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簡単にちょい足しできる「薬膳」の知恵|身近にある「気・血・水」食材とは?

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6回に渡って特集する「Food Retreat」企画。3回目の今回は薬膳を紹介。薬膳とは、中医学に基づき体調や体質に合わせて作る食事のこと。いわゆる「未病」の状態が病気にならないように、健康な状態に戻したいときに強い味方になってくれる。

YAKUZEN
心身のポテンシャルを高めるための食材選び


薬膳と聞くと、難しい、あまり美味しくないというイメージを持つ人も多いのではないだろうか。実は身近な食材で、日々の食生活に“ちょい足し”で実践できる知恵のひとつ。医食同源という言葉があるが、自然界の食物にも薬と同じような力がある。だからたとえば、わざわざ朝鮮人参を使わなくても、同じような効果のある食材を選べばOK。免疫力アップ、美肌など、目的に合わせて、どんな効能を取り入れたいか、それを持つ食材は何なのか……薬膳を学ぶことは、食材の力を知り、選び取り、組み合わせる能力を身につけることとも言える。

レシピを組み立てるときに基準にしたいのが、中医学で体を構成すると言われている3要素「気・血・水」。この3つは音楽でいう、リズム・メロディ・ハーモニーのような関係で、どれか1つがおかしくなると全部のバランスが崩れてしまう。3つとも必要量を保ち、巡っていることが重要。たとえば血液をサラサラにする食材を食べたとしても、そもそも血が足りていなければ流れない。だから、まず“満たす”、そして“流す”。この働きを助けてくれる食材を選ぶことが大切なのだ。

難しく考えなくて大丈夫。実際に食材を手に取り、見た目や香りを感じてみて。その時の自分に必要なものが、きっと心地よく美味しく感じられるはず。そんなふうに五感で楽しむのが、薬膳を実践するコツだ。

–{“気” に効くFood}–
“気”
に効くFood


“気”とはやる気や元気の“気”で、パワーやエネルギーのこと。押し動かしたり持ち上げたりする力でもあり、内臓をあるべき位置でキープしたり、血や水を流すのもこの気。気が弱まると疲れやすくなったり、風邪を引きやすくなったり。ストレスや緊張状態が続くと、気が滞りがちになり、イライラしたりお腹が張るなどの不調の要因になるので注意が必要。

満たす 食材
きのこ類(特に椎茸、どんこ)
赤身の肉・魚
山芋米
さくらんぼ
酒粕
カカオ など

流す 食材
しそ
柑橘類
ジャスミン茶
ローズマリー
たまねぎ
ピーマン
ラッキョウ など

–{“血” に効くFood}–
“血”
に効くFood


全身のすみずみまで巡り、栄養や体温を届けている“血”。血が足りないと貧血になったり、顔色が悪くなったり。流れていないと慢性的な頭痛や肩こり、手足の冷えが気になることが多い。また、熱血・冷血など感情と結びつけた言葉があるように、精神活動にも関わりがあるのが血。血が少ないと、心配性や不眠症などの引き金になる場合もある。

満たす 食材
なつめ

にんじん
ほうれん草
松の実
枝豆
レバー
ムール貝 など

流す 食材
甘酒
サフラン
ターメリック
パセリ

米麹
黒豆
納豆
ブルーベリー など

–{“水” に効くFood}–
“水”
に効くFood


“水”は身体を潤し、体内のさまざまな液体をつくり出しているもの。肝臓にたまっている血と違い、水はためておく臓器がないので、常に全身を巡って代謝され続けなければならず、停滞してしまうとむくみ、身体のだるさや重さ、胃腸の不調などを引き起こす。水が足りないと体が乾き、乾燥肌やドライアイやほてりを招く可能性が。

満たす 食材
アスパラガス
チーズ
豚肉
貝柱
白ごま
オクラ
イチジク
りんご など

流す 食材
ハトムギ
小豆
海藻類
コリアンダー
きゅうり
タイ
コーヒー など


教えてくれたのは

国際中医薬膳師/料理研究家

坂井美穂さん
パリコレなどショーを中心にモデルとして活動した後、国際中医薬膳師の資格を活かし「フレンチ薬膳」を提案。料理教室、商品開発、レシピ提供、講師など幅広く活動。著書に「“きれい”に効く インナークレンジンジング食事術」(A&F出版)など。
http://www.french-yakuzen.com