ヘルシーな笑顔が魅力のトッププロサーファー、サリー・フィッツギボンズにインタビュー

サーフィンのワールドツアーで活躍するサリー・フィッツギボンズ。彼女は東京オリンピックのオーストラリア代表にも選ばれたトッププロサーファーだ。そんなサリーに夢を持ちつづけるための強さ、心身ともに輝かせる秘訣、プロとしてこだわるブランド、ブライトリングとのパートナーシップなどについて聞いてみた。


―世界初となるサーフィン競技のオリンピアンに選ばれ、世界最高峰のツアーであるワールドサーフリーグ(WSL)のチャンピオンシップツアー(CT)に長年参戦されています。どのようにすればそんなに強いサーファーになれるのですか?

「積み重ね」がとても大切だと思う。ここまで経験してきたすべてが特別な一歩一歩、マイルストーンだった感覚があるわ。これまでのサーファーとしてのキャリアを振り返ると、まさに紆余曲折。とってもワイルドな旅路だった。でも次に何が起こるかわからないからこそ、自分がするべきことはシンプルになる。毎日、最高なエネルギーと明確な意図を持って自分のサーフィンを向上させ、人間として成長しつづけようとするしかないのよ。

シンプルだけど、すごくむずかしそうです。でも好きなことだからこそ続けられるんでしょうね。

そうね。わたしはサーフィンというスポーツを通して人生の学びを得ている。そのことに対して、とてもラッキーだと感謝してる。試合で勝つことと負けること、そしてその合間にあるあらゆる経験から「強さ」を得ているんだと思うわ。WSLやオリンピックなど究極の舞台に挑戦することを選び、自分が持つすべての力を出し尽くす。すると試合の結果がどうであれ、人間としてもサーファーとしてもどんどん強くなっていると感じられるの。

エアリアル(波から空中に飛びだす技)に果敢に挑む姿が印象的です。自分のサーフィンをさらにどのように進化させていこうと考えてますか? また、そのために工夫していることは何でしょうか? 

エアリアルにまつわる自分のスキルを開発、向上させることにとても強い情熱を注いでいて、かれこれ10年以上いろんなトレーニングを続けている。最近ではフリーサーフィンのときはかなりメイクできるようになってきたわ。次の目標は、限られたチャンスしかない試合中にエアリアルを取りいれて、プレッシャーのかかる状況下でもメイクできるようになること。リスクの高い戦略だし、試合中のベストなタイミングで成功させようと思うとすごく難しい。そのときに仕掛けるべきかどうか戦略的に考えなくちゃいけないから、まるで海のなかで行うチェスみたいな感覚になる。ちなみに私はチェスが大好きよ!

とてもむずかしいだけに、大きな気づきがありそうですね。

試合の状況を読みながら大技を繰りだす最適なタイミングを見極めて、適切な波をとらえなければならない。そんな難題を追求してきたプロセスで、本当に多くのことを学んできたわ。最大の学びは、自分は思っている以上にタフで強いと思えたこと。何度も何度もサーフボードから転げ落ちたって、いつだって立ちなおれる。そして、またチャレンジできるのだから。

2009年からCTを舞台に世界を転戦しているサリー。チャーミングな笑顔がトレードマーク ©️WSL
2022年6月に開催されたWSL CT第7戦、エルサルバドルでのパフォーマンス。果敢にエアリアルに挑み、ウィメンズのサーフィンを新たな次元に引き上げている ©️WSL

サリーはとても健康的で美しいです。心と体を健康に保つために、どのようなことを心がけていますか?

自分の「体」と「心」、そして「想像力」に耳を傾けて日々を過ごしてる。食べたいもの、トレーニングしたいこと、考えたいこと…… 自分の感情が何を必要としているか。これらはすべて、安心して身を委ねられる安全な空間があって初めて聞こえてくるもの。でも夢を追いかけるために世界中を旅しているわたしにとって、それは具体的な場所ではないの。わたしは自分の「体」と「心」と「想像力」に耳を傾けつづけてきた結果、自分自身とすばらしい関係を築き上げることができた。「Home(ホーム)」というのは物理的に自分が帰る場所ではなく、自分で自身の内側につくりだす感覚。自分自身と深いところでつながることによって、もっとも幸せで健康的になれる。周りの人たちに向けても最高な状態の自分でいることができると考えているわ。

プロサーファーとしていくつかの企業からサポートを受けています。どのようなことを大切にしていますか?

