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Girl’s Surfboard Talk -Mid Length- |ミッドレングスを乗り比べてみよう!

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次のボードはどれにしようか悩んでいる中上級者や、上手くなったらどんなボードに乗りたいかイメージを膨らませているビギナーに向けた、“サーフボードディスカッション”。
今回はスタイリッシュで万能なボードと言われる「ミッドレングス」で検証。長さ、形状、フィンの違う7本のミッドレングスを、3名のプロが乗り比べてくれました。


ミッドレングスってどんなボード?

その名の通り、ショートボードとロングボードの中間の長さのボード。正式な定義はないが、6’6”〜8’8”くらいまでを指す。テイクオフも滑走も楽で、あらゆる波に適応するオールマイティなボード。ロングほど長くないから持ち運びが便利で、ビギナーでも比較的乗りやすい。よく“ファンボード”と呼ばれるのは、まさに手軽に楽しめる“ファン”なボードだから。波に合わせやすく、無理がないからライディングも上品に見える。フィンが1本でも4本でもミッドレングスだし、ボードの形状も様々。

右から
① Catch Surf 8’0” Single
② Michel Miller 7’10” Tri Fin(7’10”×22”×3”)
③ SURF ID 7’11” Single(7’11”×21 1/2”×2 7/8”)
④ Donald Takayama 7’5” Single(7’5”×20 3/4”×2 7/8”)
⑤ Ryuji Shapes Design 7’0” 2+1(7’0”×21”×2 5/8”)
⑥ Michel Miller 7”0’ Single(7’0”×21 1/4”×2 7/8”)
⑦ Ryuji Shapes Design 6’6” Hello Bonzer(6’6”×20”×2 9/16”)

レポートするのは日本屈指のプロロングボーダー3名

田岡なつみ/NATSUMI TAOKA(右)
2年連続JPSA(日本プロサーフィン連盟)のランキング1位を獲得し、海外でも活躍。プロショートボーダーの資格も持つ。
島尻裕子/YUKO SHIMAJIRI (中)
日本で唯一、ドナルド・タカヤマからスポンサードを受ける。千葉県大網白里にあるサーフスタイルショップBONS casa de veranoのオーナー
吉川広夏/HIROKA YOSHIKAWA (左)
JPSA(日本プロサーフィン連盟)のグランドチャンピオンに4度輝き、海外の招待試合にも出場。「ぴろたん」の愛称で親しまれる。

–{① 6’6” / Bonzer「ユニークなルックスでも万能」}–

① 6’6” / Bonzer「ユニークなルックスでも万能」

田岡:一番ショートボードに近い感じで、ターンがスムーズにできました。
島尻:たしかに、6’6”あってもショートっぽくて、少し短く感じるかも。
吉川:でもこれは幅が結構あるからテイクオフがすごく速い。サイズがもうちょっとあったらもっと楽しいかもしれないですね。ボンザーは形状的にスピードが出るし、ホレた波やサイズのある波と相性が良いから、そういう波が好きな人にはおすすめ。
島尻:はってる波にも合うボードですよね。でもこういう小さい波でもいける。
吉川:見た目は特殊だけど、意外と万能かもしれない。

–{② 7’0” / Single「長いショートボード」}–

② 7’0” / Single「長いショートボード」

田岡:他のボードよりもテイクオフが前な感じでしたね。少し戸惑っちゃいました。体重のかけ方が少し難しかったかな。
島尻:そう、センター寄りにボリュームがあるんです。7’0”あるけど短めのボードと変わらないような感覚というか。でも走り出しはミッドレングスなので、速い。だからサイズのある波の時にも調子が良いですよ。
吉川:フェイスの広い波、楽しそうですね。
島尻:シングルでピンテールだから、ボトムターンを粘ると気持ち良い。“ショートボーダーが乗るミッドレングス”って感じかなと。

–{③ 7’0”/ 2+1「短いロングボード」}–

③ 7’0”/ 2+1「短いロングボード」

田岡:普段ロングに乗るので、この板はノーズが丸くて、幅があって、レールも分厚いから見た目の安心感がありました。テイクオフも乗った後も速かったです。
島尻:②のボードと同じ長さでも、形状の違いで全然違いますよね。こっちは “ロングボーダーが乗るミッドレングス”って感じ。ミニロングとも言えるかも。
吉川:ミッドレングスってふらふらするかも、と心配なロングボーダーにおすすめ。フィンも2+1だし、安定感がありますよね。どんなレベルの人もトライしやすいボードかもしれません。
田岡:たしかに。ロングボーダーでも、ミッドレングスへの抵抗がなくなるボードかも。

