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世界的ガールズサーファー・ヘイリー・オット|彼女の成熟したマインドとサーフィンスタイルとは?(後編)

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ティーンエイジャーとは思えないほど成熟したマインドとサーフィンスタイルを持ち、世界中から注目されはじめているヘイリー。ガールズサーファーの数がぐっと増えてカルチャーも育っている、ワイキキの今をお届け。


HALEY OTTO
ヘイリー・オット
シカゴ生まれ、ハワイ育ち。ビラボンがスポンサードするプロロングボーダー。14歳にしてアメリカ国内のU-18ロングボードの大会で優勝し一躍注目の的に。「いつかロングボードのワールドタイトルを取ってみたい、できれば何回も!」そう嬉しそうに話すヘイリー。きっとコンペシーンでこれからもっと活躍するだろうし、彼女の美しくてスタイリッシュなライディングスタイルからは、フリーサーファーとしてのポテンシャルも感じる。今後、下の世代の素晴らしいお手本になるはずだ。

–{ヘイリーの上の世代の圧倒的なクイーンは}–
古い文化と新しい文化を器用にどちらも吸収
ヘイリーの上の世代の圧倒的なクイーンはケリア・モニーツだった。ハワイだけでなく世界中のサーファーガールが憧れる女性。ヘイリーももちろん小さい頃からずっとインスパイアされ続けている。
「ケリアのサーフィンは映像や海の中でもずっと見ていた。彼女のスタイルに憧れて、自分の中に取り込もうと必死に練習してたわ。いつも優しくて、人としても尊敬してる。いつか私も彼女みたいに、下の世代の子たちの良いお手本になれたらいいな。みんながサーフィンを楽しみながら間違った道に進まずに人生を歩めるようにね。悩んだときに、頼れるお姉さん的な存在になりたいの」とヘイリー。

ケリアの時代から比べると変化したことはもちろんたくさんある。今のティーンエイジャーはデジタルネイティブ。幼い頃からSNSを駆使して多くの人に自分の存在を知ってもらうことで、仕事に繋がるチャンスを掴もうとしてきた。セルフブランディングし、SNSを名刺代わりに上手に活用している。ケリアがROXYガールとして世界から脚光を浴びたように、以前はブランドからスポンサードされたひと握りのサーファーだけが世に出ていた。しかし今では、ビーチにも水中にもたくさんいるフォトグラファーが、プロも一般も関係なく素敵なサーファーを撮影し、SNSを通して世に拡散されている。

そんな中でも彼女たちはワイキキの素晴らしい歴史や文化も決して忘れてはいない。かつて海に毎日のようにいたビーチボーイズたちとは家族のように育ってきた。スタンドにボードを借りに行ったり、波が小さいときにはSUPを貸してくれたり、カヌーに乗せてくれたり、自分の子どものように可愛がってくれたのだ。地域で子どもを育てる文化の中で、彼らからワイキキスピリットもしっかり受け継がれている。

–{初めてのコンテストはマカハ}–
プロとしてはいま、最前線積み上げた努力が開花する
ヘイリーは6歳の頃、父の仕事の関係でシカゴからオアフ島にやってきた。引っ越し当日、ホノルル空港から新居に行ってひと段落すると、家族でワイキキビーチに出かけた。ふかふかの柔らかい砂浜とブルーの綺麗な海を見て「こんな素敵な場所に住めるなんて夢みたい!」と思ったのを鮮明に覚えている。最初はしばらくボディボードで遊んでいたが、すぐにサーフィンをはじめた。

初めてのコンテストはマカハのレル・サンメネフネサーフコンテスト。波があまりにも大きくて、ヒート中に岸に戻ってしまうという苦い経験をしたが、その数年後には同じ舞台のロングボード部門で優勝を果たす。それからキッズの大会にもたくさん出場し、経験を重ねていった。
「今思うと笑っちゃうけど、当時はコンテストにものすごく真剣に取り組んでた。もうちょっとリラックスして子供らしく、ただ楽しんでればよかったのにね(笑)」

ヘイリーはそう笑うが、そのときの経験が今に繋がっているのは言うまでもない。昨年は世界最高峰のコンテストWSLにエントリーしたり、ピュアにサーフィンの楽しさを追求するログのイベント、ジョエル・チューダーのダクトテープにも招待された。コンペで成績を収めて着実にキャリアアップしているばかりか、スタイルのあるサーファーとしても世界から注目されはじめている証拠だ。

「今はワイキキビーチにほとんど毎日いるの。家にいる時間の方が短いから、もうビーチに住んでる感じ(笑)。ワイキキは本当に特別な場所。世界中からたくさんの人が観光に来るのに、この場所をホームと呼べるのはすごくラッキーなことだと思う」
世代から世代へと止まることなく湧き上がるフレッシュな清水。ワイキキの海と景色はいつもただそこにあり、次のカルチャーを優しく受け入れてくれている。


右から、ケリース、ヘイリー、ティキ。3人は幼い頃からワイキキで一緒に育ってきた仲間。ケリースはワイキキで初めてできた友達で、今やティーンズを代表するプロロングボーダー。ティキもコンテストを回りながらモデルとして活躍する。ヘイリーがサーフィンを始めたばかりの頃、海の中でローカルのケリースと知り合う。彼女の家族はファミリーのように迎え入れてくれた。ヘイリー8歳のクリスマスにはケリースの祖母がファーストロングボードをプレゼントしてくれたという素敵なエピソードも