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【連載】地球の今、海の今を知る |Vol.12 「2021年、地球を救う波に乗るために」

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2020年も残り数時間、今年を振り返ってまっさきに浮かぶのはウィルスによる世界的大混乱ですが、地球レベルで見ると暑さや豪雨、CO2濃度、森林火災、氷床の融解など、あちこちで「観測史上1位」が続いた1年でもありました。一方、国連環境計画(UNEP)の報告では、2020年の世界のCO2排出量は「前年比のマイナス7%」と過去最大の減少幅になる予測です。理由はもちろん、世界各地でのロックダウンや移動制限、経済減衰や活動自粛など。ですがすでに経済復興へと舵を切る国もあるように、せっかくの減少が一気に急増するリバウンドも心配されています。というのも、2009年のリーマンショック時もCO2排出量が大幅に減ったのですが、そのあと景気を取り戻す勢いが増したため、翌2010年のCO2排出量は何倍にも跳ね上がり、過去最大の増加幅になってしまいました。

–{パリ協定で決めた目標だが……}–
2015年に採択された「パリ協定」で、世界は平均気温を+1.5℃に抑える目標を決めましたが、あれから5年の間も大気中のCO2濃度は増え続け、気温上昇も右肩上がり。世界気象機関の最新データではすでに1.2℃近く上昇し、このまま+1.5℃を超えた環境では私たち人類を含め、安全に暮らせない生命が一気に増えて、ドミノ倒しのように地球は崩壊へ向かうことになります。すでに生き物たちの絶滅スピード、氷床や永久凍土の融解速度は予想以上で、これまで永久凍土に閉じ込められていたCO2やメタンなどが放出されることでも温暖化が加速。こうした自然界の絶妙な連携を考えると、私たちがたとえ今日CO2排出をゼロにできたとしても、明日すぐに温暖化が止まるわけではないのです。

 

北半球・南半球の「緯度帯ごとに平均した大気中の二酸化炭素濃度の変動」


「地球全体の二酸化炭素の経年変化」(ともに気象庁ホームページより)。青色は月平均濃度、赤色は季節変動を除去した濃度。地球全体のCO2濃度はすでに限界値の下限350ppmを超え、2020年は過去最高の417ppmを記録。破壊的な転換を起こしうる限界上限の450ppmへ向かっている

–{温暖化の原因温室効果ガスのうち、約8割はCO2}–
温暖化の原因となる温室効果ガスのうち、約8割はCO2ですが、日本も国レベルで世界第5位、一人当たりでは第3位というCO2排出大国。そんな日本も今年は「2050年に脱炭素」を宣言したものの、具体策はいまだに未定です。2050年に炭素ゼロを達成するには、逆算すると2030年までにCO2排出量を最低でも半減しなければならず、それには2030年まで毎年「前年比の7.6%以上」ずつ減らし続けないと間に合わない計算です。もし2025年まで何もせず先延ばしにすれば、残り5年は毎年15.4%以上ずつ減らす必要があり、「これはほぼ不可能」と国連環境計画(UNEP)の報告書で明らかになっています。こう見ると、コロナショックによる7%減がどこか助走のようにも感じますが、これから最低でも毎年7.6%の減少を、リバウンドなしに始めないと手遅れになるそう。そんななか「あと4年 未来を守れるのは今」というキャンペーンもスタートし、日本政府に気候エネルギー対策の強化を求める運動が広がっています。一人一人ができることとして、こうしたキャンペーン署名を通して政府に民意を届けたり、前回Vol.11でご紹介したドローダウンのヒントも日常の参考にしてもらえたら。

–{地球の未来を守れる猶予は、あと4年}–
Vol.2でもお伝えしたように、気候時計で+1.5℃に達するまでのタイムリミットはあと7年、そして地球の未来を守れる猶予は、あと4年。大ヒットしたSF映画『インターステラー』で、地球の寿命が尽きかけた頃、かつての文明発展と環境破壊を振り返るシーンにこんなセリフがあります。「日々新しいものが次々に生まれ、毎日がクリスマスだった。誰も彼もがすべてを望み、争っていた」。映画は人類が他に移住できる惑星を探すため、宇宙のはるか彼方へと旅立つストーリーですが、現実は、There is No Planet B……第2の星はどこにもなく、というより、唯一無二の地球とこの海がやっぱりたまらなく好き。だからこそこの危機を変革のパワーに、これから温暖化を逆転させるBig Waveにみんなで乗っていけることを、心から願っています。

「あと4年 未来を守れるのは今」
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