1. HOME
  2. SUSTAINABLE
  3. 地球とわたしに「もっといいこと」/カーボンフットプリント、ウォーターフットプリントって何?
SUSTAINABLE

地球とわたしに「もっといいこと」/カーボンフットプリント、ウォーターフットプリントって何?

SUSTAINABLE

Carbon Footprint/カーボンフットプリント

温暖化を止めたいけれど私にできることって? そんなときは自分のCO2 排出量を測る「カーボンフットプリント(以下、CFP)」を意識してみて。これは「CO2を排出した足跡」のことで、乗り物や電気の利用はもちろん、モノやサービスの一生でかかるCO2負荷、つまり原材料を作る→製品を作る→運ぶ→使う(食べ物なら冷蔵保存や調理など)→捨てる・リサイクル、の総CO2 排出量を見える化したもの。このCFPを指標に「1.5 ℃ ライフスタイル」を研究・提唱しているIGES(地球環境戦略研究機関)に、日常でできる脱炭素生活のヒントを教えてもらった。
「CO2の多くは発電所や工場で排出されるから、と他人事のように思われますが、発電所で作られた電力を一人ひとりが使い、モノを作るために工場が稼働し運搬されます。日本はCO2 排出量が世界5位ですが、製品やサービスの多くを輸入に頼っているため、実は海外の生産時に出るCO2は他国に責任を押し付ける形になっているんです。CFPは国内外問わず、背景で排出されるすべてを計算に含むので、私たちの生活を支えるために排出されるCO2 の全体を把握できます。今、日本人一人当たりのCFPは年間7650kg(7.6トン)ですが、1.5℃目標を達成するにはみんながゼロに近づけていく必要があります。CFPを見ると、温暖化への影響として一人ひとりの生活がいかに大きいかを理解しやすいので、ぜひ指針にしてみてください」(IGES小嶋公史さん)
実際「これをするとこんなにCO2 を排出するんだ!」を知ると、モノやコトの見え方も変わるはず。CFPの数値は条件によって変わるけれど、ぜひ日常で気にかけてみて。


TRANSPORT
東京⇄博多の往復(約1,000km×2)でCFPを比較。ちなみに、成田⇄ニューヨークの往復フライト(エコノミー)では約2,600kg。一般には飛行機よりも車を利用する頻度のほうが多く、日本人の車利用による平均CFPは年間1,250kg。公共交通機関を使うとCFPは年間720kg削減、テレワークで移動を控えると年間120kgの削減に。海へ行くときは車1台にみんなで相乗りするのもGOOD!


Airplane _ 240kg


Car _ 340kg

HOME
イラストは電気と衣服の、日本人一人あたりの年間平均CFPで、家では電気やエアコン、衣服のCFPが高め。家の電力は再生可能エネルギーにパワーシフトすれば年間1,250kgもCFP削減に。ファッションもCO₂排出量が2番目に多い産業なので消費は慎重に。他にもコスメや洗剤、雑貨やお花……とあらゆる品物は作られる背景でCO₂が排出されるからこそ、無駄な消費は控え、今あるものを大切に。


Lighting _ 1,330kg

Clothes _ 220kg

FOOD
お肉1kgあたりの牛/豚/鶏のCFPを比較。食に関する温室効果ガス排出量は全体の1/3を占め、CFPはお肉や乳製品が高め。とくに牛は飼料を育てる際の排出量が多い。同じ1kg比較ではサンマがCFP3kg、大豆はCFP1.5kg。地元産の野菜でも温室栽培では、輸入と同じくらいCFPが高い。身土不二に習って、路地栽培、地産地消×旬産旬消が◎。健全な大地を守るために無農薬食材もオススメ。


Beef _ 18kg

※さらに詳しくは、以下をCheck!
IGES「1.5℃ライフスタイル」CFP計算ツール 

–{Water Footprint/ウォーターフットプリント}–
Water Footprint/ウォーターフットプリント

水の危機を知って、私に何ができる? そう思ったらCO2同様に、自分の水使用量を把握できるウォーターフットプリント(以下、WFP)を知っておこう。この「水の足跡」も、原材料を作る→製品を作る→運ぶ→使う(服なら洗濯など)→捨てる・リサイクル、とモノの一生で水がどのくらい使われ、水環境をどのくらい汚したかを見える化したもの。バーチャルウォーターもこの一部で、外国で生産時に消費した水、つまり現地から奪ってしまった水のこと。
「たとえばコットンのTシャツだけでも、原料の綿花生産や染色で大量の水が必要になり、染色加工で使われた重金属などがそのまま水辺へ流されて水質汚染が深刻なエリアも多々。水の背景を辿っても、現地の人々や生態系にたくさん迷惑をかけて作られていることが分かります。前述のように、日本は海外への水依存度が世界トップレベルに高い国。外国の生産地で水資源を浪費して、たくさんのCO2も排出しながら日本に輸入していますが、それも活かしきれずに食品ロスや衣服ロスとして大量に捨てている……まずはそんな日常を見直してもらえたら。水問題も、水自体に問題があるわけではなく、行き過ぎた人間の行動が鏡に映ったものなんだと思います」(橋本さん)
世界には水や食べ物に困っている人たちがたくさんいるなかで、日本は食品廃棄物だけでも年間2500万トン以上、衣服廃棄物は年間30億着以上が捨てられている。食べ物や衣服だけじゃなく、モノを捨てるということは、それを作るために使われた貴重な水やエネルギーまで無駄に捨てていることになり、それは同時に、地球への負荷も余分にかけてしまっているということ。CFPやWFPを意識して、消費や廃棄を減らし、モノは長く大切にしていきたい。

FOOD
1kgあたりの牛肉/豚肉/鶏肉のWFPを比較すると、CFP同様、飼料生産に大量の水が使われるため、牛肉1kgになんと水20トン! 他にも乳製品、チョコレートやオリーブオイルなどもWFPが高い。大豆1kgでは2,400ℓ。コーヒーは手軽に1杯飲むだけでも2ℓのペットボトル×100本以上、ハンバーガー1個でも2ℓ× 1,200本の水が……。ますます食べ物を粗末にできなくなるはず。

Coffee _ 210ℓHamberger_ 2,400ℓ

FASHION
水の利用・汚染についても環境負荷が2番目に大きいファッション産業。デニム1本で最大10トン、Tシャツ1枚だけでも3トン近いの水が使われ、混合素材や複雑な生産工程ほど負荷は高い。排水に含まれる有害物質は現地の水源や土壌まで汚染し、その土壌でできた作物を食べる現地の人々や生き物たちが健康被害に苦しんでいたり。なるべく今あるアイテムを大切に着こなしていく美学を。

Denim _ 10,000ℓ

OTHERS
水問題とはあまり関係がなさそうな電子機器や車も、実は水の使用量が多いカテゴリー。というのも電子部品の半導体を洗浄する過程で大量の水が必要で、スマホを1台作るのに910ℓ(2ℓペットボトル450本以上)、車1台では65,000ℓ(65 トン)の水が使われる。昨今、半導体の生産が盛んな台湾でも水不足が問題に。スマホや家電を頻繁に買い換える文化も、少し考え直してみない?


Phone _ 910ℓ

※さらに詳しくは、以下をCheck!
バーチャルウォーター計算ツール → 環境省「仮想水計算機」で検索