ゴミ拾いしたくなる! 新感覚のサステイナブル運動 | ISLAND SISTERHOOD the Philippines #03

南の島のサーフシスター〈CAMILLE PILAR〉

いまフィリピンでは、昔から世界的に有名な(でもハードコアな印象だった)2つのサーフエリア、ラ・ウニオンとシアルガオ島が再解釈、注目されはじめている。現地にはサーファーガールが増え、コミュニティが生まれている。カルチャーがあるなら、そこにはセットとなるライフストーリーがある。環境活動も、サーフィンも、ビジネスも、子育ても。パワフルにこなす女性たちにインタビュー。

第3回は、ユニークなエコ活動を行うカフェのオーナー、カミーユ・ピラーをピックアップ。


ビーチクリーンでフリーコーヒーをゲット

サン・ファンのビーチカフェ「クリーン・ビーチ」ではとてもユニークなエコ活動を行っている。店先に置いてあるバケツをビーチに持って行きゴミ拾いをすると、代わりに本棚の好きな本、またはアイスティかアイスコーヒーがフリーでもらえるという“ご褒美”システム。商売になるのか心配だが、どうやってこの斬新なアイデアが生まれたのかオーナーのカミーユ・ピラーに聞いてみた。「もし楽しみながらビーチクリーンができたら、きっとみんな続けてくれるだろうと思って始めたの。ゴミをなくすことが必要だと知ってもらって、自発的に動いてもらうことがゴールよ」

カミーユはここに移り住む前にマニラのカレッジで英語とコミュニケーションを教えていたが、忙しいマニラの生活に疲れてしまい、毎週末サーフィンのため通っていたラ・ウニオンへの移住を決めた。当時サーフィン中、海にプラスチックゴミが浮遊してるのをよく目にして、この問題を解決できないかと考えるようになったそう。 最初はビーチのゴミ拾いや使い捨てプラスチックを減らすなど自分たちにできることをコツコツとやる毎日。 そんな時、コーヒーショップ運営の話が持ちかけられる。せっかくやるならビジネスベースではなく、サステイナブルなカフェにしてエコのプラットフォームを作る。そこを拠点に発信していけないかと考えた。

今ではラ・ウニ オンの別の環境団体や他の島のサーファー、環境活動家とのネットワークがあり、常に情報交換している。「活動しているのはサーファーが多い。サーファーは怠け者ばっかりじゃないし、毎日がバケーションでもない、社会に必要な存在なのよ(笑)」。カミーユのアイデアのおかげで、カフェ前のビーチはとてもクリーンだった。

CLEAN BEACH
Instagram


掲載:HONEY Vol.28
※内容は掲載当時のものです

SHARE