サステイナブルなビジネスをサポートする、バイロンベイの“環境コンサルタント会社”とは?

HONEY Vol.33「世界のビーチシーンの今」のバイロンベイ特集に登場した、Clare Sullivan。企業のサステイナビリティを後押しする環境コンサルタント会社「Sustain Earth」を経営する彼女。実際にどんな事業をしているのか、環境先進シティであるバイロンベイを拠点にする理由などインタビュー。サステイナブルなビジネスを展開しようとしている人は必見!


あなた自身について教えてください。

’80年代後半にオーストラリアのニューカッスルで生まれた。サーフィンを始めたのは12歳頃。大学生になったら金銭的に可能な範囲でサーフィンと旅を優先させながら、どうにか環境科学と環境管理の学士号を取得することができた。大学卒業後はニューキャッスルを離れて世界一周のチケットを手に入れ、南米からスタートして1年間、ハワイとヨーロッパを中心に旅をしたわ。その後オーストラリアに戻ってバイロンベイに移り住んだの。当時の価値観と合う場所だったし、波も良くて、地元のような感覚を味わうためにね。
私はこれまで様々な仕事をしてきたけど、ここ数年は地球環境の分野に立ち戻って、サステナビリティのコンサルタント会社「Sustain Earth」を立ち上げたの。

-Sustain Earthはどんな活動をしているんですか?

持続可能な社会について理解を深め、環境に負担をかけない生活を送るために、私が何年も費やしてきた集大成とも言える。地球と環境が問題を抱えていて、その根本的な原因は私たちの行動にあるという認識の高まりからコンサルタント会社として立ち上げたのよ。企業に対してはプラスチック削減を支援し、その使用と代替品に関連する複雑な問題を解決するためのガバナンスを提供しているの。サステイナブルなビジネスを前進させるための相談にも乗っている。
Sustain Earthの目的は、サーフィン業界だけじゃなく一般的なビジネスやブランドが可能な限り最善の選択をして、メッセージを発信し、意識を高め、社会と環境にとって最善の方法で成長できるよう支援することだと思ってるわ。

バイロンベイはどんなインスピレーションを与えてくれる場所ですか?

いろんな意味で多くのインスピレーションを受けるわ。豊かな自然とか質の高いサーフィンもそうだけど、バイロンベイの先進的なコミュニティこそインスピレーションの一番の源だと思う。バイロンベイには反体制、反資本主義の流れがあって、その根底にはサーフィンのコミュニティがあるの。
それに、地球との結びつきが強い場所でもある。私たちが住んでいるのは先住民アボリジニ、ブンジャルン族の土地。そのことを理解し、そこを訪れている者として保護し、尊重しなければならないという強い責任感を感じているわ。

バイロンベイが好きな理由は?

ここでは仕事や責任よりも、波や太陽の方が優先順位が高い(笑)。私もバイロンで素晴らしい友情を築き、愛を見つけ、手つかずの自然にある美しい土地に住むことができている。幸運と感謝の気持ちでいっぱいよ。

-コロナは人々の(特にバイロンベイでの)サステイナビリティに対する意識を変えましたか?

それは難しいわね。コロナはそれ自体が環境破壊だと思う。今、あちこちに散乱しているマスクのゴミは、完全に土に分解されるまでに少なくとも400年かかると言われている。衛生上の理由から他にもたくさんのものが使い捨てにされてしまって、見ていてとても悲しくなるわ。
この地域の人たちは、コロナが環境に与えた影響には気づいていると思うけど、サステイナビリティに対する意識が高まったとは言えないかな。この2〜3年、みんな多くのことに対処してきた。政府が出した指示や規則の影響は人々の精神衛生に大きな負担をかけたし、ほとんどの人が環境問題を考えることよりも、自分を守るサバイバルモードで過ごしたんじゃないかな。ただ嵐が終わるのを待っていたんだと思う。

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