洋服を作るときに捨てられる残布量を知っている?ファッションのゼロ・ウェイスト活動

HONEY SUSTAINABLE NEWS

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30~40%。これは、通常洋服を作る際に捨てられる生地の量。型紙に沿って生地を裁断し、その後縫製して仕立てる洋服の生産過程では、型紙と型紙の隙間にあたる生地や裁断くずと呼ばれる製品には使われない生地が発生します。工場はこの裁断くずを取っておく場所も時間もありません。どんな素晴らしい生地でもゴミとなり廃棄されてしまうのです。 普段は知らない生産の裏側。「こんなに多いんだ」と感じ自分の身につけている洋服に目を落としてみて。その30%〜40%もコットンなどの天然資源からできた生地を捨てているというのは、衝撃的な現実だと思います。

その衝撃は作り手も同じこと。パリ在住のクリエイティブディレクター瀬谷慶子さんが2016年にスタートした、時代を超えて愛せる他にはないデザインが魅力のブランド“seya.(セヤ)”がエシカルなプロジェクトを始動したので、これからのモノづくり、買い物のヒントとして注目していきましょう。

 「ファッション産業が自然環境にどれだけの負荷を与えているかということを知るたびに、服を作っている側として心が痛みます。サステナブルという言葉が安易なマーケティング用語で終わらないように、ちょっとずつできることを始めていこうと思ったことの一つが、ゼロ・ウェイスト プロジェクトです」と語るクリエイティブディレクター瀬谷さん。

 このプロジェクトは洋服の生産過程で出る生地の廃棄をゼロに近づけるモノづくりを展開するもの。製品は、生地の廃棄をゼロに近づけるための型紙の研究をしているパリの「EXERCISE0」というオフィスを立ち上げた20代の若者とともに作り出すところからスタートし、シャツとパンツの2型がラインナップ。このアイテムの生産で出る残布はシャツで1.6%、パンツで1%までにミニマムにすることが可能に。通常のパターンで作るのに比べ、シャツの場合約12%、パンツの場合約18.4%の生地を無駄にすることなくセーブされることになります。 さらに今回出た1.6%と1%の残布はタグとして利用することで、生地の廃棄は実質ゼロに抑えることも叶えるという、アイデアが豊富に詰まっているのも見どころ。

さらに、残布を無くすという意識だけで、焼却処分などの生地の廃棄にかかるCO2を軽減することにも繋がります。このプロジェクトのアイテムを150着作ると、通常の生産に比べ200kgのCO2が軽減される計算になり、200kgのCO2は東京〜福岡間を車で走行した時に排出するCO2量とほぼ同じ。エシカルな行動はどれも繋がっているんだと知ることで、小さな一歩も大きなアクションだと感じます。長く美しい地球と共におしゃれを楽しんでいくためにも、ショッピングという「いいね!」をプッシュする機会を大切に選んでいきたい。

1月30日(日)までロンハーマン オンラインストア、1月29日(土)から2月6日(土)までロンハーマン 有楽町にてスペシャルオーダー会が開催。オーダー上がり納期は3月末~4月上旬予定。シャツ¥53.900、パンツ¥47.300/ ロンハーマン


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