サーフガール必見!カリフォルニア発のおしゃれなサーフ雑誌 “Sea Together”

わたしたちの、波に乗る

本当の意味でのクリエイティブでオープンな舞台は、女性サーファーに与えられないのではないか……、だったら自分たちが女性サーファーとして、女性のためのサーフカルチャーを発信していこう、そんな想いから2018年の1月にカリフォルニアで生まれた雑誌 “Sea Together”。
これはビジネスでもなければ、お金持ちの趣味でもない、ひとりの大学院生が情熱だけで作り上げたもの。彼女に共感したアーティスト、ライター、フォトグラファー、名だたるサーファーまでもがボランティアでコンテンツを提供している。 
今回は、そんな女性による、女性のための”Sea Together”を立ち上げたBrianna Ortega(ブリアナ・オルテガ)のインタビューをお届け。



女性がつくる、女性のためのサーフカルチャー

「Sea Togetherはすべての女性サーファーのために作られたマガジン。プロ 、アマチュア、ビギナー、年齢 、バックグラウンド、信条、能力、ボディタイプ、民族、板の長さに関わらず、ボーダーや国を超えてひとつになる。同じ言葉を話さなくても、海に入ればみんな同じ。そんなステキなサーフカルチャーの一部でいられてすごくラッキーだって思う」 

ー いつ、どうしてこのマガジンを作ることを決めたの?
「小さい頃から引っ越しばかりでいつも1人だったこと、3年間の病気 、多民族がミックスした家族……こういった経験がSea Togetherのような“自分の居場所”を求めることに繋がったんだと思う。最初は女性サーファーのためのZINEからスタート。その後みんなの意見交換の場所としてインスタを立ち上げ、雑誌へと発展したの」

ー マガジンのコンセプトは? 何を読者に訴えているの?
「女性サーファーが、アートやストーリー、 サーフィンへの愛をシェアする場所を提供したいの。誰でも声を上げる権利を持っているし、どんな人にも居場所があることを知っていてほしい。サーフカルチャーにおける性差別や人種差別について書かれたクリスタ・カマーの本『Surfer Girls in the New World Order』にも影響を受けている」

ー マガジンが発行されたときの、女性サーファーたちの反応は?
「みんなとても興奮してくれて、メールや手紙をたくさんもらった。このマガジンにインスパイアされて新しいプロジェクトを立ち上げることにした、とかサーファーの女性を題材にした映画を作ることにした、なんて声もあったわ。なかでも特に印象的だったのは『娘に読ませるのが楽しみ』と言ってくれた女性の言葉。思わず泣いちゃった」

ー あなたがもっともインスパイアされるものは?
「海と自然の教え。波が年月をかけて岩の形を変える忍耐と力強さ、植物が光を求めて伸びる姿。砂浜の粒子は近くで見るとひとつひとつ違う色や形をしていること。人にもインスパイアされる。病気と戦う人、小さなことに喜びと愛を見出す人、ポジティブな人、恐れずに道を切り開く人、女性の権利のために戦う人。みんなとても強いと思う」

女性サーファーとして、正直に、そして大胆に。自分たちが思うままの女性のためのサーフカルチャーをつくりだしていこう。


掲載:HONEY Vol.025
※情報は本誌掲載当時のものです

photography : Matt King, Sarah Lee,Sarah Bertog, TylerFeague, RitaGoldfarartwork:BrookeGudenautext & composition : Alice Kazama

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