんな海の遊びを一緒に楽しんでいる?
海のコンディションや季節によっても変わるの。夏のノースショアは波が穏やかだからカヌーに乗ったり、娘をサーフィンさせたり、洞窟ダイビング、シュノーケル、あとワイメアの岩からジャンプしたり。夏にスウェルが届くワイキキにサーフィンしに行くこともあるわ。波がサイズアップする冬のノースショアでは小さい波のスポットを探したり、波が大きすぎるときはビーチで貝殻を集めたり。雨の日でもウェットスーツを着させてビーチに行って、できる限りアウトドアで、海での時間を過ごすようにしてるの。
――母親として、女性として、子供に願うのはどんなこと?
彼女はとても心が強くて自立しているの。だからそれを変わらず貫いてほしいわ。周りの誰かに影響されて失ってほしくないの。女性として自分自身の強さを信じ、心の声に従って、ハッピーで健康に生きてほしい。自分の夢を信じて、たとえ他人に何か言われようとその夢を諦めてほしくない。自分に正直に、正しいことをして、自分にも人にも優しく。毎日彼女を学校まで送るとき、一緒にこのマントラを言うようにしてるの。“私は強い、私は大事、他の人に優しくする、真実を話す”。 夜ディナーの時にもみんなで順番に大切なこと、感謝すること、その日辛かったこと、それをどうやって対応したかシェアしてい?
??。良いことも悪いこともシェアするオープンな関係性でありたいし、そういう場を設けるのは家族の中で大切だと思ってる。彼女がティーンズになってもっと複雑な悩みを抱える世代になってからも、これが習慣であり続けられたらいいと願っているわ。






コメントを投稿するにはログインしてください。