わたしは自分と同じようにみずからの限界に挑戦し、どうすればよりよくあれるかをつねに追求する人たちがいる環境を求めている。ブランドとパートナーシップを結ぶうえでもそのことが重要。ブライトリングというブランド、そしてブライトリングのサーファーズ・スクワッドには、わたしの哲学と合致する信念があると感じているわ。時計をつくる職人の技術が最高であることはもちろん、海をはじめとする地球環境をよりよい状態にしていこうとする姿勢も含めてね。ブライトリングは海洋自然保護団体のオーシャン・コンサーバンシーと協力してビーチをきれいにしたり、海のゴミをリサイクルしてサステナブルな製品を開発している。サーファーズ・スクワッドの一員であることはわたしの誇り。ブライトリングが推進している取り組みに大きなエネルギーと熱意を感じるから。このブライトリングが生みだす力強い波に乗りつづけていきたい。

ブライトリングの新作、「SUPEROCEAN(スーパーオーシャン)」コレクションについて、どのような点が気に入っていますか? またどのような印象を持ってますか?

新しいスーパーオーシャンをつけて沖に出たときに、デザインの美しさだけではない力強い何かを感じた。それは時計の背後にあるストーリーやブライトリングというブランドの持つ価値、つまりカルチャーに紐づいたものだと思う。トレーニングや試合の最中に自分の腕にあるスーパーオーシャンを見つめると、心が落ち着いて地に足がつく。サーファーズ・スクワッドのエネルギーとつながる気がして、どんな困難にも打ち勝っていけるという勇気が湧いてくるの。人は何かと強いつながりを感じられたときにこそ、「今、ここ」というこの瞬間に集中した真に美しい状態を体験できるんだと思うわ。そのゾーンに入ると、まるで時が止まったかのように感じられる。

ブライトリングが結成したサーファーズ・スクワッドのメンバー。右からサリー・フィッツギボンズ、ケリー・スレーター、ステファニー・ギルモア
いつどこにいても変わらず、健康的で美しい。自分自身と深いところでつながることが、心身ともにヘルシーである秘訣だという
ブライトリングのスーパーオーシャンをつけると、勇気が湧いてくると話す。そして彼女はさらなるポジティブなエネルギーを生みだし、新たなストーリーをブランドに与えている
スーパーオーシャン オートマチック 42 ¥572.000/ブライトリング・ジャパン

プロサーファーとして、どのような使命を抱いてますか?

わたしはどんな挑戦や障害にも立ち向かう。恐怖や不安を乗り越えてこそ、未知なるレベルに到達できるから。そうして競技に臨んでいく過程において、ライバルや与えられた環境に対して愛と純粋さ、尊敬の念をつねに抱いていたい。そんな自分の使命のために日々全力でエネルギーや情熱を注ぎ、けっして夢を諦めないでいたい。

サーフィン以外の活動や取り組みがあれば教えてください。

「サリーズ・サーフスクール」というアプリを開発したの。若いサーファーたちがプロサーファーとして生きる道への第一歩を踏みだせるような取り組みよ。彼らや彼女たちに「一緒にこの旅路を進んでいこうよ」と呼びかけて、インスピレーションをあたえていければと思ってるわ。

今後の夢や目標について教えてください。

わたしが小さな女の子だったころに持っていた夢は、今も少しも変わらず自分のなかにある。でもその道を追求していけばいくほど、叶えることが難しくなっていく。遥か昔に生まれた夢は、抱えつづけていくことで体や心に染み込み、あらゆる行動に反映されていく。この先もその夢を手放さずに突き進みつづけられるのか、自分を進化させつづけることができるか、とても厳しい挑戦だと思う。わたしの究極のゴールは、夢が叶う保証も、この先さらにトロフィがもらえる保証がなくても、自分にあたえられた使命をただただ続けていく先にかならずあると信じているわ。

夢を追いつづける強さは輝きを放つ。その姿は人々に元気をあたえ、そうして世界は明るくなってゆく
根底にあるのはサーフィンを愛するシンプルな気持ち。海こそがサリーの美しさの源
挑戦が困難であればあるほど、さらなる高みにたどり着ける。サリーは自分のため、そして次世代のために体現をつづける ©️WSL

カジュアルな装いに華を添える。ブライトリング「スーパーオーシャン」の新コレクション

エレガントでありながらリラックスした雰囲気を漂わせる新しいスーパーオーシャンがこの夏に発売。ブライトリングといえば、こだわりのある男性に人気の高級腕時計ブランドという印象を持つ人が多いかもしれない。でも実は、サリーのような素敵なアンバサダーとともに女性のスタイルを華やかに彩るレディスモデルも提案している。
新コレクションは、ブライトリングならではの機能性と品質の高さはもちろんのこと、海が似合うカラーリングや程よくスポーティなデザイン、36㎜というレディスサイズなどの多彩なバリエーションが大きな魅力。ビーチサイドやディナー、ビジネスシーンにいたるまで、あらゆるシーンで女性の装いに華を添えてくれるモデルが揃っている。
長く愛着を持てる美しい時計は日々をもっと豊かにする。そんな本当の価値をぜひ感じてほしい。

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