自然の摂理に逆らわず、等身大なライフスタイルへ。地球と私がもっと繋がる17のエッセンス/Part.3「地球に寄り添う日常を」

美しき地球にあらためて心が躍り、だからこそこれからはもっともっと、地球と仲良く暮らしていきたい。私たちもなるべく自然の摂理に逆らわない、等身大なライフスタイルへと回帰していこうとするとき、まずは現代生活で失いかけていた「地球と私との繋がり」を、それでも本当はいつでも繋がっていることを思い出してみる。そんなにたくさんじゃなくていい、ただ本当にたいせつなことを一つひとつ確かめて、私らしく一歩一歩。地球の素顔に触れて、感謝して、寄り添うための17のエッセンスを3回に分けて紹介。何か一つでも心に新しい想いが芽吹きますように。


万物にフェアな愛情を! アニミズムの精神を思い出す

動物と植物、海と大地と空が生き、自然は動き、すべてが呼吸し共鳴し合う。そんな地球や宇宙に存在するすべてに精霊が宿るとする自然信仰は「アニミズム」として伝えられるけれど、日本でも「森羅万象、万物に神が宿る、八百万の神々」という精神が受け継がれてきた。たとえば「一粒のお米に7人の神様がいる」として、ご飯の一粒も大切にいただく教えのように、あらゆる自然、生物、無機物の中にも「人間と同じ心がある」と。日本人として、忘れかけたそんな精神を改めて思い出し、自然を敬い、どんな存在も等しく思いやれる心を大切にしたい。

人間的な「時の刻み方」より地球や天体のリズムを意識して

1年が1月1日に始まり12月31日で終わる「グレゴリオ暦」は、地球や宇宙のリズムとは関係なく、人間が勝手に、それも戦争や政治的な事情で作られたという背景には妙に納得する。一方で世界各地には自然の摂理に沿った独自の暦も多く伝承され、日本も1873年に改暦されるまでは旧暦や二十四節気など、天体の巡りとともに暮らしてきた。月経周期や肌のターンオーバーが月にシンクロするように、人間も自然のサイクルに寄り添うほうが調和的かもしれない。月の満ち欠け、潮の満ち引きと同じように、私たちも地球のリズムで生きているのだから。

暮らしをスケールダウンして地球のバランスを思いやる

地球に寄り添うナチュラルライフって、たとえばネイティヴ・ピープルズと呼ばれる先住民だけができるわけじゃなく、どこにいても「地球に生きている人」なら誰でもできる。そもそも現代のライフスタイルは世界平均で地球1.7個分、日本は地球およそ3個分もの暮らしが当たり前。これだけでも地球のバランスには到底見合っていないことが分かるはず。そんな社会の違和感に気づいたら、環境負荷を知って減らしていく、今あるお気に入りを長く大切にして、なるべく捨てず、自然への干渉を最小限にするなど、身近でできることを実践していこう。

「自然」かどうかを感じながら「不自然」なものを手放す

効率や機能性、利益やコスパ、比較や競争に囚われて、不自然な方向に行き過ぎてしまった社会。空気や水を汚してまで経済発展を優先したと思ったら、空気清浄機や浄水器が広まり、環境や身体を蝕む化学物質、精製された白砂糖や白い小麦粉といった中毒性の高い不自然なもの、農薬に添加物、遺伝子組み換え、それらも判別できないほどに濫用されて。数分でできるインスタント食品、電磁波で温める調理器、動物繊維や合成繊維……こうした不自然なものも一つひとつ手放しながら、「何が自然で、何が自然でないか」を感じるセンサーも磨いてみて。

SNS・デジタルデトックスで感性を研ぎ澄ませておこう

今ここの現実から意識を離し、1日何時間もスマホの中に閉じ込もっている……まるでヴァーチャル空間に暮らす予行練習をするかのように。そんな現代は無意識に情報過多に晒されて脳は疲労困憊、不自然さを見極める感性もどんどんと閉じていく。手元で検索すればなんでも分かったような気にもなるけれど、印象操作、真偽の分からない情報を延々とスクロールするより、目の前の真実を大切に。幸せな人生を歩むには、情報って実はそんなに多くは必要ないから。SNSやデジタル機器から離れる断捨離期間を持って、自分の感性も研ぎ澄ませておこう。

自分の心と身体を大切にしてまずは「内なる自然」と繋がろう

周りと比べて優越感や劣等感、外側の人や物事もあれこれジャッジして、気づけば誰かや何かに時間とエネルギーを注ぐばかりで、自分のことはないがしろ? 何より、私の目や耳鼻口、右手と左手、両脚、骨や筋肉、内臓、細胞や微生物……今日も一瞬一瞬みんなが最強の連携プレイで働いてくれるから、私は見て聞いて動いて呼吸してご飯を食べて、笑って語り合える。見た目がどうとか何が太いとか、文句を言って否定するより、自分の身体に、心に「ありがとう」を伝えよう。自然と繋がるには、内なる自然=身体と深く繋がって大切にしていって。

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