“休み”をとる大切さ。私たちが想像するよりも密接な心と体の関係

ウェルビーイングと幸せな暮らし Vol.04

Well=「良い」being=「状態」つまり「良い状態にあること」を意味する、ウェルビーイング。心の健康を整えるための考え方を知ることで、今日より明日がもっと輝く自分に近づいて、より心地よく生きていく。日頃頑張っている自分のためにできることを、芳子ビューエルさんに教わりましょう。


ウェルビーングというのは、心も体もバランスよく、いい状態にあることを意味します。なぜならば、人間の心と体というのは、私たちが想像する以上に密接にリンクしているから。私は身をもってそれを経験したことがあるので、今回はその体験をみなさんにシェアしたいと思います。

私は起業家なので、創業当時は人の2倍3倍仕事に打ち込んでいました。忙しすぎたせいか、ある年の瀬にはあまりのストレスに、人混みで自分の肩が他人の肩に触れただけで泣き出しそうになるような状態でした。

そんな私を見て、長女が「お母さん、このままのペースで仕事を続けたら死んじゃうよ。どこか一人旅をして、気分転換してきた方がいい」と言ってくれたので、一度は行きたいと思っていた西表島への旅を計画。

しかし、出発の数日前、右の歯茎が大きく腫れ上がり、出血したため歯科に行くと、すぐに大学病院に行くようにと紹介状が出されました。「額癌」の恐れがあると言われたのです。

大学病院では次の週に検体を摂取すると言われたのですが、西表島旅の予定もあったので、先生には呆れられましたが、もう一週間ずらしてもらい、西表島に向かいました。

今までスケジュールに穴を開けると“みんなに迷惑をかける”のが心苦しくて、怪我の可能性のあることには一切手を出しませんでした。でも、西表島では滝登り、乗馬、スノーケリング、カヌーなど“自己責任”の紙に何度もサインをして色々なことにチャレンジ。

そしてレンタカーを借りて、マングローブの林や誰も人のいない海岸を訪れ、大声で今まで言いたかったことを叫ぶという自己流のストレス発散をしました。

旅行はたったの4泊5日でしたが、自分自身に強いていたルールを全て取っ払い、とにかく体を動かし、胸に溜まっていたストレスの元を吐き出すことにしたのです。帰る時には、珍しい爽快感に包まれていたのを今でも思い出します。

そして驚いたことに、旅から戻り大学病院に検体採取に行ったとき、歯茎には何の腫れも出血も見られない状態となり、「帰っていいですよ」とお医者さんは首を傾げながら一言。

その時改めてストレスが体にどれほどの負荷を与えるのかを理解しました。それ以来、毎年2回程まとめた休みを取るようにし、心と体のバランスを整えるようにしています。

心と体は私たちが想像するよりもずっと密な関係にあると思います。心そして体の両方がバランス良い状態を保つことこそ人生100年時代と言われる今一番大切なことなのだと感じます。

皆さんもストレスを感じているなら、思い切って“休み”をとってみてはどうでしょう? 1泊2日でもいいから日常から離れてみる。それだけで心がクリアになり、体も緊張から解き放たれるから。日常に戻った頃には、休みをとる前の自分より身軽な自分になっているのを実感できるはずです。

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