
美しいオアフ島ノースショアを“ホーム”と呼ぶクリエイティブな女性たちを4回に渡って紹介。2人目の今回は、ハワイを代表するスタイリッシュなロングボーダー、、ロージー・ジャファーズを紹介。
Rosie Jaffurs
波の上でアートを刻み続ける毎日
ノースのとある穏やかなロングボード日和。地元のサーファーが集まる海の中で一際目立つ女性がいた。クラシックなシングルフィンのロングボードで軽やかにハングテンを決め、目の前を颯爽と通り過ぎていく。まるで波と会話しているかのように、ステップと波長がシンクロする。ロージー・ジャファーズは、生粋のノースショア生まれのノースショア育ち。ショートボードが盛んなノースでは珍しくプロのフリーサーファー、ロングボーダーとして活躍している。
ロージーがサーフィンを始めたのは9歳のとき。誰に勧められた訳でもなく、ある日海から上がってきた父を見て、自分から海へ飛び込んでいったと言う。それから彼女にとってサーフィンは自然なものになり、常に生活の中にあるものとなっていった。学生時代にはサーフィンから離れる時期もあったが、地元の美しい海に呼ばれるように、高校卒業前にはまたロングボードにどっぷりとハマった。そしてその頃コンテストにも参加し始め、ロングボーダーとして世界チャンピオンになりたいというゴールも芽生え始めていた。海から距離のある大学へ行くよりも、サーフィンの時間が多く取れる地元のカレッジに行くことを選んだロージー。本格的にプロサーファーとしてキャリアを積み上げていくことなった。
20代に入り肩書が“プロサーファー”として確立していく中で、コンペティターとしての自分にどこか違和感を覚え始める。ハワイアンのロージーにとってサーフィンとは競うものではなく、楽しむものだった。彼女は心機一転コンテストに出場することを辞め、フリーサーファーの道を歩み始めた。だが波がパワフルで大きいハワイでは、当時ロージーが使っていたクラシックなボードに興味を持つ人は少なく、ハイパフォーマンスロングボードに人気が集中していた。そのため、彼女はよいボードに出合うことにとても苦労したと言う。それでも自分のスタイルを貫き通し、クラシックで美しいラインを刻み続けたロージー。今ではそんな彼女をサポートするパートナーでフォトグラファーのケオキと共に、サーフィン一色の生活を送っている。ときにはノースショアを代表するロングボーダーとして、招待制のコンテストに呼ばれることも。
「最近になってやっとコンテストも楽しめるようになった。特に波がいいポイントでやるときは最高よ!」自分の信念を貫き通したノースショアのサーファーガールは、これからも自分らしく世界に羽ばたき続けるだろう。
ボーイフレンドでプロ写真家のケオキと撮影した写真をチェック。プライベートも仕事も一緒に楽しむ、まさにパワーカップル
大好きなサーフィンを仕事として生活できるのも、スポンサーやファンのサポートがあるからこそと、謙虚な姿勢で語ってくれた
地元にいい波が立てば、いつもそこに彼女の姿が。朝から日が暮れるまでサーフィン一色の彼女。まさにドリームライフを手に入れた
緑生い茂るププケアのホームから海へと向かうロージー。トラックにボードを乗せる姿は、ハワイのサーフカルチャーらしい一コマ