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ヨーロッパ大陸最南端! 太陽が降り注ぐ「スペイン・アンダルシア」へのサーフトリップ<後編>

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あまり情報は出回っていないが、訪れた人は口をそろえて「すごく良かった」と言うスペイン・アンダルシア地方。ロングボーダーのクロヴィス・ドニゼッティも「あそこの波が人生で一番だ」と絶賛している。その言葉を聞いてから2年ほど経過した今、やっと行ける機会に恵まれた。果たしてアンダルシアのサーフィンはどんなものなのか? どんな楽しみがあるのだろうか? 2回に分けてお届けするスペイン・アンダルシアへのサーフトリップの後編。サーフ事情、ローカル事情についてエル・パルマルのショップ「Aframe surf」のアレックスに話を聞いた。



「Aframe surf」前を通りすぎたくらいのポイント。道とビーチを遮るものがなく、車から波チェックできるところがある

HONEY:こんにちはアレックス。いつものエル・パルマルの様子を知りたいです。今回波が当たったせいもあると思いますが、海は想像した以上のサーファーで賑わい、ポイント前の駐車場はどこも満車でした。普段からそのくらいサーファーは集まってくるのでしょうか? また女性サーファーは多いですか?
ALEX:エル・パルマルはおそらく南スペインで一番有名です。週末や、波情報のいいときはすぐに人が集まってきます。でもご心配なく。海岸線は長く、少し歩くだけで人の少ないポイントを見つけられます。もしくは少しだけ早起きをしてみてください。アンダルシアンたちの朝はゆっくりなので、その隙に(笑)。女性サーファーの数は増えていますね。私たちのレッスンにも多くの女性が参加してくれますし、海の中でも多く見かけるようになりました。


‘THE DAY’の朝に限っては日の出時すでに何台か停まっていた。そしてこのあと車が出られない状態に
 
HONEY:今回は「Aframe surf」の前でしか入らなかったのですが、アンダルシアには無数のスポットがあると思います。コンディションによると思いますが、女性サーファーならどのポイントがオススメでしょうか? 
ALEX:西向きのエル・パルマルは小さなうねりにも反応しますが、大きなスウェルが入ってくると南向きのサウスコーストに波が立ちはじめます。ロングボードなら一番有名なのがカノス・デ・メカ(Canos de Meca)でしょう。優しいレギュラーのポイントブレイクです。深いボトムリーフで、ロングボードがあればロングライドを満喫できます。ただし潮は少ない方がいいので、ハイタイドは避けて。そこからさらに南に下ったバルバテ(Barbate)にもロングボード向きのポイントがあります。例えばレギュラーのスーパーファンウェイブが立つイエルバブエナ(Yerbabuena)。でもここに行くなら必ずバルバテ港の駐車場に停めてください。車上荒らしに注意が必要なのです。南向きのビーチは、スウェルが大きいときと北風に反応します。また西向きでもエル・パルマルの上にあるコニル(Conil de la Frontena)のビーチ、フエンテ・デ・ガロ・オ・フォンタニラ(Fuente de Gallo o Fontanilla)は女性や初心者向きのメロウな波です。


コニルの建物はすべて白。この土地の歴史はとても古く、西暦以前から集落がありマグロ産業が盛んだった


門をくぐって旧市街へ。新市街の駐車スペースは限られているので、ビーチの前にある駐車場に停めるのがベター


旧市街から海を臨む。コニルには小さなショップやバル、レストランがあり、ショッピングにも便利


お店の昼休みは長く、14時〜17時くらいまで閉まっているケースが多い。営業していたら逃さないで!


ファンタニラのビーチには崖がある。ちょうど海に沈む夕陽が当たり、壁を黄金色に映し出していた

–{女性サーファーにとってベストシーズンとは?}–

HONEY:女性サーファーにとって、アンダルシアのベストシーズンはいつですか?
ALEX:正直に言うと、ロングボードなら一年中サーフィンできる。夏と晩春、スウェルが小さいときはエル・パルマル周辺で。秋から冬にかけてスウェルが大きくなれば、南向きのポイントを目指して。逆に北へ向かってカディス、さらにウエルバ(Huelva)までドライブしながら波を探す冒険に出ることも可能です。ポルトガルのサン・ヴィセンテ岬がスウェルをブロックするので、波が大きくなることはほぼありません。隠された小さな湾を見つけ、サーフィンを楽しんでください。


違うキャラクターのポイントへ行くのにそこまでの長距離移動を強いられないのは大きな魅力

 
HONEY:ロングボードなら年中できるというのは意外でした。サーフィン以外のことも教えてください。エル・パルマル含め周辺に何かアクティビティはありますか?
ALEX:そうですね、エル・パルマルは小さな村ですが、いくつかワークショップがあります。ひとつは「Semillero Project」。これは持続可能な社会を目的にした、食物についてのワークショップです。「Ojo Loco」ではオリジナルの器を作れます。ユニークなのは水中フォトグラファーが毎週開催している「Its onlywater」。これは水中写真とロングボードレッスンを組み合わせたもの。このワークショップは個人的にかなりオススメです! またヨガレッスンも盛んで、私たちが主催するヨガハウスもほぼ毎日クラスがあります。週末は様々なバーやレストランでライブが楽しめます。聴けば、フラメンコカルチャーが多くのバンドや音楽に影響を与えているのが分かるでしょう。アンダルシアといえばフラメンコが世界的に有名ですが、この周辺だとカディスが盛んです。食の分野ならマグロの知名度も世界トップクラスです。バルバテでサーフィンしたあとは、「Campero(カンペロ)」でマグロ料理を堪能してください。ヨーロッパ最高のマグロが待っています。ただバルバテ港で水揚げされるマグロの約80%が日本に行くそうです。代わりに日本人はアンダルシアンにマグロの調理方を教えてくれました。すでにアンダルシアと日本は文化交流してますね。


奥に見える丸いドームがカディスの旧市街にある大聖堂。その裏に港がある。コロンブス最後の航海はここから出航した


カテドラルに来るまでの間に「Flamenco」と書かれたサインをいくつも見かけた


カディスの旧市街でウェットスーツが干されているのを発見


この日のカディスは、腰~腹くらいのサイズ。ロングボーダーが気持ちよさそうに波に乗っていた

HONEY:アンダルシアでのサーフィンはポテンシャルが高いですね。そういえば、エル・パルマルに滞在して気になったことがあります。水道水が飲めなかったのですが、村全体がそうなのですか? また停電もありました。
ALEX:そうなんです、エル・パルマルの水道水は飲めません。まだ都市化されていないのです。地元コミュニティは何年も前からその問題を解決しようと努力していますが……。停電も時々あります。特に人が多いときや、雷・大雨の後など。けれど問題はありませんよ! 逆にレイドバックした村の雰囲気を楽しんで下さい。

コンスタントに波のあるエル・パルマルは南スペインで一番有名だが、アンダルシアのサーフィンを全体でみると知られざるスポットが数多く残されている。情報社会の今、貴重なエリアだ。しかし閉じられているわけではない。‘現代的な快適さ’とは距離はあるが、探せば波や場所、人など想像以上の何かに出会える。好奇心のあるサーファーにはたまらない場所だ。ただしエル・パルマルに波がなければ、他もない。そこだけは注意して!


エル・パルマルに沈むサンセット