–{④ 7’5” / Single「オーセンティックなミッドレングス」}–

④ 7’5” / Single「オーセンティックなミッドレングス」

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島尻:故ドナルド・タカヤマ本人が削った、貴重なボード。このテールのエッグの形状が王道のミッドレングスっぽい気がします。ずっしりとした重みも、今の軽量化されているミッドレングスとは違って、ザ・昔のミッドレングスという感じでした。
吉川:すごく調子良かったです。重さがあるから加速しやすくて、伸びが良い。幅とテールが少し狭いからか、思ったよりコントロールしやすくて、女性でも扱いやすいかも。
田岡:私もスムーズにテイクオフできて、スピード感がありました。他のボードと比べるとクセがなかったです。一番好きでした。
島尻:やっぱりタカヤマはロングがベースにあるから、ロングボーダーでミッドレングスにトライしたい人にはいいかも。
吉川:シングルフィンに興味ある人も挑戦しやすいですね。意外に動きました。

–{⑤ 7’11” / Single「ロングを短く切ったような感覚」}–

⑤ 7’11” / Single「ロングを短く切ったような感覚」

島尻:ロングをやりたいけど車に入らないとか、部屋に置けないって人にちょうど良いかもしれない。バランス感がロングに近い感じがしました。
吉川:私はこのボード、衝撃的! すごく良かったです。
島尻:このテールのちょっと割れているのがポイントなんですよね。本当は、ボトムのラインとレールが長いほうがテイクオフが速くて、くいつきも良い。でも長さは出したくないから、カットして短くしたっていう感じかな。ロングの良さを残して切った、みたいな。7’11”だけど8’台くらいの感覚があるんですよね。
田岡:だから乗りやすかったんですね。軽いロングより重さがあって、それも良いのかも。
吉川:テイクオフもロングのポジションから乗れて、さらに小波でちゃんとターンもできる。
島尻:クラシックログみたいに乗れるボードですね。

–{⑥ 7’10” / Tri Fin「おしゃれなフィッシュシモンズ」}–

⑥ 7’10” / Tri Fin「おしゃれなフィッシュシモンズ」

島尻:スピード重視の板ですね。これもストレートラインが長くて、レールをかませてサーッと走らせる感じ。フィンが小さめだから取り回しやすくて、スピードも殺さない。
吉川:ボードの真ん中とテールを使うのが楽しいボードでした。ボードの真ん中にいる時にはロングっぽいグライド感があって、波と一体化している感じが楽しかったな。トライだからテールに足をかけるとクイッとターンもできて、動かしやすかったです。
田岡:私はトライフィンだからターンがうまくできるかと思ったら、身体が伸び切っちゃって難しかったです。自分の思ったライディングができなくて、くやしかった(笑)。
島尻:これも⑤と同じくらいの長さだけどターンの弧の半径が小さくなる感じで全然違う。最近、オルタナ系に乗っている人の間で流行っているボードですね。

–{⑦ 8’0” / Single(Sponge)「スポンジに敵なし」}–

⑦ 8’0” / Single(Sponge)「スポンジに敵なし」



吉川:ソフトボードのキャッチサーフは小波無敵、テイクオフ無敵(笑)。
島尻:混雑も無敵(笑)。結構厚みがあるので、楽に乗れます。とっつきやすくて、ビギナーには最適。
吉川:中級者、上級者でも、遊びたい日とかファンにサーフィンしたい日にはいいですよね。
島尻:うまい人たちも結構スポンジ乗ってますもんね。ボードもフィンもソフトだからギリギリまで責められるのがいい。最近はキャッチサーフだけじゃなく、いろんなブランドも出てます。ただ、これでテイクオフの位置とか、パドルに慣れすぎちゃったりすると次のステップにいけなくなるから成長過程の人は要注意。ターンもしにくいので、上達しづらくなっちゃいます。セカンドボードにぜひ。

–{ミッドレングスボード選びのまとめ}–

ミッドレングスボード選びのまとめ

ショートボードからミッドレングスに乗り換えようと思っている人は、幅があまりないものを選んだほうがいいかもしれない。①のボンザーや、④のタカヤマなどクセがなくマルチに使えるものがおすすめ。
逆にロングボードからミッドレングスに乗り換えたい人で、クラシックロングが好きな人は⑥のフィッシュシモンズのようなボード、板をアグレッシブに動かしたいハイパフォーマンス系の人は③のミニロングのようなボードがベター。
ビギナーは、初めは⑧のキャッチサーフのようなソフトボードでスタートしても、慣れたら自分のなりたいスタイルに合わせて通常のボードにスイッチ。長くソフトボードに乗っていると上達に歯止めがかかってしまう。
サーフボード選びは難しい。同じ長さでも少し形が違うだけで感覚が全然違うし、ボードの数だけ乗り味があるから、このリサーチには終わりがない。でもそれがサーフィンをさらに楽しくする。いろんな板を見て、乗って、自分にぴったりのミッドレングスを探してみて。