
南の島のサーフシスター〈DANIKA NEMIS〉
いまフィリピンでは、昔から世界的に有名な(でもハードコアな印象だった)2つのサーフエリア、ラ・ウニオンとシアルガオ島が再解釈、注目されはじめている。現地にはサーファーガールが増え、コミュニティが生まれている。カルチャーがあるなら、そこにはセットとなるライフストーリーがある。環境活動も、サーフィンも、ビジネスも、子育ても。パワフルにこなす女性たちにインタビュー。
第4回は、ヘルシーフードを提供するカフェを営むダニカ・ネミスをピックアップ。
海辺の小さなカフェでヘルシーを届けたい
ダニカ・ネミスの1日は、波チェックから始まる。波が良ければパートナーのルークと2歳半の娘ルナ、家族みんなでパドルアウト。海から上がった後は自身のヘルシーカフェ「シーバッズ」で朝食をとりそのまま仕事がスタート。「シーバッズ」はサン・ファンのオーシャンビューホテル 、サン・ファン サーフ リゾー ト内の一番海側にある。ルークの父がオーナーなので愛娘の面倒も見ながら仕事ができる最高の環境だ。
マニラ出身のダニカがラ・ウニオンに初めて来た時 、ローカルのルークと出会った。この場所の美しさとメロウなライフスタイルを見せてくれて、彼のこともこの町のこともすっかり気に入ってしまったという。 娘の妊娠がわかってすぐラ・ウニオンに移り住むことを決めた。
「それまで特にヘルスコンシャスではなかったんだけど、妊娠後にちょっとした病気が見つかって、食事を見直すことにしたの。スムージーやヘルシーフードを自分と家族のため毎日作るようになってから、食事を気にすることは自分をケアすることだとわかった。そして周りにもシェアしたいと思いこのカフェのアイデアを出したの。ラ・ウニオンにはヘルシーな食事が取れる場所がほとんどなかったから」。 ダニカが考案するメニューは、フレッシュな地元の食材にホームメイドという安心感、そして見た目の可愛さで大人気だ。
「マニラを恋しく思うことはないの? って聞かれることがあるんだけどまったくなくて(笑)。だって私が必要なものはすべてここに揃っているから。家族、仕事、子供、ヘルシーな食事に海。シティももちろんいいと思うけど、私にとっては海があるこの生活が一番なの」
SEABUDS
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掲載:HONEY Vol.28
※内容は掲載当時のものです