
農業を始めるにあたって必要な知識が身に付く、農業専門学校「アグリイノベーション大学校」を卒業した高橋メアリージュンさん。現在は自身でシェア畑を借りて野菜を育て始めている。

「今でこそ畑を作り始めましたが、最初は『野菜育てるぞ!』って感じで入学を決めたわけじゃないんです。元々は規格外の野菜が廃棄されてしまうという現実を知って、フードロス削減のプロジェクトを友人と一緒に始めたのがきっかけ。
農家の方と会って話を聞く機会が増えたので、そのときに失礼にならないよう最低限の知識は身につけようと、農業を学ぶために入学したんです。」
実際に学校で学ぶうちに、次第に野菜を育てる楽しさにハマっていったと言う高橋さん。

「土や植物に触れる楽しさや、育った野菜のおいしさに感動して自分でもやろう! と思いました。あと学びになることも多かったです。これまでは身近な野菜や植物は『人が育ててる』というイメージがあったのですが、授業で何度も聞いて刻まれたことは『植物は育つもの』。作物がダメになってしまうのは必ず何かしらの原因があって、予防ができたはず。
野菜が悪いんじゃなくって、ケアできなかった自分が悪かった。そこで何かのせいにしない、ということを学びました。その一方で、一生懸命育てた野菜が自然災害などでダメになってしまうこともあるけれど、それはどうしようもないこととして受け止める。
人のせいではなく、全部自分の選択による結果なのだから、責任はすべて自分にある。農家の方とお話をすると器が大きい人が多いと感じるのは、こういう心持ちにあるのかもしれません。授業や野菜作りを通して、人としても大切なことを教わった気がします」

野菜作りから多くを学んだと言う高橋さんは、自然と感謝をすることが増えたという。
「野菜が育つ様子を見ていると、植物に生命を感じるようになりました。そしてその命を頂くことに感謝をするようにもなりました。さらに頂くだけじゃなく、きちんと土や野菜が循環できるように、土に還元したいとも思うように。
また、誰かが作ってくれた野菜を頂いたとき、その恩を返したいなって思いますよね。そうやって感謝が連鎖していい循環が生まれる。野菜を作ることで、自分の周りにもいい影響を与えられたらいいなと思います」

そんな高橋さんにとって『農』がどんな存在かを聞くと、「自分がリラックスできて、一番優しくいられる時間。利害関係とか損得とか何もなく、ただただ野菜のことを考えているときは優しい気持ちしか浮かばない。
野菜が育つのは楽しいし、採れたての野菜は本当においしくって、生活が豊かになります。ぜひ皆さんにもチャレンジしてみて欲しいですですね」と笑顔で語ってくれた。

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