
カリーナとローラとの最初の出会いは2017年まで遡る。
ポルトガルの『グライディング・バーナクルズ』で2人が見せたパーティウェーブは今でも覚えている。
それ以降もメキシコや南アフリカなどいろんな場所で遭遇してきたが、2人はいつも一緒だ。
そんな2人をもっと知ってみたくなり、話を聞いた。
―簡単に自己紹介を。
ローラ:みんなローラと呼ぶけど、出生名はタマヤ。1998年9月4日のパリ生まれだけど、記憶があるのはメキシコのサユリタから。それに私も自分はメキシコ人だと思っている。だって人生は最大限楽しむもの、として生きているから。それはミニョ・ファミリーのモットーでもある。
カリーナ:I’m Karina Rozunko!
―最初にロングボードに乗ったときのことは覚えてる?
ローラ:12歳の頃にホームブレイクで。サイズは小さかったけどキレイな波だった。家族や友達と一緒で、ボードを交換しあってはしゃいでいたのを覚えている。ロングで波に乗るのは簡単で、足元の感覚がとても気持ちよく、信じられないほど楽しかった! 自分のボードをオーダーしてからはずっとロングボードに恋している。
カリーナ:ロングボードとの出合いは父がきっかけだった。幼かった私をノーズに乗せて、一緒に波に乗ったの。父はヴィンテージボードのコレクターでもあり、彼から受けた影響は大きい。今ではサーフィンは私の人生の一部よ。
―2人はいつも一緒にいるよね? どうやって出会ったの?
ローラ:カリーナのことは友達になる前から知っていたわ。私がサユリタでサーフィンしているときに、ずっと気になる女の子だった。その当時は、ロングボードに乗る女の子はあまりいなかったし。私は恥ずかしがり屋で生意気だった(笑)から、海の中や道で目が合っても自分から声をかけられなかった。それを見かねた友人のイスラエル・プレシアドが、私たちを繋いでくれたの。それ以来、私たちは切っても切れない存在に! 彼女は常にたくさんのインスピレーションを与えてくれるから、何か一緒にプロジェクトをしたいと思っている。生涯にわたってのシスターよ!

カリーナ:私が6歳のとき、家族がサユリタに家を買ったのでメキシコによく行くようになった。ローラが言うように私たちはお互いの存在を知っていたけど、ローラが12歳、 わたしが14歳になるまで友達じゃなかった(笑)。でもそれからはずっと友達。ローラがカリフォルニアに来ると一緒に過ごし、その逆もある。ずっと一緒に旅をしている。

―プレシアドに感謝だね。ところで、相手のことを3つの言葉で表すとしたら?
ローラ:面白い、スピーディ、きれいな歯。
カリーナ:順応性、直感的、愛情深い。
―サーフィンの話になるけど、2人とも凄腕のシェイパーのボードに乗っているね。

ローラ:デーン(ピーターソン)と一緒にボードをつくることができてとても幸せ!“サーフィンはアートでもある"というデーンの考えを、シェイプルームで常に学んでいる。今は初のシグネチャーボードLa Lolaを制作中。いろんな波に対応できて、みんなが楽しめるデザインにしたい。具体的にはアップレールを採用し、丸いノーズにVボトム、ダイアモンドテールに幅広のヒップ……他にも細かいポイントをたくさん話し合っていて、やっと最終段階まできたところ。完成が楽しみ!
カリーナ:「Thomas Surfboards」のハイヒールというモデルに乗っているんだけど、最高のボード。ロッカーとレールを私好みにしてもらった。シェイパーのニック・メランソンは地元の長年の友人で、彼が削ったミッドレングスも何本か持っているけど、どれも調子いいわ。
―何があなたやあなたのサーフィンに影響を与えているの?
ローラ:すべてのもの! サーフィンは映画の世界だと思っていた場所に連れて行ってくれる。

カリーナ:まず、サーフィンの歴史にインスパイアされる。ボードデザインの変遷も興味深いものがある。古い音楽、アート、映画。良い気分でいられる人たちと一緒にサーフィンするのはもちろん、サーフィンはしないけれど、影響を与えてくれる人たちと過ごすのも大切。

―コロナ禍で行動制限された時は何をしていた?
ローラ:毎日料理をして、夜になると映画を観て、ルーティーンのワークアウトをこなして……。サユリタは街もビーチも閉鎖されとても静かだった。すべての人が束の間のお休みをしているように。
カリーナ:わたしは絵を描くことにほとんどの時間を費やしていた。
―小さな子供に「あなたのようなサーフィンをしたい」と言われたら、どんなアドバイスをする?
ローラ:あまり真剣に考え過ぎないでほしい。サーフィンは遊びだから!
カリーナ:とにかく楽しくやってほしい。
―最後に、日本のイメージを教えて。
ローラ:日本最高! いつも日本に行きたいと思っている。私が出会った日本の人たちは皆んな優しくて温かかった。それに日本食も大好き!

カリーナ:2019年、日本に1ヶ月間滞在したことがあるの。その旅で私は多くのインスピレーションを得たわ。桜は美しく、都会の混沌さは刺激的。夜遅くのディナーとカラオケ、お店で商品を買った時の丁寧な梱包やコンパクトなサイズのクルマ。古くからある豊かな文化と歴史を育みながら、新しいファッションやカルチャーに自由を感じる。また日本に行きたいな!

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